Fukushima toukoukai Home page
No.4432
吾妻山(早稲沢〜高湯) 県境尾根縦走
山行種別 無雪期一般
あづまやま(わせざわ〜たかゆ) 地形図

トップハイキング>吾妻山(早稲沢〜高湯)

山行期間 2010年9月18日(土)〜20日(月)
コースタイム 9月19日
駐車場(11:10)→布滝(11:43,11:53)→西大巓(15:30,15:50)→水場(16:15,16:35)→西吾妻小屋(16:55)
9月20日
西吾妻小屋(6:55)→水場(7:16)→西大巓(7:39,7:45)→布滝(10:00,10:10)→駐車場(10:42)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
早稲沢口の駐車場とトイレ 吾妻川渓流探勝路の標識 登山口の総合案内板
遊歩道の様子 グランデコ方面の分岐案内板 布滝の全景
吾妻川の徒渉点 途中にはこんな標識も 西大巓の三角点
西吾妻山方面を見る ミヤマリンドウ 水場の案内標柱
西吾妻小屋への標柱 木道の先に西吾妻小屋 西吾妻から西大巓を望む

行動記録
9月18日
 S夫妻が電車、バスを乗り継いで早稲沢登山口から高湯温泉までの吾妻山縦走をすると言うので、西吾妻小屋でご一緒することにし、私は翌日に早稲沢に戻る計画を立てた。
 初日は西吾妻小屋まで行けば良いので福島をゆっくり出発した。裏磐梯の早稲沢集落から先200mくらい行ったところに林道の入口がある。道路は国有林道の「吾妻川」線のようで、直線的に舗装された林道が続き両側は高原野菜が収穫期を迎えていた。
 砂利道に変わり先を進めると金山沢橋を渡り間もなく終点の舗装された駐車場になる。水洗トイレもある。北塩原村が林野庁の補助事業で作った施設のようだ。身支度を整え出発する。この先吾妻川の布滝まで1.3km遊歩道が整備されている。行く途中、小さい支沢が流れており水の補給には事欠かない。
 駐車場から約30分で布滝に到着する。昼時なので軽く食事して出発する。整備された歩道は布滝までで、この先は登山道となる。地形図では沢沿いに登山道が記載されているが、左岸の小さい尾根を登っている。滝の落差を高巻くように一気の急登となる。登り切ると滝の上部に達し、沢の左岸のトラバース道となる。
 沢沿いにしばらく行くと右岸への徒渉となる。以前は丸太の橋があったみたいだが朽ち果てている。右岸の林の中かを進んで行くと再度、左岸への徒渉となった。ガイドブックなどには、西吾妻山と西大巓の鞍部に水場があり実際わたしたちもそこで給水したが、無色透明な水とは言い難い。多少赤茶けた水であった。気にする人はこの徒渉部分が最後の給水ポイントになるので水を補給したほうが良い。
 徒渉後は左岸をトラバースぎみに登って行くと、いつしかオオシラビソの樹林帯の中の登りとなる。樹林帯の中の登りは西大巓の山頂で解放されるまで続き展望はまたっく無い。おまけに登山道の半分は河原歩きみたいで、沢登りのゴーロ歩きと同じで歩きにくい。おもしろみの無い登山道である。
 西大巓手前で登山道は緩い上りとなって頂上で展望が開ける。今晩泊まる西吾妻小屋の赤い屋根も見える。山頂で展望を楽しんだ後、小屋を目指す。途中鞍部の水場で補給したが、前述のとおりでガブガブと飲む気にはなれない。
 水場から一登りで西吾妻小屋である。小屋に泊まったのは久しぶりで、忘年山行と称して宿泊して以来であり、ずいぶんと昔の話である。小屋には先客が1人でほぼ貸し切りであった。私は翌朝、S夫妻と西吾妻山への分岐点で分かれて、山頂に寄らずに下山した。(S.O)

概念図

コースタイム 9月19日
西吾妻小屋(6:55)→西吾妻山(7:05)→梵天岩(7:25)→大凹水場(7:55)→人形石(8:40)→ヤケノママ分岐(9:29)→大平分岐(9:35)→明月荘分岐(10:28)→東大巓分岐(10:38)→谷地平分岐(10:56)→昭元山(11:55)→烏帽子山(12:48)→ニセ烏帽子山(13:00)→兵子新道口(3:37)→家形山(14:20)→硯石(15:15)→慶応吾妻山荘(15:27)
9月20日
慶応吾妻山荘(7:00)→井戸溝(7:20)→山鳥山(7:45)→スカイライン横断(8:30)→高湯(9:08)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
西吾妻山の山頂 県境稜線の湿原 湿原は草紅葉がきれい
東大巓の山頂 昭元山の標柱 家形山の山頂
家形山から見た五色沼と一切経山 井戸溝の標識 高湯温泉の登山口

行動記録
 これまで吾妻山の県境を縦走したのは、1度や2度ではないが、ほとんどが積雪期のスキー縦走、1度は無雪期に縦走してみたいと思い立っつた。できれば端から端まで歩いてみたいと早稲沢から高湯温泉まで2泊3日の山行を計画した。
 早稲沢までのアプローチは猪苗代駅からバスが走っていることが分かり、電車、バスを乗り継ぐプランでしたが、その後、西吾妻まで一緒に行くことになったOさんの車に早稲沢の登山口まで同乗させてもらうことになった。

9月19日(曇り時々雨)
 9月19日の西吾妻小屋までの経過は、Oさんの報告にお任せした。6時55分、西吾妻小屋を出発する。10分ほどで西吾妻山頂へ到着。積雪期に何度か来たことがある西吾妻山だが、冬と違って今は樹林の中で展望は利かない。
 梵天岩から登山道は中津川の源頭の方へ下りていく。湿原の木道やおやっと思うほど立派な石畳の道を進む。出発して概ね1時間が過ぎ、7時55分大凹水場で水を補給する。この水場は地形図の中津川の水線の延長線上、まさに中津川源流の水だ。8時40分、人形石に到着。冬でも雪が着きにくい人形石は、見慣れた人形石そのままだった。ここから道は藤十郎へ向かって下りていく。冬の視界の悪い時に頼りになったポールのツアー標識が湿原の中に突っ立っている。冬だと平らで変化の少ない東大巓までの登りだが、雪が無い今の時期だと微妙な地形の起伏、湿原と目を楽しませてくれる。また、湿原の木道は、少しルートをずらして新しく敷き直してあり、土壌浸食の防止やネットなどの植生回復が施されていた。このあたりは山形県側で、福島県と違って登山道の整備がきちっととなされていることに少し驚いた。
 9時29分にはヤケノママの分岐を通過し、9時35分に大平の分岐、10時28分に明月荘の分岐をやり過ごした。 東大巓山頂は、分岐からすぐのところにある。山頂の標識とともに、少しはずれて、スキー縦走で見たポールの標識「東大巓」が傾いて立っていた。
 この先、登山道は樹林の中の登り、下りとなる。スキーでは北斜面をトラバースするので登らない昭元山への急登を登り、11時55分昭元山の山頂に着き休憩とした。烏帽子山を通り ニセ烏帽子山頂を過ぎる。烏帽子山からは谷地平などの吾妻山の懐がよく見え、山の奥深さを感じさせてくれた。この辺りで急に登山者が増えて、ガイドと客数人のツアー登山の一行が2組、その他にも3〜4人位の登山者が次々とすれ違って行く。みんな明月荘泊まりだろうから、今夜の明月荘はきっと満員に違いない。
 ツアー登山一行の「山ガール」には目を見張るものがあり、「山スカ」といわれるものを初めて目の当たりした。13時37分、兵子新道口で休む。家形山までくると五色沼、一切経山が見えてきて今日の行程もようやく終わりが近いと感じる。やはり、ほっとした気分だ。大根森の尾根を下り硯石を過ぎると慶応吾妻山荘は近い。ここが今日の宿になる。
9月20日(曇り)
 快適な慶応吾妻山荘の夜を過ごし、7時00分、山荘を出発する。井戸溝まで下り、湯ノ平を通り、山鳥山へと向かう。冬は優に2mはあるであろう積雪によるものか、冬の景観とのギャップを感じながら、高湯への道を下りて行く。水飲場を過ぎてからスカイラインを横断すると 高湯温泉は近い。再びスカイラインに出たら、スカイラインを少し歩いて不動滝遊歩道の駐車場から花月ハイランドへ下る道路を下りる。花月ハイランド前のバス停で乗車し、10時00分、福島への帰路についた。
 なお、スカイラインに出たところから静心山荘の脇を通って安達屋前のバス停まで下る登山道もあるが、バスは花月ハイランドホテルのところが始発になっている。(K.S)


Copyright(C) 2010 福島登高会 All Rights Reserved.