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No6387
砂川本沢左俣右沢〜左沢
栗子山系 最上川流域砂川
山行種別    無雪期沢登り
すながわほんざわひだりまたみぎさわ〜ひだりさわ 地形図

トップ沢登り>砂川本沢左俣右沢遡行〜左沢下降

山行期間 2020年10月3日(土)
コースタイム
駐車地点(8:46)→入渓(8:48)→二俣・左俣出合(9:22)→二俣・右沢出合(9:32)→凹角10m滝(11:12)→登山道(13:20)→左沢入渓(13:32)→右沢出合(15:12)→右俣出合(15:20)→駐車地点(15:36)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
我々は三叉路からすぐ入渓 始めは平瀬が続く 堰堤が2つある
イワナがいたので手づかみ(即リリース) 小滝未満がいくつかある程度 二俣(左俣・右俣)
左俣を遡行 二俣(左沢・右沢) 右沢を遡行
最初の滝は4m 次は6m滝 7m滝
5m滝 10m滝 ロープを出す
5m斜滝 次の5m斜滝
3m滝
ナメ岩が多い 多段20mナメ滝
だいぶ慣れてきた石○さん
4mナメ滝 マスタケを見つけた(食べられるキノコ) 下段が凹角10m滝は左岸から高巻く
5m滝 源頭に近づく ヤブっぽくなる
山ブドウをいただく ヤブを漕ぐ ヤブ漕ぎ中に見えた豪士山
豪士峠 左沢へ下降 4m滝
6m斜滝 次の6m斜滝は右岸を巻き下った 流木が多く邪魔をする
7m滝を懸垂下降 10m滝も懸垂下降 上部がトイ状の10m滝は右岸を巻き下る
右沢に出合う 右俣に出合う 林道終点(ひかば越え登山口)

行動記録
 沢登りをやりたいので入会したいとのメールを会に送ってきた方がいる。時々そんな方はいるが今回は少々気持ちの熱さが違う。やたら熱い気持ちを吐露されて何やら11年前の自分がオーバーラップするようだ。ある程度の沢登りのようなことは最近やってみたらしい。さらに本格的に取り組みたいのだという。とりあえず体験してもらい続けるかどうかは本人に考えてもらうのが一番だろう。低山の初心者向きの沢として豪士山の砂川本沢を選んだ。自分も遡行したことは無いが会では2004年の記録があり、その時は左俣の左沢を遡行し右沢を下降している。今回は逆回りに右沢遡行の左沢下降の計画としてみた。記録を読むとそのほうが面白そうに思えたのだが実際はどうだろうか。
 林道の三叉路、右が駒ケ岳コースで左がひかば越えコースの分岐近くに車を止める。分岐からひかば越えの登山口までは600mほどあり車で進入できるのだが歩くことにした。ちょうど地元の登山行事に当たったようで大勢がやってきてひかばごえ登山口へと歩き始めた。後を追いかけるようになってもということですぐ砂川本沢に入ることにした。三叉路から沢に降りると平凡な平瀬と小さな落差が続き途中には堰堤が2個所ある。右には並行して道が走りどこからでも入渓できそうだ。スタートして40分弱で水量比1:3の二俣となり左俣へ進む。
 小滝がいくつかある程度の沢を10分弱でまた二俣となる。水量比は1:1で右沢へと進む。10分ほど遡行して現れた4m滝を越えるとすぐ5m斜滝だ。岩がややヌメるが難しくはないので石○さんも果敢に登る。続く7m滝の水流を直登しスラブの5m滝を登ると10m滝が続く。水流の左をフリーでも登れそうだが高さもあるので安全のためロープを出す。羽○にリードしてもらうと木の根で1カ所ランニングビレイを取り落ち口へと抜けた。セカンドは石○さんだがもちろんロープは初体験。最初は戸惑っていたものの覚悟を決めて登攀成功。
 5m斜滝を2つ登り3m滝を越える。次もナメの滝が現れ8m程度かと登ったところさらに上にも何段か続いている。ナメで斜度は緩いので難しくはない。全部まとめて多段20mナメ滝として整理した。思った以上に次々と滝が続き面白い。4mナメ滝を越えると10m斜滝が現れた。直登はどうかと観察したがかなり難しいので左岸を高巻くことにした。斜度があり滑りやすい斜面なので念のためロープを出す。短く2ピッチ登りトラバースして沢へ降りる。ひと段落なので昼食休憩とした。
 遡行を再開すると3m斜滝を越えいくつかの小滝がある。5m滝は左壁を直登すると左岸から枝沢を合わせる。沢は源頭となり水流も僅かとなる。また左岸から枝沢を合わせるとやがてヤブっぽくなり水は消える。20分ほどヤブを漕ぐと豪士峠のすぐ南で登山道に出た。豪士峠の道標を確認し西へ尾根を乗っ越すと下りになる。適当なところで左の斜面に突入すると7分ほどで左沢に出合った。下り始めるとすぐまた登山道と出合い小さな表示板に「水止り」とある。沢の下降を続けるが滝らしい滝も無い。やっと4m斜滝が現れたがその後も小滝程度。
 6m斜滝を下ると次の6m斜滝は右岸を巻き下る。左岸から小さな枝沢を合わせると7m滝。クライムダウンも可能に思えたが安全と練習のために懸垂下降をすることにした。もちろん石○さんは人生初めての懸垂下降である。灌木にロープをかけると羽○がお手本に下降。続いて石○さんにレクチャーしてからぶっつけ本番だ。かなり緊張していたようだが無事下降。次の10m滝も懸垂下降する。どちらも下から見れば登るのは難しくなさそうだが下降しようとすると簡単にはいかない。上部がトイ状の10m滝は適当な支点が無いので右岸を巻き下った。その後は小滝程度で右沢と出合う。左岸の踏み跡を追って右俣と出合うと沢を下降せず左岸に分け入り道に上がる。そのまま道を歩いて駐車地点まで戻った。
 砂川本沢左俣は低山の沢にしては滝が多くて面白かったといえる。遡行の楽しさはやはり右沢のほうがやや上になる。左沢は右沢より流木が多く荒れた印象だったのも減点となった。高巻いたり懸垂下降したりと初めての沢登りの石○さんにはやや難しかったかもしれない。しかし石○さんの感想は「楽しかったまたやりたい」とのことだ。初心者対象の沢登りとして企画したのだがまずは成功だったといえる。岩にヌメリが出る秋よりも新緑から初夏の頃に遡行するとなお良いだろう。(熊)
※福島登高会2004年の記録 砂川本沢左俣左沢 砂川本沢左俣右沢

.ルート図 往路=赤 復路=青
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トラック 往路=赤 復路=青

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