Fukushima toukoukai Home page
No.5577
虎捕山 705.2m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
とらとりやま 地形図

トップハイキング>虎捕山

山行期間 2017年5月14日(水)
コースタイム 山津見神社(13:11)→手水舎(13:28)→本殿(13:44,13:52)→虎捕山・三角点(13:59,14:04)→本殿(14:12)→金華山(14:23)→手水舎(14:37)→山津見神社(14:48)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
2015年に再建された山津見神社拝殿 本殿への参道入口 スズメバチの注意書き
途中に石碑もある 手水舎 鳥居から虎捕洞を経て山頂を目指す
鉄ハシゴと鎖で登る 上部に奥の院本殿が建つ 本殿後の岩の上には小さな祠がある
岩場から見下ろす麓の風景 岩場には鎖の手すりが付いている 虎捕山の三等三角点
金華山からの眺め 金華山からの下りも慎重に かつての原町営林署の看板(現在の原町森林事務所)

行動記録
 虎捕山は飯舘村と霊山町の境に位置し、阿武隈山系の中でも福島県の北部に属する。登山口の山津見神社には、盗賊を捕らえた武士の故事が伝わる。表参道を辿ると岩場にしがみつくように奥の院本殿が建ち、本殿裏の岩場は阿武隈山系が一望できる絶好の展望台になっている。ここ虎捕山を最初に訪れたのは昭和46年(1971年)今から46年前になる。当時は阿武隈山系の低山を歩く登山者は皆無に等しく、訪れた山津見神社の社務所では珍しがられてお茶までご馳走になった。その神社は東日本大震災で飯舘村が全村避難になった後、2013年4月1日に火災により焼失、お茶を出していただき気軽にお話しくださった当時の宮司の奥様がその時に亡くなられたと聞いた。痛ましい限りである。
 登路としては、山津見神社からの表参道、行合道からの裏参道とがある。裏参道は20年ほど前に訪れたときは藪がかぶさり廃道同然になっていたが、その後調査はしていない。この山は、ふくしま百名山になっていることもあり訪れるハイカーも多かったが、震災後は避難指示区域でもあり、あまり訪れる人はいなかった。今年になって長泥を除いて避難指示が解除されたこともあって立入が自由になった。
 用事をすませて午後から登ってみることにした。山津見神社の駐車場に車を止め2015年に再建された拝殿に参拝してから登りはじめる。神社の右手に虎捕山の参道はある。入口には「虎捕山津見神社御本殿登拝入口」の大きな石の標柱が建っている。ここから尾根を右に見て登っていく。いくらか勾配が増してくると、やがて手水舎に着く。このコース唯一の水場である。以前は途切れることなく流れていた水も、何故か心許ない。ここから道は2つに分かれる。右に登る道は鳥居をくぐり虎捕洞を通り本殿に向い、左の道は尾根を横切り金華山を経由して本殿に向かう。まずは真っ直ぐ本殿を目指してみよう。大きな岩を縫うように登っていく。ここが虎捕洞だと思われる。特に案内板などは無い。岩場が姿を現す。信仰の山でなければ、岩トレにはもってこいの山だが厳に慎みたい。やがて岩場が立ちふさがり鉄ハシゴとクサリが出てくる。これらを手がかりに岩場を慎重に登っていく。すると頭上に奥ノ院本殿が姿を現す。本殿は岩場にへばりつくように建っている。
 本殿の左側の岩場を足元に注意しながら回り込むと一段高い岩の上に立つことができる。転落防止のための鎖で手すりも付けられている。岩の上に立つと周りの阿武隈山系の山々を一望できる絶好の展望台になっている。
 次は三角点のあるピークを目指す。一旦岩場を降りて尾根伝いに北へと向かう。道形もハッキリしている。山頂部で右の微かな踏跡に足を踏み入れる。裏参道はさらに北へと続いているが調査はしていない。踏跡に入るとすぐに三角点に着く。周りは木々に覆われ展望は無い。参拝者にとっては本殿が目的で、ヤブ山のピークである虎捕山の三角点峰には興味は無いのだろう。
 帰路は奥の院本殿まで戻り、登ってきた道とは別な金華山へと延びる南の尾根を下る。こちらも岩場の急坂でクサリとロープを掴みながら慎重に下りていく。しばらく行くと見晴らしの良い岩場に出て、眼下には山麓の田畑を見下ろすことができる。ここが金華山のピークだ。さらに下って行くと道は斜面を東にトラバースするように付いている。横移動すると小さな尾根を越え、さっき登ってきた手水舎に出る。後は登ってきた道を下りると山津見神社に戻ることができる。今回、参道にスズメバチの巣があるので駆除するまで本殿の参拝は控えるようにとの注意書きがあった。気配があれば戻ることにして入山したが、幸いにも出合うことはなかった。スズメバチの種類にもよるが、活動が活発化し攻撃性が増すのは7月〜10月と言われているのでこれから注意が必要だ。(I.I)

空間放射線量
観測地点/特徴
時間
空間線量率(単位:μSv/h)
測定位置高さ100cm
緯度/経度
最大値 最小値 平均値
Data1 虎捕山参道入口/スギ含む混交林
時間 13時11分
0.828 0.810 0.817 北緯 37゜44' 12.70"
東経 140゜41' 49.77"
Data2 手水舎/スギ
時間 13時28分
1.571
3.964
1.531
3.625
1.548
3.737
北緯 37゜44' 22.71"
東経 140゜41' 38.62"
Data3 参道・鳥居/スギ
時間 13時33分
1.431
3.748
1.397
3.674
1.416
3.706
北緯 37゜44' 22.59"
東経 140゜41' 37.36"
Data4 山津見神社本殿/アカマツ、岩
時間 13時44分
1.083
5.890
1.060
5.789
1.072
5.846
北緯 37゜44' 23.19"
東経 140゜41' 34.65"
Data5 本殿岩場山頂部/岩
時間 13時51分
1.009
2.709
0.960
2.430
0.979
2.549
北緯 37゜44' 24.14"
東経 140゜41' 34.76"
Data6 虎捕山・三角点/広葉樹林、笹
時間 13時59分
1.517
4.527
1.475
4.126
1.491
4.349
北緯 37゜44' 31.07"
東経 140゜41' 37.68"
Data7 三角点峰東面/広葉樹林
時間 14時01分
1.901
6.647
1.862
6.588
1.884
6.616
北緯 37゜44' 31.00"
東経 140゜41' 37.59"
Data8 金華山/アカマツ含む混交林
時間 14時24分
0.958 0.938 0.949 北緯 37゜44' 17.83"
東経 140゜41' 33.71"
Data9 山津見神社駐車場/砂利
時間 14時48分
0.640
4.428
0.624
4.236
0.633
4.327
北緯 37゜44' 11.04"
東経 140゜41' 50.53"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。
放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)

赤字=2011年12月10日調査時線量データ

概念図
電子国土webで見る
トラック 登り=赤 下り=青


トップ

Copyright(C) 2017 福島登高会 All Rights Reserved.