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No.6057
野手上山 628.1m三等三角点峰
山行種別  無雪期一般
のてがみやま 地形図

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山行期間 2019年4月28日(日)
コースタイム 野手上山登山口・大鳥居(10:18)→金華山(10:52,10:56)→野手上山(11:12,11:24)→尾根分岐(11:38)→糸滝分岐・風兼ダム脇(12:20)→野手上山登山口(12:36)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
小宮地区にある野手上山の案内板を目印に車を乗り入れる 風兼ダム手前の「野手上山遊歩道」の案内板 登山口にある大鳥居
野手上山遊歩道の案内板 野手神山神社の拝殿奥にある祠 階段を登って登山道へ
ヒノキの造林地を抜ける カラマツの造林地もある 造林地を抜けると最初の落石注意の看板
金華山の山頂にある黄金山大神の石碑 以前あった金華山の石碑は黄金山大神の後ろにある 山頂へと登り返す
小さな祠が出てくる 山頂にある社の中には3つの小さい石の祠(摩利支天、古峰、山神大神)がある 山頂に建つ展望台
野手上山の三等三角点 展望台からの眺めも木々が伸びて見晴らしが無くなった 樹木名のプレートがある
尾根の分岐点 ケヤキの森を下る 小さなフデリンドウが咲いていた
ヒトリシズカも咲いている スミレ 糸滝分岐まで下りてくる
糸滝方面は東北電力のゲートがあり徒歩のみ通行可能 風兼(ふがね)ダムは灌漑用水・発電のために作られた ダムの脇を通って登山口に戻る

行動記録
 原発事故で全村避難となった飯舘村だが、一部(長泥)を除いてはすでに避難指示が解除されている。飯舘村の山の登るのは原発事故が発生した2011年とその後の2017年に虎捕山の放射線量を調査して以来であるが、リハビリを兼ねて野手上山に登ってみることにした。
 飯舘村小宮地区から新田川に沿って進み野手神へと向かう。風兼(ふかね)ダム手前に「野手上山遊歩道」の大きな案内板から鋭角に左に折れると野手神山神社の大きな鳥居が見える。ここが野手上山の登山口になる。地名は野手神、山名は野手上山、神社の名前は野手神山神社なので多生紛らわしい。国土地理院の聞き取りの際に誤って神を上にしてしまったのか、それともそれなりの理由があって変えられたのかはわからない。大鳥居の脇にはシダレザクラが見頃を迎えていた。早速身支度をして登り始める。プレハブの拝殿の後ろには以前からの祠がある。左側の階段を登って登山道に足を踏み入れる。
 最初はヒノキの造林地、その後カラマツの林に変わり高度を上げていく。落石注意の看板が出てくると植生がコナラなどの落葉樹林に変わり、今の時期は葉が落ちているので林の中は明るい。急斜面は間伐材の階段で手すりのロープが付いているところもある。整備されて久しいが、最初に野手上山を訪れたときには伐採跡地がブルで削られ山肌が露わになっていたが、長い歳月は落葉樹の自然林として再生してくれた。ほどなく金華山のピークに着く。
 このピークには黄金山大神の石碑が建つ。以前あった金華山の石碑は黄金山大神の後ろに隠れるように置かれている。山頂へは一旦コルへと下り登り返す。標高差80mほどの急坂を登って行き尾根伝いの平坦な道になると小さな石の祠がある。野手上山の山頂はもうすぐである。のんびり登ってきても登山口から1時間ほどである。野手上山の山頂には社(野手上山神社)があり、中には3つの小さな石の祠がある。麓の説明板によると摩利支天、古峰、山神の祠とのことである。また、三等三角点は社の脇にあり、その他にも「うつくしま百名山」に選定されてから建てられた展望台もある。展望台は長い歳月のうちに木が痛んでしまい壊れそうなところもあるので注意したい。
 山頂で少し休んだら下山を開始する。帰りはケヤキの森を経由して戻ることにした。山頂部から東へ向かって下り始めると道はつづら折れに降りてゆく。15分も下ると北側の道路に出てサワグルミの森へ向かう道とケヤキの森経由で風兼ダムに下る道の分岐のコルに出る。どちらの道もハッキリしている。周回して登山口に戻るので右に折れてケヤキの森へと向かう。最初は気持ちの良い落葉樹林の中を緩やかに下って行く。やがてケヤキの林を通り、道はしばらく山腹を巻くように進む。勾配が増して下って行くと導標が出て来て道は右に折れる。さらに下って行くと糸滝との分岐に着く。ここは車も通れる道幅で、左は一般車乗り入れ禁止の比曽川から新田川へ向かう糸滝への遊歩道になっている。ナラの森コースから新田川渓谷を通り糸滝を見学してからここに戻ることも出来る。
 この道はかつての原町森林鉄道新田川支線跡であり、道は助常林道へと繋がっている。また、新田川の下流には東北電力石神発電所があり、この遊歩道は東北電力の緊急車両用の道でもある。また、このエリアは野手神国有林になっていて磐城森林管理所の管轄になっている。かつて森林鉄道が全盛期だった頃のなごりでもある。糸滝分岐から道路を歩いて登山口に戻る。風兼ダムを左に見て歩くこと15分で車を置いてきた野手上山登山口に着く。(和)

空間放射線量

観測地点/特徴 標高 時間 最大値 最小値 平均値 緯度/経度
Data1 野手上山登山口・大鳥居/敷砂利 380m 10時15分 1.080 1.068 1.072 37゚38'16.52"/140゚47'52.57"
Data2 落石注意看板@/コナラ含む落葉樹林 465m 10時39分 2.106 1.070 2.084 37゚38'23.59"/140゚48'07.30"
Data3 落石注意看板C/コナラ含む落葉樹林 515m 10時48分 1.131 1.104 1.116 37゚38'23.20"/140゚48'11.56"
Data4 金華山/アカマツ、コナラ含む混交林 540m 10時54分 1.281 1.262 1.272 37゚38'22.55"/140゚48'14.34"
Data5 野手上山・三角点/アカマツ含む混交林 628m 11時15分 1.613 1.602 1.608 37゚38'28.91"/140゚48'22.96"
Data6 尾根分岐/アカマツ、ミズナラ含む混交林 530m 11時38分 2.419 2.395 2.410 37゚38'33.24"/140゚48'35.38"
Data7 糸滝分岐・ダム脇/スギ、アカマツ含む混交林 375m 12時21分 1.587 1.534 1.573 37゚38'08.24"/140゚48'12.33"
Data8 野手上山登山口・駐車スペース/草地 380m 12時37分 1.538 1.517 1.526 37゚38'16.64"/140゚47'52.53"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。/放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)/標高については国土地理院地図に表記のあるものについてはその数値、無いものについては電子web地図で表示するおおよその数値を掲載しています。

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