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No4737.
蔵王・前山
1684mピーク
山行種別 山スキー
ざおう・まえやま 地形図

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山行期間 2013年2月26日(火)
コースタイム すみかわスキー場(8:39)→ゲレンデトップ(9:23)→刈田岳避難小屋(10:52,11:39)→刈田峠避難小屋(13:08,13:46)→前山(14:32)→エコーライン(15:57)→すみかわスキー場(16:37)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
中央ツアーコースを歩 視界が無いうえ厳しい寒気 エコーラインから前山方向を見るが視界は良くない
刈田峠避難小屋 小屋に近づく 小屋の内部
前山東斜面から澄川源頭 シュプールを振り返る トラバースして振り返り見る杉ヶ峰東斜面

 
青空をバックにすると映える
樹氷群(刈田岳方向) 樹氷見物の雪上車

行動記録
 休日出勤の代休が26日となったので、近場の山に行くことにした。天気図を見ると列島上には高気圧が張り出して、好天が期待できそうだ。今年は刈田岳に2回登ったが、2回とも青空を見ることはできなかったので、3度目の正直で刈田岳に登ることにしよう。ただ刈田岳だけではちょっと物足りない。刈田岳から南へ主稜線をたどると最初のピークが前山で、次のピークが杉ヶ峰になる。杉ヶ峰の東斜面を滑り降り、澄川の源頭部を金吹沢まで滑れば、その後はパラダイスコースで戻ろう。深雪でスキーが走らない場合は、単独なのでさっさと中退しよう。などと考えて計画書を作った。イメージは青空をバックにした樹氷だ。
 すみかわスキー場に車を置かせてもらい、観光道路を歩き出す。下界は晴れていたが、蔵王は雲が多く時々陽が差す程度。刈田岳は雲に覆われまったく見えない。9時のリフト運転開始までにゲレンデを抜けたかったが、時間的にもう無理だろう。しかしなぜか、あとみゲレンデのリフトは9時近くなっても動かない。誰もいないのをいいことに、ゲレンデの端を遠慮がちに登らせてもらう。結局ゲレンデトップに登ってもリフトは動かなかった。ゲレンデトップから中央ツアーコースに入ろうとすると、ボーダーが1人来て刈田岳に登るという。お先にと歩き始めると、コース上には真新しいピンクテープがベタ打ちされていてルートは明瞭だ。観光道路を横切り中央コースを進む。今日は一番乗りなので、ノントレースの雪面を軽いラッセルで歩く。徐々にガスが濃くなり風も強くなってくる。刈田岳の東尾根では視界は40〜50mほどになってしまい、道標を目印に登る。風があるので寒気が余計に厳しく感じる。
 思いのほか厳しい寒気で視界も無いので、刈田岳は割愛しひと休みしようと刈田岳避難小屋に入る。中にはボーダーがひとり休んでいた。井戸沢を滑るのに、天候回復を1時間半ほど待っているという。話しをしてみるとかなりあちこち滑っているようだ。蔵王の丸山沢、屏風、鳥海山の北壁、湯殿山東斜面などの話しをするが、先日の坂元沢も何度か滑っているというから驚いた。50分近くも話し込んでしまい、まだもう少し待つという彼より先に小屋を出ると、ちょうどゲレンデトップにいたボーダーが登ってきたところだった。相変わらず視界が無いので井戸沢の滑降は無理だ。視界が無いのでシールを付けたままハイライン沿いに下る。相変わらずの寒気に、両手の指が全部痛くなり固くなってきた。これはマズいと指を一所懸命に動かす。しばらくしてやっと指に血流が戻ったようで、ほぐれて暖かくなってきた。今シーズンはどうも指に悩まされる。
 エコーラインから前山方向へ踏み出すが、時間も押しており計画通りはもはや無理だ。刈田峠避難小屋まで行って、その時の時間で考えることにしよう。前山までの斜面は樹氷が見事な一帯だ。少し痩せている印象はあるが、それでもなかなか見事な樹氷群を縫って歩く。しかし、雪面のうねりが大きくて真っ直ぐ進めず、右往左往しながらそれでも何とか南へと向かっていく。空は明るいが青空が無いので、今ひとつ樹氷が映えないのが残念だ。目指したわけではないが、刈田峠避難小屋に真っ直ぐ突き当たった。2階の冬季入口から中に入ろうとするとトラブル発生。どうやっても扉がきちんと閉まらない。扉の爪が引っ掛からず、閉めた状態で固定できないのだ。とりあえず昼食を取ってから修理を試みる。しかしどうやっても爪が出てこない。そのままでは室内に雪が入り放題で、風が吹き込むと屋根が飛ぶ心配もある。仕方なく持っていた針金で、外のハシゴと扉を引っ張るように繋いだ。少し隙間があるが今日できるのはここまでだ。
 かなり時間も押しているので、杉ヶ峰は諦め手前の前山までに変更する。シュカブラで歩きにくいが何とか前山に到達。東斜面は滑りやすそうなオープンバーンになっていて、その下に見える沢は澄川の源頭部だ。シールを剥がして東斜面のパフパフのパウダーを滑り降りる。軽い粉雪で快適快適。沢まで滑りたい欲求をこらえて、途中からシールを貼りトラバースして戻ることにする。やっと寒気が去ったようで、気温が上がって風も納まり陽も差してきた。樹氷を縫ってエコーラインに戻ると午後4時も近い。最後に井戸沢を1本は無理なようだ。エコーラインで下ることにして推進滑降し始めると、雪上車が追い越していく。斜度が出てくると板を走らせ雪上車を追い越し、一気にすみかわスキー場へと戻った。杉ヶ峰へ到達できなかったのは、2つの小屋での時間ロスと、深雪のうねりが主たる敗因。またトライする時は、ダイレクトに杉ヶ峰を目指そう。もしくは刈田峠避難小屋に泊まり、ゆっくり歩いてみるのもいいかもしれない。(K.K)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青


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