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No.4702
斎藤山 1278.3m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
さいとうざん 地形図

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山行期間 2012年10月20日(土)
コースタイム 会津長野駅(6:27)→雷電神社参道入口・雷神様コース入口(6:35)→雷電神社(6:42,6:45)→見晴らし台(8:02,8:24)→管理道・斎藤山登山口(8:36)→パラポラ(9:24)→ヘリポート(9:30,9:35)→斎藤山(9:38,9:44)→ヘリポート(9:46,10:07)→管理道・登山口(10:38)→見晴らし台(10:49,10:51)→早生栗・林道(11:24,11:27)→舗装路・休憩立ち話(11:44,11:51)→会津長野駅(12:05)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
会津鉄道の会津長野駅は無人駅 会津若松行きの2番列車を見送ってから歩き始める 刈り取りの終わった田甫から斎藤山が良く見える
ふり返ると見明山、那須沢山が見える もう紅葉が始まっている。山の上が楽しみだ 雷電神社のスギ林の参道を入っていく
農業用水の堰が横切る 雷電神社へ寄り道してみた 雷電神社
作業道へ戻ると「見晴台まで2km」の案内板 作業道の分岐は案内標識に導かれて左へ・車は軽4輪だと乗り入れ可能か 「見晴台まで1km」の案内板
作業道から分かれて登山道に入り尾根に乗る 樹木には木名を記したプレートがつけられている ここまで来ると見晴台は近い
長野地区を挟んで向かい側には那須沢山が見える 「見晴らし台」のピークに立ってみた 見晴台にある四等三角点
管理道を歩き斎藤山の登山口へと移動する ここからは東京電力の管理道が登山道となる 東電地中ケーブルの標柱
落ち葉が登山道を埋め尽くす 東京電力の無線中継所のパラポラ 福島県の防災無線反射板
ヘリポートは絶好の展望台 斎藤山の山頂 山頂の三等三角点
男鹿岳、荒海山が見える ヘリポートへ戻ってお茶タイム 見晴台には簡易トイレも設置されている
見晴台からの眺め 見晴台から早生栗コースへ降りる 早生栗コースも良く整備されている
林道と合わさると早生栗 林道から作業道を歩き長野駅を目指す 道の脇にはりんご畑がある
出荷を待つリンドウの花 たわわに実ったお米 コスモス畑も見事だ
駅のホームから見た斎藤山 会津長野駅のホーム全体 会津長野駅の駅舎(待合室)

行動記録
 斎藤山は南会津町の東方に位置する。標高は1278mと低いが、水無川と加藤谷川に挟まれたその山は国道121号線からひときわ目立つ。麓には会津鉄道の気動車(ディーゼルカー)が走る。この会津鉄道は昭和62年7月、JR東日本の会津線を引き受け営業を開始した。まわりの駅の名前が新しく変わる中で「会津長野」は、国鉄時代の名前がそのまま残った駅である。私が20歳のときに会津若松へ転勤し、毎日のように乗務した会津線(滝ノ原線)は、時代は変わっても住民の大切な足であることに変わりはないようだ。
 今日の斎藤山登山は、その会津長野駅が出発点である。駅前の空き地に車を駐め、出発準備をする。6時24分発の会津若松行きの2番列車を見送ってから歩き始める。斎藤山へ向かうには駅前から西へ向かい踏切を渡る。ふり返ると見明山や那須沢山があぜ道の向こうにきれいに見える。まずまずの天気だ。
 まずは雷電神社の参道を探す。田圃の間の道を進み、林にぶつかったら右に折れる。すぐの所に神社の幟立てがあり入口がすぐにわかった。木々のツタも紅葉している。山頂付近は紅葉も期待できそうだ。
 スギ林の道を進むと農業用水路(堰)があり、右の尾根に雷電神社が建っている。ここまでは車を乗り入れることができ、3〜4台は駐めることが出来そうだ。雷電神社を出発点に雷神様コースを登り早生栗コースを下ることも出来る。
 私たちも今日は早生栗コースを下る予定なので、雷電神社に寄り道して行くことにした。参道の石段へは堰の脇から登るようになっている。石段を登ると広場の奥に立派な神社が建っていた。写真収めてから道路へ戻る。神社の左脇からも道路へ下りることが出来る。これから先、道幅が狭くなり、途中から作業歩道に変わる。軽4輪だと入れそうだが、登山者の車の乗り入れは雷電神社までにしたい。
 作業道を進むと分岐になり左作業道に入る。案内標識もあり迷うことは無いと思う。やがて道幅はさらに狭くなる。「見晴台まで1km」の標識を確認すると、じきに右に登山道を分け、尾根へと向かう。樹林帯の中の斜面は下草も少なく、急坂を登ると5分ほどで尾根に出た。尾根道はミズナラなどの落葉樹林で、木漏れ日の射す中を気持ちよく登っていく。ヒノキ林を過ぎ、標高750mあたりから勾配が増してくる。道は良く整備されていて登りやすい。ゆっくりと登ったこともあって、登山道に入ってから45分で「見晴らし台」に着いた。雷電神社に寄り道したので、会津長野駅から1時間30ほどかかった。見晴台には四等三角点があり、ベンチや簡易トイレも整備されている。また、ここからの眺めは格別である。麓の町並みも、お向かいの山々も間近に見える。みそ汁を作ってのんびりと朝食をとった。
 見晴台からは車も通れる道になる。管理道の道が尾根伝いにここまで続いていて車が回転できるようになっているからだ。見晴台から管理道の斎藤山登山口までは歩いて10分ほどの距離だ。広い道を進み、管理道の斎藤山登山口に移動する。車でここまで登ってきて登山する人もいるが、斎藤山の良さを満喫するにはもったいない気がする。
 ここから東京電力の管理道が登山道となる。良く整備されて歩きやすい。最初は急斜面をジグザグに高度を上げて行く。30分ほどかかってようやく尾根に乗った。尾根で放射線量を計測すると0.041マイクロシーベルトで、さすがにここは第1原発の爆発事故の影響は無いようだ。尾根伝いに東京電力の地中ケーブルが埋設してある。道も尾根伝いに一直線についている。東京電力無線中継所のパラボラまではもう少しである。9時24分にパラポラに到着、その上のヘリポートには9時30分に着いた。
 ヘリポートは絶好の展望台で、山頂の斎藤山方面を除いて遮るものは無く、素晴らしい眺めを約束してくれる。しばし眺めを楽しんでから山頂を目指した。10数年前ににはヤブをかきわけながら進んだ山頂への道も、今ではしっかりした登山道になっていた。山頂付近も刈払いされ、男鹿岳、荒海山が見ることができる。運が良ければ富士山を見ることができるかもしれない。三等三角点を写真に収めヘリポートに戻ってのんびりと休憩した。気温は低いものの風は無く、日差しが心地よい。20分ほど休んでから下山にかかる。
 管理道の車道まで下り、見晴台へと戻る。見晴台の眺めが素晴らしく、下りてしまうのがもったいない。見晴台からは「早生栗コース」を下ることにする。先月来たときには草が覆い、どこが下山口がわからないぐらいだったが、明日行われる「斎藤山ふれあい登山」のためにきれいに刈払いされていた。
 早生栗コースを下りて行く。登山道はほぼ尾根伝いについている。標高700mまでは尾根伝いだが、道はやがて窪地へと下りる。やがて道は幅広くなり古い造林地を通り11時25分、林道と出合ところにある早生栗に着いた。早生栗の木にはしめ縄が捲かれ、広場にはベンチもある。逆コースを取る場合の休憩ポイントにもなりそうだ。
 早生栗からは林道を下る。林道はすぐに分かれるので、2万分の1地形図に記されている左に折れる林道でなく、真っ直ぐの道を進む。文字が薄くなっているが標識もあるので注意すれば間違うこともなさそうだ。軽4輪がやっと通れるぐらいの真っ直ぐの道を下って行く。やがて両脇がりんご畑の所に出た。堰を越え、舗装路に出ると地元の人たちが、せっせと農作業をしていた。
 道路脇にリンドウの花のハウスがあり、作業をされている農家の奥さんに声を掛けて見させていただいた。挨拶をきっかけに斎藤山の話になり、斎藤山の登山道整備は地元の退職された方々が中心になって取り組みされていること。また、お話した方も、明日の「斎藤山ふれあい登山」のお手伝いをされることなどお聞きした。また、見させていただいたリンドウは吾妻山のリンドウと交配させて作ったこと。旦那さんと一緒に吾妻や磐梯山にも時々登りに行くことなどもお聞きした。立ち話もあっと言う間に時間は過ぎて行く。
 斎藤山は以前は東京電力の管理道を使って登るのが一般的だったが、地元の人たちの地道な努力でコースが整備され、麓から自然を満喫しながら山頂を目指すことができるようになった。見所も多く、見晴台からの展望も素晴らしいので、是非、多くの方に訪れてほしいと思う。今更のように里山の素晴らしさは地元人たちの力によって支えられていることを実感した山行であった。(I.I)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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