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No.5293
弥宜ノ鉾 654.5m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
ねぎのほこ 地形図

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山行期間 2016年3月23日(水)
コースタイム 川内村総合グラウンド駐車場(10:04)→炊事棟(10:09)→清流の滝(10:15)→尾根(10:34)→弥宜ノ鉾(10:59,11:12)→大岩(11:39)→川内村総合グラウンド駐車場(11:55)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
村民の森散策コース(高山森林自然公園)の案内板 駐車場の脇にはトイレもある 野球グラウンド
舗装路を進むと炊事棟がある 野外施設のところから登り始める 清流の滝の脇を登る
遊歩道は落葉樹林の中を進む 尾根はテレビ中継局への送電線路になっている こんな歩きやすい道のところもある
テレビ中継局のパラボラアンテナ 各局が使用する双葉川内テレビ中継局 山頂にある三等三角点
弥宜ノ鉾のもう一方のピークは岩山になっている 樹間から麓が見える 古い富岡営林署の歩道標識
下山途中の大岩 歩かれなくなって久しい遊歩道 総合グラウンドに戻る

行動記録
 弥宜ノ鉾は川内村中心部の東方に位置し、山頂には双葉川内テレビ中継局がある。山名としては何とも変わった名前だ。禰宜とは神職の職名であり、語源は「和ませる」の意味からきているとも言われているので神事と関わりがあるのかもしれない。などと勝手に想像を膨らませてみる。また、山頂は管理道を挟んで双耳峰になっていて三角点とは別なピークには大岩がある。登路としては麓のいわなの郷からのテレビ中継局の管理道もあるが、歩いて登るには川内村総合グラウンドから遊歩道と送電線路を利用することができる。
 川内村総合グラウンドの駐車場に車を止め、駐車場から道路を少し下ったところにある「村民の森散策コース(高山森林自然公園)」の案内板を見て見る。弥宜ノ鉾までの登山路のイメージがだいたい掴める。駐車場に戻りトイレの脇の舗装を登ってみる。一段上がると舗装路は行き止まりになり、左にスケートボードのコースが、右に炊事棟が出てくる。見晴台もあって古いが公園化されている。しかし人ひとりいない。
 散策路はトイレの脇から入る。案内図では中の沢コースとなっているところだ。原発事故以降は歩く人もいないのだろうか、散策路は倒木やヤブが被さり荒れている。すぐに清流の滝と思われる沢の岩場の脇を通る。散策路は斜度もほどほどにあり高度を上げて行く。右から「尾根の小径」の道を合わせ、ブナの森へ延びる散策路の途中から右に折れると、すぐに尾根に出る。
 尾根はテレビ中継局への送電線路になっていて防火林帯のように切り開かれている。踏跡はあるのだが最近は刈り払いがなされていないようで、ススキや細い灌木がうるさい。踏跡が樹林帯に入ると下草もなくはっきりとした道になる。アップダウンを繰り返しながら進んで行くとテレビ中継局のパラボラが見えてくる。登り始めて1時間ほどで弥宜ノ鉾の山頂に着いた。山頂には双葉川内テレビ中継局が建っている。三等三角点を写真に収め周りを見渡すが、木々に覆われて眺めは良くない。双耳峰のもう片方のピークに寄ってみる。こちらの方は岩山で、東へ延びる尾根にはしっかりとした踏跡がついていたが、何処へ下っているかは確認していない。放射線量を計測すると、ここの値が一番高かった。とは言っても0.257シーベルトと福島市より数値は低い。
 帰路は送電線下を戻り、案内板の尾根の小径を探しながら大岩まで下る。歩かれていないためか散策路はハッキリせず歩きづらい。大岩は目立つので目印になる。さらに送電線下を下ると、右に踏跡が出てくる。ここが散策路なのだろうが、わかりづらく藪化しているので、一般のハイカーにはあまりお勧めできない。北側のブナの森、ミズナラの森、大樹の森を通る尾根通しの散策路の方が下草が邪魔になずに歩きやすいかもしれない。
 ヤブの中を道形から外れないように注意しながら下って行くと総合グラウンドのテニスコートの所に出る。フェンスの脇を伝い建物の裏を通ると駐車場に戻ることが出来る。原発事故が起きて一時全村避難を強いられた川内村だが、今では避難指示は解除され、除染作業員の宿泊基地としての役割を担っている。しかし以前の川内村に戻ってくれるのはいつになるのだろう。高塚山のキャンプ場や平伏沼のモリアオガエル、草野心平の「天山文庫」、五社山や高山森林自然公園など、たくさんの自然や見所があって本当に良いところなのに、遊び回る子供たちを見かけないのが何とも寂しい。(I.I)

空間放射線量
観測地点/特徴
時間
空間線量率(単位:μSv/h)
測定位置高さ100cm
緯度/経度
最大値 最小値 平均値
Data1 村民の森散策コース入口/アカマツ、ナラ
時間 9時59分
0.169 0.159 0.164 北緯 37゜20' 21.04"
東経 140゜48' 42.80"
Data2 グラウンド脇駐車場/アスファルト
時間 10時04分
0.126 0.122 0.124 北緯 37゜20' 17.41"
東経 140゜48' 44.19"
Data3 炊事棟/芝、広場
時間 10時09分
0.223 0.216 0.219 北緯 37゜20' 21.26"
東経 140゜48' 48.59"
Data4 清流の滝/落葉樹林
時間 10時15分
0.213 0.202 0.207 北緯 37゜20' 20.65"
東経 140゜48' 54.01"
Data5 尾根合流点/刈払地、脇アカマツ造林地
時間 10時34分
0.226 0.212 0.220 北緯 37゜20' 16.69"
東経 140゜49' 03.32"
Data6 弥宜ノ鉾・三角点峰/砂、TV中継局脇
時間 11時00分
0.172 0.164 0.169 北緯 37゜20' 18.66"
東経 140゜49' 28.67"
Data7 弥宜ノ鉾・大岩/アカマツ、岩
時間 11時07分
0.262 0.251 0.257 北緯 37゜20' 17.87"
東経 140゜49' 30.83"
Data8 大岩/アカマツ
時間 11時39分
0.174 0.168 0.171 北緯 37゜20' 15.02"
東経 140゜48' 50.96"
Data9 グラウンド脇駐車場/草
時間 11時55分
0.192 0.188 0.190 北緯 37゜20' 16.86"
東経 140゜48' 44.08"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。
放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)

概念図
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