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No.5159
南八ヶ岳・赤岳 2899.4m一等三角点峰
山行種別 無雪期一般
みなみやつがだけ・あかだけ 地形図

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山行期間 2015年8月2日(日)〜3日(月)
コースタイム 8月2日  やまのこ村駐車場(11:15)→美濃戸山荘(11:22)→堰堤広場(12:16,12:33)→赤岳鉱泉(13:37)
8月3日  赤岳鉱泉(4:55)→中山乗越(5:29)→行者小屋(5:37)→阿弥陀岳分岐(5:51)→文三郎尾根→稜線分岐(6:50,7:10)→赤岳(7:48,7:54)→赤岳展望荘(8:30,8:43)→地蔵ノ頭(8:50)→三叉峰(9:59)→横岳・奥ノ院(10:18)→硫黄岳山荘(11:13)→硫黄岳(11:46,12:17)→赤岩ノ頭(12:36)→ジョウゴ沢徒渉点(13:40,13:48)→赤岳鉱泉(13:59)→堰堤広場(15:01,15:06)→美濃戸山荘(15:57)→やまのこ村駐車場(16:05)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
やまのこ村に車を駐めさせてもらう 赤岳山荘の前を通る(赤岳山荘にも駐車場がある) 美濃戸山荘が登山口となる
南沢との分岐に八ヶ岳の案内板がある 北沢に沿って林道を歩く 小屋へ荷揚げするための基地もある
道路歩きはここまで・堰堤広場 北沢を木橋で渡る 堰堤からは左岸を歩く
登山道は北沢に沿ってついている 赤岳鉱泉が見えてきた 今日は赤岳鉱泉までの行程
さっそく赤岳を見ながら生ビールをいただく 赤岳鉱泉の玄関 夕食は山小屋とは思えないほど贅沢
夜明けと共に赤岳鉱泉を後にする 赤岳鉱泉を出発するとすぐにヘリポートがある 行者小屋に着く
文三郎尾根は阿弥陀岳分岐で左に分かれる 阿弥陀岳に日が当たる 文三郎尾根の階段
振り返って行者小屋を見る 尾根の分岐点 赤岳への登り
「頂上はあと少し」のプレート キレットからの合流点も近い 権現岳からの道を合わせると富士山が見えた
登山者で賑わう赤岳山頂 赤岳山頂の三角点 ここからも富士山が見える
赤岳頂上山荘 赤岳からの下り 赤岳展望荘
地蔵尾根が合わさる地蔵ノ頭 横岳の日ノ岳を正面に見る いよいよ横岳への登り、ハシゴを登り二十三夜峰の右を巻く
危険箇所は鎖やはしごが設置されている 杣添尾根が合わさる三又峰 横岳の標識は奥の院にある
赤岳、阿弥陀岳が良く見える 硫黄岳にある案内板 オーレン小屋への分岐点である赤岩ノ頭
北沢源頭のジョウゴ沢を渡ると赤岳鉱泉は近い 赤岳鉱泉へと戻る 赤岳鉱泉のキャンプ場

行動記録
8月2日(日)
 今回も家内のお付き合いで、花の写真を撮りながら、景色を楽しみながらのノンビリ山行である。コースタイムは子連れでも歩けるゆっくりペースなので、それなりに参考になるのではないかと思う。
 美濃戸口のバス停がある八ヶ岳山荘に着いたのが10時少し前、日曜日でもあり美濃戸(やまのこ村、赤岳山荘)の駐車場までは入れないかと思っていたのだが、八ヶ岳山荘の人に奥(美濃戸)の駐車場はまだ余裕があると言われて車を乗り入れることにした。林道は整備されていると言っても道幅が狭く、行き違いの車があると大変だ。車はやまのこ村の駐車場に駐めてもらうことにした。駐車場は有料で1日1000円だが、インターネットの割引券で土曜日を除いて500円戻してくれる。
 11時15分にやまのこ村を出発する。林道は赤岳山荘の前を通ると、橋のところにロープが張ってあり、美濃戸山荘に宿泊する登山者以外は一般車は乗り入れ禁止となる。200mほど進むと美濃戸山荘に着き、この先、林道も関係者以外乗り入れ禁止となる。八ヶ岳の案内板のところで行者小屋へ向かう南沢のコースを分ける。赤岳鉱泉へは林道をそのまま進む。林道を1時間ほど歩いて堰堤広場に着いた。北沢を木橋で渡ると堰堤に着く。ここで昼食休憩とした。今日の宿泊予定である赤岳鉱泉までまだ半分の道のりだ。
 堰堤広場からは登山道になる。日曜日だし人気のコースなので、下山する登山者とすれ違うのも大変だ。このコースは雪のある時期しか歩いたことがなかったので花を見ながら歩くのは新鮮な感じがする。北沢を右岸に渡ったり左岸に戻ったりしながら高度を上げていく。沢沿いなので脇から小沢も入り飲み水には不自由しない。急ぐわけでもないので花の写真を撮りながらノンビリと歩き、13時37分に赤岳鉱泉に着いた。早々と受付を済ませ、小屋の前で生ビールを飲みながらゆっくりとした時間を過ごした。夕食は17時からで、メニューはステーキとポトフ、山小屋の食事とは思えない豪華さである。

8月3日(月)
 朝食をお弁当に替えてもらい、朝5時前に小屋を出た。今日は赤岳から硫黄岳までの縦走の予定だ。足が遅いので日の出とともに歩き始める。小屋の前を通り行者小屋へと向かう。すぐにヘリポートがあり、中山乗越への登りにかかる。中山乗越から下るとすぐに行者小屋に着いた。小屋のすぐ手前のところで左に地蔵尾根への道が分かれる。行者小屋を写真に収めて文三郎尾根へと向かう。行者小屋から10分ほど歩くと阿弥陀岳への道を分ける。文三郎尾根は左に進む。いよいよ本格的な登りが始まる。右を見ると阿弥陀岳に朝日が当たって光っている。文三郎尾根は急だが最初はジグザグに登山道が付いているので比較的歩きやすい。途中から階段になり高度を上げるが、特に危険なところも無い。それでも、階段の間はザレ場なので下りの時は注意したい。尾根に上がったところで赤岳鉱泉で作ってもらったお弁当を広げて朝食にした。
 赤岳へは最初はザレ場をつづら折れに登り、尾根の右側を回り込むように岩場に取り付く。岩場は急峻なクサリ場になるが、登るコースは窪んでいて、切れ落ちているわけでは無いので注意すれば特に危険は無い。途中でお母さんの背中とザックの間に背負われた小さな女の子とすれ違った。お母さん曰く「この子の名誉のために言いますが、今まで自分で歩いていたんですよ」とのこと。赤岳は自分の足で登り、危険箇所の岩場だけお母さんに負ぶってもらったらしい。いずれにしても大したものだ。
 クサリ場を登り切るとキレット小屋からの道を合わせる。雲海の上に富士山が頭を出している。素晴らしい眺めだ。最後に山頂直下に掛けられたハシゴを登ると八ヶ岳最高峰の赤岳に着く。山頂には一等三角点かあり、360度の展望が得られる。先ほども素晴らしい眺めに感激したが、山頂からも富士山が良く見える。
 少し休んだら横岳へと向かおう。一段下には赤岳頂上山荘が建っている。県界尾根はここから分かれる。ザレた尾根を下って行くと赤岳展望荘である。途中の礫交じりの岩場にはクサリもあり急斜面だが問題無く歩ける。登山者も多いので下に石を落とさないように充分注意したい。赤岳展望荘で県界尾根からのトラバース道を合わせる。この時間になると気温も上がり、赤岳展望荘の屋根で日を避けて休憩する。ここで赤岳鉱泉から前後して登ってきた高校生達が先行する。家内と一緒なので横岳の岩場通過は時間がかかりそうだ。高校生達ともここでお別れである。
 次に地蔵尾根の登山道と道を合わせる地蔵ノ頭を通過する。お地蔵さんを写真に収めて、いよいよ横岳への登りだ。横岳は岩のピークが連なる峰々の総称で、最初に見えるのが日ノ岳である。横岳の縦走路で初めに現れるのが日ノ岳を取り付く最初の小さな岩峰・二十三夜峰である。ハシゴを登って二十三夜峰の右を巻くように進むと日ノ岳が目の前に迫ってくる。日ノ岳の基部でトラバースしてルンゼの一枚岩を登り、核心部をクリアーして日ノ岳山頂に着く。ここからの赤岳、阿弥陀岳の展望は最高に素晴らしい。次に岩峰の西側を下るように進み、次の鉾岳のコルへと登り返す。地蔵ノ頭から進むと二十三夜峰、日ノ岳、鉾岳、石尊峰、三叉峰、無名峰、奥ノ院と並んでいて、横岳の山頂標識は一番奥にある奥ノ院に建っている。
 三叉峰で杣添尾根が合わさると横岳山頂・奥ノ院も近い。2829m無名峰を過ぎ、最後のハシゴを登ると横岳に着く。切れ落ちた茅野市側に赤岳、阿弥陀岳が見える。また、小同心、大同心を眼下に見ることが出来る。下山路もクサリとハシゴが続く、リッジ状の岩場を越えるところもあり、下りは注意したい。岩場を通過すると尾根も幅が広くなってくる。次はコマクサの群生する砂礫地に出て、なだらかな2795m標高点ピーク(台座ノ頭)の手前から左に緩やかに下って行く。登山道の両側には食害から高山植物を守るための電流柵が設けられている。見た目には興ざめだが、保護のためにはしかたがないのだろう。
 下りきって11時13分、硫黄岳山荘に着く。地蔵ノ頭から2時間30分ちかくかかったことになる。もう高校生達の姿は無い。最後の硫黄岳の登りにかかる。登山道には標識がわりの立派なケルンが積まれていてガスが出て見通しが利かないときの道標(みちしるべ)になっている。少しだがガスが出てきた。トウヤクリンドウがたくさん花をつけている。歩き始めて7時間ほど、足取りが重くなってきたところで、ようやく硫黄岳の山頂に着いた。ここは夏沢峠と赤岩ノ頭との分岐点になっている。先行していた高校生達にようやく追いついた。もうここから下るだけなので、八ヶ岳の稜線を眺めながら、ゆっくりと昼食休憩をとることにした。
 硫黄岳から岩稜伝いに下ると、白砂地の赤岩ノ頭となり、右にオーレン小屋への道を分ける。尾根伝いに少し進むと左に赤岳鉱泉への下山路がある。登山道はつづら折れに高度を下げる。下り始めて1時間ほどでようやく急坂から解放されてジョウゴ沢を渡る。沢の冷たい水で汗を拭いひと息ついた。赤岳鉱泉はもうすぐである。
 登山道は赤岳鉱泉の玄関前に飛び出す。今日中に下山しなければならないので、水を補給し美濃戸登山口へと向かう。先行していた高校生達は北沢で水遊びをしている。今日もテント泊まりのようだ。北沢沿いに登山道を下る。半月板がダメなので痛みが出ないようにストックを使ってゆっくりゆっくりと下る。一旦痛めると数ヶ月は使い物にならないからだ。登山口である美濃戸山荘まで2時間かけて歩いた。途中林道のショートカットコースもあるので普通の人のコースタイムは登り2時間、下り1時間20分が標準である。意識的にゆっくり歩くようになってからは、周りの景色が良く見えて、観察できるようになった。年齢や体力に合わせて登るペースを変えてみるのも悪く無い。(I.I)

八ヶ岳で出会った花
トリカブト ニガナ シナノオトギリ
ツマトリソウ ゴゼンタチバナ オンタデ
タカネツメクサ チシマギキョウ ミネウスユキソウ
ミヤマダイコンソウ ウサギギク ナデシコ
コマクサ トウヤクリンドウ タカネグンナイフウロ
ヤマホタルブクロ キバナノヤマオトギリ ウツポグサ

概念図

トラック ルート=赤

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