別の名を天王山と呼ばれ、阿武隈山系では2番目に高い。山頂には三つの社があり、例大祭には三つの神社から三匹の獅子舞が競い合うように奉納される。富士山が見える最北端の山として有名な日山だ。隣の麓山からも富士山が見えると言う話も出てきて話題にことかかない。
田沢登山口に車を止めて歩き始める。最近、駐車場は舗装され管理棟も建てられた。木漏れ日の中の遊歩道をゆっくり登っていく。少し行くと「日山原生林遊歩道」を右に分ける。新しくできた沢沿いを迂回するコースだが、回り道をしても5分と違わないので余裕があれば歩いてみると良い。「鬼の腰掛石」「鬼のお手玉石」などと名前が付けられた岩塊流群の中を登っていく。もとの遊歩道に戻り牧場の中を進むと御神水に着く。水量は乏しく、飲み水としては心許ない。いよいよ登りにかかる。すぐに「あづまや」がある。最近つくられたもので、麓山が目の前に見える。道は急になり林の中を登っていく。展望の良い岩場に出たら休憩して周りの景色を楽しもう。天気の良い日は吾妻、安達太良や磐梯山まで見える。
道はすぐに雑木林に入る。ここから20分ほどで日山山頂(1057m)に着く。山頂には三つの社があり木で作られた展望台があり、眺めが素晴らしい。また、山頂は広場になっていて芝生の上でのんびりと昼寝もできる。少し南東に入った展望岩からの眺めも、また素晴らしい。三角点は展望岩に行く途中の左手にある。
広場から南に道がある。こちらは、葛尾方面から岩清水を経て登ってくるコースで、大きな花崗岩の石室と小さな祠がある。時間があれば散策してみるのも良いと思う。しばし休んで下山にかかる。日山キャンプ場に向かって茂原登山口を目指す。まずは胎内くぐり。背をかがめて通り抜ける。御神水の脇を通り、やがて広々とした防火林帯に飛び出す。この時期、ススキが太陽に照らされて輝いている。きれいな蝶がたくさんいた。後で写真を見比べてみるとアサギマダラのようだが、どうも蝶とか花には自信が無いので間違っていたらご容赦願いたい。
移への分岐を通り、牧場の脇を降りていくと日山キャンプ場に着く。ここから舗装路を田沢登山口まで戻る。登山口周辺は、子供たちが遊べる「日山パークゴルフ場」、それに「あづまや」や管理棟も整備され、変化が著しい。(I.I)
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