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No.4646
志津倉山 1234.3m二等三角点峰
山行種別 無雪期一般
しづくらやま 地形図

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山行期間 2012年6月3日(日)
コースタイム 登山口(9:27)→二子岩コース分岐(9:54)→雨乞岩展望台(10:18)→大沢渡渉点・最後の水場(11:01)→シャクナゲ坂(11:17)→三本松(11:36)→志津倉山(12:10,12:25)→細ヒド(12:58)→糸滝(13:05)→ブナ平(13:27)→登山口(13:58)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
志津倉山登山口 登山届と鐘 細ヒド分岐
雨乞岩 二子岩コースの途中 雨乞岩展望台の標識
ギンリョウソウ 二子岩の乗越し サンカヨウ
岩場の脇を通過 キクザキイチゲ シャクナゲ坂の急登
シャクナゲ坂の標識 屏風岩の標識 対岸の屏風岩
三本松は休憩ポイント 志津倉山 稜線のブナ林
糸滝 ブナ平 鬱蒼とした樹林帯を下る

行動記録
 志津倉山は、三島町と昭和村、柳津町の境に位置する。地形図の志津倉山本峰は今では歩く人も少なく、踏跡もヤブで覆われている。登山コースとして使われているのは1234.3m二等三角点峰を経由する循環ルートである。山頂標識も三角点法峰にある。
 6月1週目の日曜日は志津倉山の山開きでもあるが、そんなことも頭に無く、何気なく訪れてしまった。福島からは高速を利用し坂下ICから国道252号線へ、さらに三島町宮下から「志津倉山」の標識に導かれて左折し大谷川に沿って間方へと向かう。途中道路の狭いところもあるのでゆっくりと走り、志津倉山登山口へは2時間ほどで着いた。
 山開き参加者の皆さんはすでに出発していて、登山口には役場の方が1名だけいらっしゃった。登山口の車の数はすごいが、登山者は一人もいない。登山口で放射線量を計測すると0.122μSv/h、原発から125kmも離れている志津倉山でも吾妻山と比較し半分程度の放射線量がある。問題がある数値ではないが、こんな所まで放射性物質は飛んできたことに驚く。
 登山口のすぐの所に登山届のボックスと志津倉の鐘がある。程なく細ヒドコースとの分岐になる。細ヒドコースは普段は下山路として使用されている。右に雨乞岩のスラブが見えると、道は大沢コースと二子岩コーストに分かれる。登山口から15分のところである。一般路は大沢コースであるが、今回は岩場のある二子岩コースを歩いてみることにした。
 分岐から右に入り、大沢を渡ると道は尾根取り付き、大きな岩に「上る」とペンキで描かれているところから、尾根伝いに急坂を登ることになる。踏跡は薄く、歩く人は少ないようだ。20分ほどの急登を行くと「雨乞岩展望台」の標識のある所に出る。雨乞岩へはここからコースを外れて下って行くのだが、足場はあまり良くないので無理をしない方が良いだろう。もう一段上にあがると道はトラバースするように進むようになる。足元にはギンリョウソウが咲いていた。展望台の所から20分ほど進むと二子岩が出てくる。岩場のトラバースになるので充分注意したい。このコースは日当たりも良いので花も多い。ミヤマキンバイ、サンカヨウ、キクザキイチゲなどなど、大沢コースを歩いていたのでは目に入らない花がたくさん咲いている。なぜか得した気分である。ただし大沢コースだと渡渉点まで1時間もかからないのに対して、二子岩コースは岩場の通過もあり、足場も悪く1時間30分ほどかかる。
 大沢まで下りながらトラバースすると、道は沢に入り込み、突然無くなる。渡渉し対岸の大沢コースへと強引に進む。大沢コースを上っていくと、最後の水場・大沢渡渉点に着く。対岸(左岸)が広くなっていて休憩するには良い場所だ。登山道は、ここから一気の登りに変わる。シャクナゲ坂だ。
 急登はしばらく続く、シャクナゲ坂の標識を過ぎ、屏風岩の標識を過ぎる。急な斜面はまだ終わらない。三本松まで来てようやく平らな所に着く。休憩ポイントには良いところだ。ここから尾根も幾らか緩やかなる。志津倉の稜線まではもう少しだ。11時57分、尾根の分岐に出た。左が国土地理院の地形図に志津倉山と記されている志津倉山本峰(1203m)への道だが、今では歩く人もほとんど無く、踏跡はヤブに覆われている。山頂への矢印標識は右の1234.3m二等三角点峰をさしている。標識に従って右に折れると10分ほどで「志津倉山」の山頂に到着する。雨が降り出した。見晴らしも望めないので、さっそく雨具を着け、山頂を写真に収めて下山することにする。山開き参加者の人影もなく静かな山頂だった。
 帰路は西に向かって尾根伝いに進む。お隣の博士山もそうだが、ブナの林は気持ちが落ち着く。道は右に折れ下降する。大辺峠へのコースは今では使われていなく。分岐であることさえわからないほど樹木が生い茂っている。尾根から外れて下降していくと、斜面が一気に角度を増す。トラバースするように下降し、ステップの着いている鎖場に出合う。ここを降りると細ヒドである。さらに下ると糸滝になり、さらに下降していくとブナ平に着く。尾もっいきって深呼吸したくなる素晴らしい樹林帯である。こころが落ち着く。
 さらに下降し沢を跨ぐと大沢コースとの合流点も近い。ブナ平から登山口までは30分ほどの道程である。登山口に戻ると山開きの行事はすべて終わっており、期待していたキノコ汁も無くなって、役場の人たちがトラックに荷物を積み込み出発するところであった。あれほど駐まっていた車は1台もなく、いつもの静かな志津倉山に戻っていた。(I.I)

概念図

トラック 登り=赤  下り=青


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