Fukushima toukoukai Home page
No.4346
大戸沢岳
2089mピーク
山行種別 山スキー
おおとさわだけ 地形図 会津駒、桧枝岐

トップ山スキー>大戸沢岳

山行期間 2010年3月30日(火)
コースタイム 下大戸沢スノーシェッド(7:30)→1386m(9:51)→1553m(10:43)→1700m地点(11:27)→大戸沢岳(13:22)→昼食(13:30,14:01)→下大戸沢スノーシェッド(15:52)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
登り口となる下大戸沢スノーシェッド 降り続いた雪はようやく止み青空がが広がり始めた 大戸沢岳のピークが見えてきた
急斜面から解放される 相変わらず風は強い 最後の登りにかかる
深いラッセルに汗が噴き出す 湿った膝上のラッセルが続く 大戸沢岳から燧ヶ岳を望む
会津駒ヶ岳は目の前 三ッ岩方面を見る 山頂からの滑り出し
雪は深く重い シュカブラだが滑りやすい ご家族連れのパーティ
子供さんはショートスキーで快適に滑り降りていく 中間部は雪質も良く滑りやすかった 適度な斜度が続く

行動記録
天候 雪のち快晴
 天気が回復してくれることを期待して大戸沢岳へ出かける。前日に福島を発ち、檜枝岐で仮眠した。天気予報通りに夜半から本格的に雪が降り始めた。朝起きると車はスッポリと雪に埋もれ、予想外の降雪量に「山頂までは行けないかな」と思いながら下大戸沢スノーシェッドへと車を移動した。迷って出発が遅れたが、おかげで朝の除雪も終わり車を駐めることが出来た。
 雪が舞う中、予定より遅れて7時30分に歩き始めた。造林地から支尾根に取り付き高度を上げていく。1386m標高点の手前までは結構な急斜面が続く。スキーアイゼンを着けていたが、最初からラッセルで結果的には必要なかった。
 60歳を過ぎた私たちには、湿った雪のラッセルは結構応えるが、何とか順調に高度を上げる。標高1270m地点まで上がってくると雪洞が残っていた。1386m標高点には9時51分に着いた。すでに2時間以上が過ぎてしまっている。雪は止み上空は青空に変わった。風は相変わらず強く三岩岳へ続く尾根は雪煙を上げている。ここから幾分登りは楽になる。標高1400m付近まで登ってくると大戸沢岳が綺麗に見える。
 1553m標高点を過ぎ、最後の登りにかかと雪は一段と深くなってきた。湿った雪は重く、膝上のラッセルでペースは一気に落ちてくる。歩き始めてすでに4時間が過ぎている。
 いい加減根を上げ始まった時に、後続のパーティが上がってきた。お子さんも含め4名のご家族連れで、登山口を9時過ぎに登りはじめたとのこと。ここまでラッセルしてもらったので交代しますと言っていただき、お言葉に甘えることにした。ようやくラッセルから解放されてホッとする。風は嘘のように止み、一気に汗が噴き出す。
 ラッセルを交代してくれたご家族連れのパーティは、時おり腰あたりまで沈む湿雪のラッセルを苦にともせず、猛スピードで山頂を目指す。私たちはあっと言う間に置いて行かれた。若いとは言えすごい体力である。
 半端諦めていた山頂だが、大幅に時間を超過をしながら13時30分に山頂へ着いた。ご家族連れのパーティは、山頂のすぐ手前までトレースをつけてくれたうえに、私たちのために最後のラッセルを残して待っててくれた。申し訳ないほどのご配慮をいただき大戸沢岳のピークに立った。
 ここまでほとんど休まないで登ってきたので、少し三岩側へと戻り遅めの昼食にした。風は弱くジャケットを着込むと暖かくさえ感じる。
 シールを剥がし滑降の準備にかかる。滑り始めたのは14時をすでに回っていた。山頂から3分の1は湿雪の深雪で滑るに苦労する。中程3分の1は気温が下がってきたこともあり快適な滑りが楽しめた。下部の3分の1は湿雪の表面がウインドクラストしていて最悪の状態だった。登りに6時間、下りに2時間を費やし、ようやく車を置いておいた下大戸沢スノーシェッドへと戻った。
 お世話になったご家族連れのパーティが、私たちが降りてくるまで待っていてくれた。私たちだけだったら山頂直下でギブアップして登れなかったと思う。お礼を言ってご家族連れのパーティと分かれた。時間も遅れていたので、お風呂に入らないで帰路についた。今回は深いラッセルで時間を大幅に費やしたが、残雪期あれば4時間ほどで登れると思うし、快適な滑りも楽しめると思う。また、もっと早い時期だとパウダーが楽しめると思う。条件の良い時にぜひ北東尾根を滑ってみたいものである。(I.I) 

概念図



Copyright(C) 2001-2010 福島登高会 All Rights Reserved.