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No.4339
安達太良山・箕輪山
1718.4m三等三角点峰
山行種別 山スキー
あだたらやま・みのわさん 地形図 安達太良山

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山行期間 2010年3月7日(日)
コースタイム 福島(7:30)=箕輪スキー場・車デポ=旧115号線(9:11,9:30)→1292m標高点(10:39,10:55)→箕輪山東尾根(11:40)→箕輪山(12:41,13:10)→旧115号線(13:50)→車デポ地(14:02)=箕輪スキー場=福島(15:15)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
道路の脇に車を駐める ここから登りはじめた ブッシュ帯を抜け樹林帯へ
樹林帯はカラマツ林へと変わる 滑るに良さそうな斜面が続く 1292m尾根の雪庇
雪庇の尾根を登る スキーで登るに支障はなさそう 箕輪山東尾根は広く緩やか
のんびりと東尾根を登っていく 沢状の脇は切通しのようになっている オープンバーンの下部を登る
ガスが切れ鉄山が顔を見せた 箕輪山頂まで見事なオープンバーンが続く 山頂は雪が解けて歩きづらい
箕輪山の標識を写真に収める 華麗に滑り始める なぜかベタっとこける
ムクっとおきあがる 再び滑り始める 晴れれば最高の斜面だ
快適なバーンが続く 東尾根に戻る あっと言う間に旧国道115号線へ降り立った

行動記録
天候 曇り時々雪
 低気圧の通過で前日は雨、日曜日もハッキリしない天気予報である。当初は吾妻山の五色温泉へ降りる計画でいたが、目まぐるしく変わる天気に早々と中止を決めた。とは言ってみたものの折角の貴重な日曜日の休日に家にジッとしている気にもなれず、以前から気になっていた箕輪東尾根に取り付く1292m標高点の尾根の調査山行を計画した。ここならば天気を見ながらいつでも中止にすることが出来る。
 福島をゆっくりと出発する。まずはエスケープの下山口である箕輪スキー場に車を1台デポする。もしもバーンが堅くて滑るのが危険な場合のエスケープルートである。
 福島市側は土湯温泉の先の横道トンネルあたりから霧が出てきて、道の駅を過ぎる頃には霧がひどくなってきた。左側の路肩には乗用車が1台頭から突っ込んだ状態で落ちていた。
 東鴉川トンネルあたりはノロノロ運転で通過した。土湯トンネルを抜けると猪苗代側は霧もとれて見通しが利いた。それでも箕輪スキー場上部はガスで覆われている。スキー練習に切り替えるかどうか散々迷ったが、メンバーと相談し、ダメ元で予定通り登ってみることになった。箕輪スキー場から福島方面へ戻り、西鴉川トンネルを抜けてから左折し、野地温泉方面へ入って最初のカーブのところへ車を駐めた。ここが今日の出発点だ。
 ピッケルとアイゼンを持って出発する。最初はブッシュが邪魔くさい。台地に乗り、できるだけ灌木が開けているところを見つけて1292m標高点の尾根の東側の沢状右岸を登っていく。灌木帯からカラマツ林に変わると歩きやすくなる。沢が急になってきたところで右の1292m標高点の尾根に取り付く。バーンは表面に5cmほどの新雪がかぶさり、中はモナカのようで強く叩くと割れてくれるので急斜面だが登ることができる。気温はマイナス5度ぐらいだが、湿気があって歩くと汗が噴き出す。ヘルメットからも汗がしたたる。10時39分、登りはじめて1時間ほどで1292m標高点に着いた。
 湿気った細かい雪が止まない。樹木の下でしばし休憩する。雪庇の尾根を登り切ると再び樹林帯に入る。ダケカンバ、ミズナラなどの混交林の急斜面だが、スキーでも充分登れる。勾配は尾瀬の燧ヶ岳の登りぐらいだろうか。それでも箕輪山の東尾根に乗る最後の登りは急だ。左に振るようにルートを取ると比較的楽に登ることができそう。(下りに左のバーンを使用してみた)
 11時40分に箕輪山の東尾根に乗る。尾根は台地のように広く、木々の間も空いている。滑るには良い斜面だ。ここからは尾根伝いに登っていく。標高1550mからオープンバーンが広がり、それは箕輪山の山頂まで続く。
 時折、ホワイトアウトになるものの、今のところ何とか見通しは利く。早いところ箕輪山頂まで行って滑りに備えたくて、最後の登りを頑張る。箕輪山の東端にたどり着きスキーをデポする。山頂手前のハイマツ帯はエビの尻尾がすっかり落ちてしまっていた。歩きにくいこと甚だしい。12時41分に箕輪山の山頂へ着いた。ゆっくり登ってきたこともあって3時間10分かかった。
 写真を撮ったらすぐに東尾根大斜面のトップに戻る。シールを剥がして滑降準備にかかる。先ほどまでと違って斜面はすっかりガスに覆われてしまった。このままの状態で、折角のオープンバーンを滑るのは面白くない。時間がたっぷりあるのでガスが切れるのを待った。13時10分ガスが一瞬切れるのを待って滑降を開始した。
 雪質は先週の暖気のためかマーブルクラストの上にまだらに新雪が乗った状態で、滑ってはあまり良くない。それでも安達太良で、これだけのオープンバーンを持っている場所はあまりない。楽しまない手は無いだろう。
 標高差170mのオープンバーンを滑り、沢の源頭左岸の切通しを滑ってから左の尾根に乗り、登ってきたルートに戻る。比較的広い木々の間を滑っていくと、登ってくるときに乗った箕輪山東尾根の1440m地点に着く。
 1292m標高点尾根に降りるには、東尾根の標高1440mから1410m間で左に下降する。ここで滑りすぎると東鴉川に一気に落ち込むので充分注意する必要がある。
 トラバースするように1292m尾根に乗り急斜面を滑り降りる。雪庇の尾根に出たら右の沢に入り込むと滑りやすい。沢が急になってきたら左にトラバースしながら滑り降り、1292m標高点の急斜面下部に戻ってから、再び沢へ戻るようにする。急斜面の木々の間をゆっくりでも良いからコントロールして降りられる人であれば初心者でも大丈夫、滑ることができる。
 沢の傾斜は緩くなり、混交林を抜けるとカラマツ林になる。沢伝いに忠実に滑ってくるとヤブ漕ぎ無しで旧国道115号線に出た。ゆっくり滑ってきて40分ほどだっだ。雪が良ければ30分もかからないでおりることができと思う。また、登ってくるときも、ここを取り付き点にするともっと短い時間で箕輪山を往復できると思う。車の所まで戻るに12分かかった。
 以前、この1292m標高点尾根から箕輪山に登り塩沢温泉まで滑ったことがある。今から20年以上前だが、雪質は良く難なく登ったことを覚えている。今日も雪質が良ければ、もっと楽に登れたと思うし、滑りも楽しめたと思う。2月の早い時期で降雪量が多い年に、箕輪スキー場から登ってこのコースを滑ったら楽しいと思う。(I.I)


概念図



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