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No.5560
妙義山 相馬岳 1104.0m二等三角点峰
山行種別 無雪期一般
みょうぎさん 地形図

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山行期間 2017年5月21日(日)
コースタイム 道の駅みょうぎ(7:13)→妙義神社(7:18)→大の字(8:12,8:16)→辻(8:28)→奥の院(8:38,8:58)→見晴(9:11)→大のぞき(9:46,9:56)→天狗岩(10:28)→タルワキ沢(10:49,10:58)→相馬岳(11:15,11:17)→休憩(12:02,12:19)→バラ尾根ピーク(12:40)→堀切(12:51)→鷹戻し基部(13:42)→鷹戻しの頭(14:28)→東岳(15:14)→中之岳(15:36)→石門分岐(16:12)→中之岳神社(16:42)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
道の駅から見た妙義山 大の字が見える 妙義神社で登山届を提出
大の字を裏から見る ここからは最上級グレード
奥の院の鎖場
裏妙義の丁子の頭
ここしか通り道はない 滑り台状鎖場50m
茨尾根、東岳、中の岳、西岳 バラ尾根ピークの岩穴
バラ尾根のピークへ
鷹戻しの頭 とにかく放すな!
鷹戻しの頭への梯
頑張っている木のテラス 懸垂下降の準備
懸垂下降で降りてきた
あのルンゼを降りてきた _ズームアップすると鎖が見える パラグライダーがふんわり
まだまだ続く鎖場 こんな岩場で可憐に咲く花
ここしか通り道はないその2
中之岳山頂の祠お賽銭が沢山 とにかく危ないってことだ 奇岩を背にした中之岳神社

行動記録
 松川インターに集合し少し早めに出発。2人とも気合が入っているようだ。3時間で道の駅みょうぎに到着。妙義山の偉容が眼前にそびえる。中腹よりやや下に大の字が見える。先ずはあそこまで登る。
 軽く朝食をとり、出発する。同じコースをたどる人たちもちらほら歩いている。妙義神社への急な長い階段を登り登山届を提出する。登山道が修復中のため少し迂回路を歩く。ひたすら急登、急登、急登。歩き出しは体が温まるまで辛いけど、体調が悪いのか汗が酷い。体が動かない。とにかくゆっくりと足場を確かめながら歩く。大の字への鎖場は斜度も緩やかでそれほど危険はない。看板を左へ、岩場を登ると大の字だ。
 いったん戻り辻へ向かう。辻には黄色い字でキケン・上級コースの文字。奥の院でお参りする。ここの鎖場はルンゼ内は直立30mと外傾7m。しかし、溶岩の壁が凸凹していてスタンス・ホールドともに豊富にありそれほど難しくはない。鎖だけに頼らずスタンスを決めて、片手を岩壁に添えて登っていけば楽だ。登りきると見晴だ。浅間山、裏妙義の独特な丁須の頭も見える。
 さてここからは岩場好きを充分堪能させてくれる、岩稜、瘦せ尾根、鎖場、ザレ場、梯子の始まりだ。ビビリ岩、玉石、その名の通りの背びれ岩。ここは両側スパッと切れ落ちて、すてきな高度感が味わえる。次の大のぞきから滑り台状10m2本、30m鎖。やや凸凹が少なくのっぺりしてるのでゆっくり、スタンスを確認しながら降りる。天狗岩を巻いてタルワキ沢のコルで休憩する。下から吹きあがってくる風が気持ちいい。新緑にツツジの赤が映える。岩稜ではあるが今の季節は木陰があるのでそれほど日に照り付けられなくて済む。
 11時15分表妙義山最高峰の相馬岳1104mに到着。これから向かう茨尾根、鷹戻しの頭、東岳、中の岳が望まれる。まだまだ先は長く、危険度も上がる。Yさんの「ゆっくり、慌てず、足場を確かめながら」の声掛けがありがたい。バラ尾根への下りも30mの鎖とザレ場で危険だ。堀切を過ぎ、濡れたお椀内壁のトラバースを終えて休憩後、鷹戻しの頭へ向かう。文句のつけようのない絶壁60mを登る。ハングした鎖場にスタンスが切ってある。念の為、Yさんに確保してもらう。数ヶ所の鎖場と真新しいアルミ製の梯子、鎖場。途中テラス状になっている木がある。また、鎖場。最後の鎖を伝って右へトラバースして、鷹戻しの頭だ。せっかくザイルを持ってきているし時間短縮にもなるので、懸垂下降で降りる。ここは重症、死亡事故が多発しているところ。新しい花が供えてあった。3か月前に70代の男性が滑落して亡くなったそうだ。この鎖場を腕力だけで降りるのはよほど自信があるか、身軽な人でないと安全には降りられないと思う。休めるようなテラスはないので万が一の場合にセルフビレイをとるとかしないと、腕力が尽きたらおしまいだ。
 東岳への登り返し、鷹戻しが見えるところで振り返る。あのルンゼを降りてきたんだ。パラグライダーが気持ちよさそうに4機飛んでいる。こちらは岩稜の鎖場が続く。東岳の下り、50mの鎖場を確保してもらってクライムダウンする。ところが、鎖の長さが十分でない箇所があり、次の鎖までハングした岩を少しトラバースしなければならない。確保されてないと危険な状態だ。登り返して中之岳神社へ到着。後は下るだけだが気を緩めずに行こう。ここには道標がなく少し道迷いしてしまった。道が駐車場とは反対側へついているのであれっ?とおもったが、踏み跡をたどれば問題ない。下りも一般登山道へ出るまではザレて急なのでとにかく緊張感が必要だ。
 石門分岐からは安心して歩ける。中之岳神社へ無事に縦走できたお礼を申し上げて、お土産屋さんでソフトクリーム!ここのご主人がすごくいい方で、道の駅まで行くならついでだから乗せていくよと、乗せて下さり、たいへん助かりました。奥様には飴までいただきました。本当にありがとうございました。
 表妙義山。ネットの記録では鎖場の大変さが主だが、声を大にして言いたいのは、アップダウンの物凄さだ。これでもかこれでもかと、数10m登っては降りてを延々とくりかえす。ずらっと並べたフォークの先端を歩いているようなものだ。数日前に縦走を終えた方が一般登山道へ出たところで転んでヘリでピックアップされ重体とのこと。長く続くアップダウンが足に来たのかもしれない。とにかく最後まで体力、集中力、気力が要求される山だった。私たちの感想。「一生に一度でいい。」
 帰りは妙義ふれあいプラザのもみじの湯ではんぱなくかいた汗を流して帰路についた。車から見えた真っ赤な夕日が素晴らしく、頑張った私たちへのご褒美のようだった。Yさんには技術面でも精神面でもフォローして頂き、この厳しい妙義山縦走をやり遂げられたのはひとえにYさんのおかげとしか言いようがない。有難うございました。(T.F)

概念図
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トラック コース=赤


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