Fukushima toukoukai Home page
No.6070
高太石山 863.3m三等三角点峰
山行種別  無雪期一般
こうたいしやま 地形図

トップハイキング>高太石山

山行期間 2019年5月6日(月)
コースタイム 山木屋登山口(13:20)→分岐(13:55)→分水嶺(14:21)→八合目(14:34)→高太石山(14:46,15:00)→分岐(15:40)→山木屋登山口(16:10)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
川俣町側の山木屋登山口 放射能の調査機器が並ぶ 幅のある作業道跡を進む
作業道跡から離れて沢沿いの道を行く 小沢沿いに進む 丸太の橋で沢を渡る
左の作業道跡にはロープが張ってある 赤テープも付いている 分水嶺の標識
阿武隈山系らしく巨岩、奇岩が目立つ 八合目の標識 大ブナへの分岐標識
展望岩の分岐標識は朽ち果てて地面に置いてあった 山頂手前は笹で踏跡もハッキリしない 高太石山の山頂標識
山頂部はこんな感じ 山頂にある三等三角点 ここが下山路だが笹で覆われている
途中にある樹木名板 作業道跡まで下ると右に折れて造林地の中を進む カラマツも葉が出て来た
シロバナエンレイソウが咲いていた ヤマブキ 登山口の向かいにある白馬石山

行動記録
 高太石山は川俣町と浪江町の境に位置している。浪江町は未だ避難解除されていないが、川俣町山木屋地区は2年前にようやく立入ができるようになった。高太石山を訪れるのは原発事故後はじめてのことである。なお、みちのくグリーン牧場からの登山口は浪江町側になるので、今なお立ち入ることはできない。
 山木屋登山口に車を止めて歩き出す。幅の広い古い作業道を入って行くと、すぐに放射能調査のための機器が設置されている。右に沢を見ながら15分ほど歩くと作業道は左にあがって行くので、登山口の標識に従って真っ直ぐの登山道に入り沢沿いに進む。間伐材の丸太の橋を渡りさらに行くと作業道跡にぶつかる。左の作業道跡はロープが張ってあり、右に進むように登山口の標識が立っている。
 作業道跡を少し進むと尾根に向かう登山道と真っ直ぐ進む作業道とに分かれる。時間があれば西高太石山も寄ってみたかったこともあり、まずは左に折れて尾根を目指した。最初のうちは笹が多少被さってきているものの踏跡はしっかり残っている。しかし登るにつれてその道も怪しくなってきた。だが、赤テープが木に巻きつけてあるので迷うことなく登ることが出来る。郭公山のときもルートに赤テープが付けられていて不安無く歩けたが、ここも同じように付いている。14時21分、分水嶺に着く。この案内標識はかつて地元の山木屋小学校の子供達が付けたものだ。しかし、避難解除がなされ山木屋小中学校として再開された学校も、入学する子供たちがいなくなって今年は小学校は休校となってしまった。原発事故がなければ、子供達の元気な声が今でも聞くことができたのだろうが、寂しいというよりは憤りさえ感じる。
 分水嶺まで来ると浪江町との境である稜線はすぐである。尾根に出ると西高太石山への道を分けるが、西高太石山へ続く踏跡はすでにわからないほどになっていた。赤テープは高太石山へと向かっている。西高太石山に向かうことはやめて高太石山を目指す。ほどなく八合目の標識に着く。放射線量を計測すると1.076μSv/h、町境の反対側は浪江町津島赤宇木になるので、思ったより線量は高く無い。
 八合目の少し先には「大ブナ」の分岐があり、少し下ると「大ブナ」に会えるはずなのだが、道はすでに消えていている。展望岩の分岐からの道も同じように、どこが道だったかもハッキリしない。尾根伝いにさらに進むと高太石山なのだが、歩く人も無く背の低い笹が地面を覆い踏跡は不明瞭である。赤テープが付いているのでスムーズに進めるが、無ければ地図とコンパスで慎重に歩くことになると思う。
 高太石山には14時46分に着いた。山頂には三等三角点と山頂標識、朽ち果てた案内板があるが周りは木々に覆われ見晴らしは無い。さっそく下山にかかる。浪江町側のみちのくグリーン牧場へ下るルートの踏跡は確認できない。また真っすぐに山木屋登山口に向かう登山道もハッキリしないが、こちらには赤テープが目印として付いているので、それを頼りにして下ることにする。樹林帯の下りは笹が生え始まって原発事故前の登山道がわかりづらくなっている。赤テープがなければ慣れいないとコースを外しそうである。それでも下草の少ないところの登山道はしっかり確認できる。
 しばらく下って行くと作業歩道跡に出る。カラマツの造林地のようで新葉の緑が目立つようになった。道はトラバースして登るときの分岐点に戻った。どうも赤テープが付けてあるのは、この2コースだけのようである。あとは登ってきた時の牧場の外周に付けられている登山道を歩いて山木屋登山口に戻った。(和)

空間放射線量

観測地点/特徴 標高 時間 最大値 最小値 平均値 緯度/経度
Data1 山木屋登山口/草地 560m 13時22分 0.551 0.532 0.540 37゚35'15.30"/140゚42'36.35"
Data2 登山道入口/ミズナラ、スギ含む混交林 620m 13時38分 1.206 1.183 1.197 37゚35'29.17"/140゚42'40.81"
Data3 分水嶺/広葉樹林 785m 14時22分 1.252 1.234 1.242 37゚35'50.67"/140゚43'17.71"
Data4 八合目/広葉樹林 846m 14時35分 1.081 1.072 1.076 37゚35'44.75"/140゚43'22.85"
Data5 高太石山/ミズニラ含む混交林 864m 14時51分 1.915 1.892 1.907 37゚35'36.96"/140゚43'34.26"
Data6 作業道跡/カラマツ造林地 685m 15時32分 1.263 1.246 1.256 37゚35'37.63"/140゚42'56.63"
Data7 登山道分岐/笹、広葉樹林 649m 15時41分 1.219 1.194 1.206 37゚35'42.42"/140゚42'48.90"
Data8 山木屋登山口/草地 560m 16時10分 0.685 0.677 0.682 37゚35'15.38"/140゚42'36.31"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。/放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)/標高については国土地理院地図に表記のあるものについてはその数値、無いものについては地形図の等高線からおおよその数値を記載しています。

概念図
電子国土webで見る
トラック 登り=赤 下り=青


トップ

Copyright(C) 2019 福島登高会 All Rights Reserved.