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No5321
飯豊・ホン石転び沢
梅花皮岳 2000mピーク
山行種別 山スキー
いいで・ほんいしころびさわ 地形図

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山行期間 2016年5月8日(日)
コースタイム
大淵・梅花皮荘分岐(5:05)→湯沢ゲート(6:13)→温身平(6:37)→地竹原先・靴デポ(7:46,8:00)→石転ビノ出合(8:42)→梅花皮小屋(11:20,12:00)→梅花皮岳(12:35,12:48)→ホン石転び沢出合(13:01)→地竹原先(13:18,13:36)→温身平(14:32)→湯沢ゲート(14:58)→大淵(16:12)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
徒歩でスタート 湯沢ゲート 温身平から稜線を望む
下つぶて石 婆マクレ 地竹原の先で雪に乗る
口を開けている 梶川出合 石転ビノ出合
ホン石転び沢 ホン石転び沢上部を望遠 ホン石転び沢上部を望遠
北股沢 急登が続く 梅花皮小屋
梅花皮岳 ボーダーの2人 北股岳
滑降中の◯樹さん 梅花皮岳山頂直下
KIYOちゃんがドロップ 一気に落ちていく スピードに乗ったライディング
これまでで最高の条件だ
北股岳を滑った◯樹さんのシュプール アップして見て見る 温身平より望遠で

行動記録
 今年は寡雪と町道の道路工事の関係で石転び沢をほぼ諦めていた。ところが、◯樹さんが5月3日に偵察に単独で行ったところ、すんなりと町道を通ることが出来てしまった。しかも驚くことに◯樹さんは、北股岳から北股沢左俣を滑って登り返し、滝沢を滑って梅花皮岳に登り返し、ホン石転び沢を滑るという、ワンデイ3本の滑降をこなしてきたのだという。特にホン石転び沢は斜面の状態がこれまでで一番と言えるほど良かったのだという。それならばと石転び沢へ向かうことにした。メンバーは2週連続となる◯樹さんを始め、いずれ劣らぬ好き者ぞろいなのだが、菅◯くんだけは初めての石転び沢となる。
 梅花皮荘分岐角に車を停めて徒歩でスタート。自転車なら速いのだが事情により今日は徒歩となった。町道を歩いて行くと、後から自転車の単独男性が追い抜いていった。湯沢ゲートを通過し温身平までは約1時間半。砂防ダムから登山道を歩き、昨年崩落箇所を通過(ロープあり)し、地竹原の先で梅花皮沢の雪渓に乗る。ここまでは僅かに残雪があっただけで、ほとんど夏道通りに歩くことができる。
 長靴をブーツに履き替えてシール登高開始。今日は◯樹さんと自分が山スキーで、菅◯くんとKIYOちゃんがスプリットボードという組み合わせだ。始めのうちは雪渓が何カ所も口を開けていて要注意だが、梶川出合からはそれもなくなる。40分ちょっとで石転びの出合に至る。石転び沢を観察すると一部に茶色のデブリが見えるが、例年に比べてもキレイで状態がよさそうだ。登りながら左手上に見えるホン石転び沢を観察すると、かなり状態が良さそうに見える。ホン石転び沢は梅花皮岳山頂直下の滑り出しが50度を超える急斜面で、毎回クラックが入っていて簡単には滑ることができない。しかし、今日は下から見る限りではキレイな斜面のようで、◯樹さんの言うとおりかなりの好条件のようだ。
 さらに登ると右手には北股沢の左俣と右俣に右沢が見えるが、いずれも目立ったクラックも無く滑りやすそうに見える。さらに見ると、北股岳山頂直下からの滑降ラインが浮かんできた。いつもは山頂直下から滑ることなど問題外なのだが、今日はあまりの好条件ということもあり、滑降可能なラインが見えてきたのだ。まずは梅花皮小屋に着いてから決めようということで、最後の急斜面をシール登高2名とツボ足2名に分かれて登る。稜線に出ると風が強いがさほどでも無い。やはり今日は当たりのようだ。
  梅花皮小屋の中でゆっくりと昼食を取り外に出ると、ちょうど単独の女性(テレマーカー)が到着したところだった。ここで我々は3手に分かれることにした。菅◯くんはこのまま石転び沢を滑るが、◯樹さんは北股岳山頂直下のラインを狙う。KIYOちゃんと自分はホン石転び沢だ。滑り降りた◯樹さんが菅◯くんと合流し、その後にホン石転び沢を滑り降りた我々と合流するという寸法だ。梅花皮岳に登りながら北股岳を見ると北股岳山頂に到達した◯樹さんが小さく見える。◯樹さんはしばらく斜面の状態を見定めていたが、やがて意を決したのか滑り始めた。小さな点にしか見えないのが残念だが、やがて岩陰へと消えていった。無事成功したようだ。この北股岳山頂からの滑降は、自分が知らないだけかもしれないが今まで聞いたことが無く、出来るかもしれないがその条件が整うのは難しいだろうと思っていた。やはり山スキーは経験と技術に加え、何よりも雪の状況とタイミングなのだと思わずにはいられない。
 さて我々2人はホン石転び沢だが、斜面はすこぶる良い状態だった。自分は今日で4回目のホン石転び沢だが、これまでで最高の状態である。これでは滑らない手は無いというものだ。山頂から雪はキレイに繋がりクラックは皆無である。トップのKIYOちゃんは思い切りよく斜面に飛び込み、瞬く間に小さな点になってしまった。自分も斜面にスキーを落とすとターンを描いていく。昨年苦労したスラフの発生もほとんど無く、気持ち良く板を走らせることが出来る。石転び沢との出合までの標高差800mを滑り降りると、既に滑り終えて待っていた◯樹さんと菅◯くんと無事合流。北股岳を見上げると東面に見事に◯樹さんのシュプールが描かれていた。余韻に浸りながら一気に滑り降りると、最後の長い歩きが待っていた。
※今回は温身平まで徒歩としたが、やはり時間がかかるのでなるべく自転車を利用したい。今回の行程であれば行動時間を2時間ほど短縮できる。
※北股岳山頂直下の滑降ライン下部には露岩があり、好条件の時でもリスクが高い。一般的な山スキーヤーにはお勧めできない。(K.Ku)

概念図

ルート 登り=赤 下り−青
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平28情複、 第162号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

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