金石ガ鳥屋山は、只見町と金山町との境に位置し、麓には自然石が観音様に見え昔から近郷近在から信仰を集めたと言われる日宮沢観音がある。
山口方面から向かうと国道289号線の昭和橋手前を右に折れ、布沢川を渡ると東北電力の取水池に着く。日宮沢観音の案内板から右に入ると「こうの沢」に沿って俎倉山々頂まで車道は続いている。4WDだと奥まで入れるが、小沢を河床路で越えるので普通の乗用車の場合は、日宮沢観音入口に車を止めて登り始めると良い。私たちは、もう少し上部の車道が沢の右岸に渡る地点(舗装が切れる地点)に車を置いて歩き始めることにした。
車道は「こうの沢」の右岸側をつづら折れに高度を上げていく。途中から金石ガ鳥屋山が見えてくる。30分ちょっと登ったところで俎倉山と金石ガ鳥屋山のコルに着く。コルと言っても道路の脇の山道に分け入るだけで、特に標識は無いので見逃さないように注意したい。
最低コルから一旦急坂を登り平坦な尾根を山頂へ向かって北に進む。石垣が組まれた910mピークに登ったら、今度は次のコル目指して一気に急坂を下る。途中にはヒメサユリが咲き、私たちの目を楽しませててくれる。ヒメコマツの林に入り、最後の登りにかかると山頂は近い。9時30分、コルから40分ほどで金石ガ鳥屋山に着く。山頂には二等三角点とNHKのテレビ中継所のがある。また、北側一段下には新しいテレビ中継所が建てられていた。途中の石垣はテレビ中継所のための電力地中埋設ケーブルのためのものだったようだ。
残念ながら山頂はガスの中で何も見えなかった。しばし休憩した後、俎倉山を目指す。一旦、山道を車道まで戻り、俎倉山に向かう。車道を登っていけばテレビ中継所の並び立つ俎倉山頂に着く。天気が良ければ会津朝日岳、浅草岳、丸山岳などが見えるのだが、今日はガスの中で何も見えない。パンをほおばりのんびりした後、下山にかかる。車道を車を置いてきた「こうの沢」まで戻る。山行を終えてから日宮沢観音に見に行ってみた。車は日宮沢観音入口に駐車できる。送電線巡視路に沿って登っていくと、10分ほどで自然石の日宮沢観音が姿を現す。確かに観音様にも見える。金石ガ鳥屋山を訪れたら、折角ですから是非寄ってみてください。(I.I)
|