今週末は天気が下り坂で標高を上げると強風のようだ。こんな時は樹林帯歩きということで近場の馬ノ神岳に登ることにした。風が直接当たらない南側からアプローチして1,250mまで樹林の中を歩くことができる。自分としては2年ぶり6回目の馬ノ神岳になる。
白石スキー場の駐車場北端に車を停めてスタート。林道を歩き始めると前日のトレースがあったがやがて消えた。軽いラッセルで50分ほど歩き、沢の橋を渡ったところで林道脇の斜面に取り付く。ここまで駐車場から約2.4キロだ。斜面には皆伐後に生えた細い雑木の密度が濃い。木々の間をすり抜けるようにして登っていくと細いカラマツ林となる。伐採後に植林したものだろうが、無理に作られた林はとても貧相な感じがする。やがて林はブナの若木に変わり、さらに標高を上げると成木の太いブナが増えてくる。やはりブナの森は落ち着く。少し急になった斜面にジグを切り登っていくとポンと尾根に出る。風が強ければここで止めようと思っていたが予想に反して風が弱い。4〜5mといったところなので山頂を目指すことにする。
尾根を辿り1,409m標高点を過ぎると山頂へと続く白い尾根道が見えてくる。実際に尾根道があるわけではないが、雪庇になった尾根の雪が白い道のように見える。ここを登るとすぐ山頂のように思うが、本当の山頂は手前のピークに重なるように見えていて少し先にある。尾根は風で叩かれ雪庇となっているが、歩くと思わず「硬い!」と独り言が出るほど締まっている。急斜面をシールで登り切り少し尾根を辿ると平坦になる。ここが馬ノ神岳の山頂だ。ここは屏風岳(北屏風)の絶好のビューポイントで、晴れていれば素晴らしい眺めを楽しむことができるが今日は真っ白だ。山頂からは1本南隣の尾根を下ったり水引入道に登って下ることも考えられるが、視界の無い今日はピストンにすることにした。弱いと思っていた風も徐々に強くなり10m程度の風雪になっていた。スキーでの下りは快適だ。またたく間に高度を下げていく。樹林帯に入るとブナ林を滑り降りる。ちょっと樹間が狭いが十分以上に楽しめるツリーランだ。以前に来たときは滑り自体を楽しめたという印象は無い。しかし、今年は積雪量が多く今日は雪も比較的良かったからなのか好印象だ。樹間は狭いがそれもあまり苦にならない。カラマツ林の途中で作業道を見つけ辿ると、下部の密林をカットして林道へと出ることができた。シールを貼って林道を歩き駐車場へと戻った。(熊)
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