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No.4321
西吾妻山・二十日平
西吾妻山 2035mピーク
山行種別 山スキー
にしあづまやま・はつかだいら 地形図 吾妻山

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山行期間 2010年1月20日(水)
コースタイム 福島(7:10)=グランデコ(8:27,9:00)=リフト終点(9:26,9:35)→西大巓(10:48,11:02)→コル(11:07,11:17)→西吾妻小屋(11:46)→西吾妻山(12:00,12:51)→中ノ沢渡渉(14:35)→グランデコ・センターハウス(14:53)=福島
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
グランデコセンターハウス ゴンドラとリフトを乗り継いでゲレンデ最上部へ 第4クワット終点から歩き始める
振り返ると磐梯山が良く見える 樹林帯から左へ抜け西大巓を目指す 振り返ると樹氷の間から磐梯山、小野川湖、秋元湖が見える
西大巓への最後の登り 西大巓の二等三角点 しばし西大巓の展望を楽しむ
西大巓の東斜面は無木立の大斜面 コルまでシールを剥がしてひと滑りする 西吾妻避難小屋へ登り返す
西吾妻避難小屋へは寄らないで西吾妻山頂を目指す あっと言う間に天候が崩れ始まる ホワイトアウトからようやく逃れるが雪が重くて苦労する
二十日平付近は雨もちらつく 浄水施設からゲレンデへ抜ける 少しだけゲレンデ滑ってセンターハウスへ

行動記録
天候 晴れ後小雨
 Kさんが休暇を取ってくれたので、積雪量は少ないかとも思ったが二十日平を計画してみた。1週間前の週間予報では20日は好天の予報だったのだが、前日になって午後から雨の予報に変わった。サラリーマンの宿命で、勝手に休日は変更できない。まあ、何とかなるだろうと予定どおり出発した。
 グランデコは平日のため駐車場もガラ空で、駐車料金も無料で二十日平コースは平日に限るようである。ちなみに土日休日は駐車料金は1,000円となる。
 雲は幾らか出てきたものの天候は午前中は何とか持ちそう。インフォメーションに登山計画書を提出してゴンドラに乗り込む。リフトをさらに1本乗り継ぎスキー場のトップに立つ。リフトの係員から今日は風が強くリフトもスピードを落として運転しているので充分注意してくださいとの注意を受ける。風は南西に変わった。
 スキー場トップから歩き始めると、確かに普段より風は強そうだ。それでも樹林帯の登りなので歩き始めると汗が噴き出し、ジャケットを脱ぐ。前日のトレースが残っていて、たいしたラッセルもなく高度を上げる。疑似ピークを左から捲き西大巓を目指し、ゆっくり登って1時間15分ほどで西大巓の山頂に着いた。天気は良く磐梯山も良く見える。午後から天気が崩れる予報なのだが、何とか持ちそうな気もする。
 西大巓のピークは風もあり、写真を撮るだけにして西吾妻に向かい、予定どおりに二十日平を目指すことにした。天気は下り坂、西吾妻山からの滑降時に天気が良いとは限らないので、西大巓からシールを剥がしてコルまでの滑りを楽しむことにした。
 コルまであっと言う間に滑り降り、シールをつけ直して西吾妻避難小屋を目指す。30分ほどで小屋に着いた。空を見上げると先ほどの青い空は、いつの間にか巻層雲に覆われ、風も強くなってきた。
 小屋の脇を通り西吾妻山を目指す。今までの好天が嘘のように地吹雪になってきた。急いで西吾妻のピークに上がる。
 12時ちょうどに西吾妻山の山頂に着く。吹き付ける雪が容赦なく顔面をたたきつける。迷ったが昼食を取ることにして、シャベルで風を避けるようにピットを掘ってツェルトをかぶった。ホッとする一瞬だ。
 シールを剥がし、昼食を取り、のんびりとしていたら50分も休んでしまった。天候は悪くなる一方で、ツェルトの外は完全にホワイトアウト状態になってきた。天気は下り坂なのに、居心地の良いツェルトに、つい甘えて50分も休んでしまった。シールを着けたままでも樹林帯まで逃げておくのが鉄則なのに、まだまだ甘い自分に反省しながらホワイトアウトの中を滑り出した。
 滑り出しても自分が滑っているのか止まっているのかもわからない状態で、バランスが取れない。立っているだけで精一杯だ。ゆっくり、ゆっくり高度を下げて樹林帯に入ると、ようやく自分の置かれている状態がわかるようになった。
 気温は上昇し霧雨が降ってきた。雪は重く最悪の状態である。山スキー3回目のKさんは、だいぶ苦労しているようだが、しっかりとついてくる。頼もしい限りだ。雪は重いし、スキーは沈むので、体力は間違いなく消耗していく。途中から、トレースも残っていて、作成しておいたGPSのルートそのままに進んでいるので、そのトレースを利用させてもらった。おかげで湿雪のラッセル無しで二十日平へ降りることができた。(先行者に感謝)
 中ノ沢右支沢を右に見て支沢沿いに下降し、中ノ沢と支沢の出合で渡渉して、対岸の作業道に上がる。作業道を進みグランデコの浄水施設の建屋の脇を通ってグランデコのゲレンデに出た。
 ゲレンデを少し滑り、14時53分にグランデコ・センターハウスに着いた。インフォメーションに下山報告を済ませ、平日お付き合いをいただいたKさんに感謝しながら帰路についた。また、予期していたこととは言え、急激な天候の変化は、今更のように思い知らされた。まだまだ未熟な自分に反省させられる山行だった。雪質の良いときにまた訪れてみたい。(I.I)


概念図



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