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No5849
鳥海山・百宅
七高山 2229.0m一等三角点峰
山行種別    山スキー
ちょうかいさん・ももやけ 地形図

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山行期間 2018年5月26日(土)
コースタイム
大清水・百宅登山口(8:24)→小松沢トラバース(9:35)→唐獅子平避難小屋(11:05,11:35)→1,980m地点(12:15,12:25)→唐獅子平避難小屋(12:28,12:44)→七高山(13:56,14:16)→大清水・百宅登山口(15:27)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
登山口手前の林道状況 百宅登山口からスタート 大清水休憩所
残雪と新緑が眩しい 小松沢へトラバース 沢沿いに登っていく
唐獅子平避難小屋 1本滑ってみる 七高山へ登る
大人数のパーティーが滑降準備中 滑降開始 何とも言えないロケーションだ
大○さんが飛ばす スキー初シーズンとは思えない渡○さん あっという間に山頂が遠くなる
樹林帯を滑る 最後までスキーで滑ることができた 来シーズンまた来るよ鳥海山

行動記録
 鳥海山の百宅(ももやけ)ルートでの山スキーは、5月下旬から6月上旬までの短い期間しかできない。百宅集落から百宅登山口までの林道が13.5キロと長く、ここの除雪が終わるのを待って入るので期間が限られてしまうのだ。除雪が終わってない区間を歩く方法もあるが、そこまでして入ることもないだろう。今年は18日と25日に由利本荘市の鳥海支所建設課に電話確認した。25日の回答では除雪は終わっているが、通行可能かどうかはまだ確認していないとのこと。とりあえず現地に行って判断すればいい。ダメなら祓川に回ることにしよう。
 朝4時過ぎに自宅を出発。途中から1人乗せる予定だったが、急遽行けなくなったとの連絡があり1人で秋田へと向かう。予定通り午前7時に道の駅清水の里・鳥海郷に到着。既に大○さんとゲストの渡○さんが到着していて合流。30代前半の渡○さんとは初対面だが大○さんが保証しているので大丈夫だろう。こちらの車に3人が乗り込み、所々にある「百宅口」の案内板に従い百宅登山口へと進む。百宅集落から林道に入るとすぐ通行止めの看板が路肩にあった。しかし、バリケードはなく入りたければ自己責任でということらしい。未舗装の林道を走っていくと、やがて両側が雪壁になってくる。路面は荒れてぬかるんでいるところもあり、2駆でも何とか走れるが4駆のほうが安心できる。百宅登山口の駐車場には2台の車があり、計3人がスキーの準備中だ。我々も準備を済ませるとスキーを担いで歩き出す。避難小屋も兼ねた清水休憩所の前を通るとすぐ雪が現れた。念のためスキーを担いだまま登ってみたが、雪は繋がっていそうなのでシール登高に切り替えることにした。
 雪が切れることも考えて夏道沿いに歩いていたが、もう大丈夫だろうと小松沢へとトラバースして沢床に入る。太陽はじりじりと照りつけるが風はほぼないので汗が噴き出す。順調に登っていたのだが途中から渡○さんが遅れがちになってきた。少しふらふらしている様子でもあり、聞くとほぼ徹夜での移動だったので睡魔が襲ってきたのだという。特効薬はないのでもう少し頑張ってもらうしかない。唐獅子平避難小屋の手前で雪渓が切れたがヤブを越えて小屋に到着。小屋の中で昼食を取り、渡○さんには1時間ほど寝てもらうことにした。なお、小屋には数人分のマットレスや毛布があった。その間に1本滑ることにして大○さんと登っていく。祓川からだろうか何パーティーか滑り降りてくる。1,980mまで登ると小屋まで300mほどの滑降だ。ほぼ縦溝もなく快適なザラメ斜面だ。小屋まで下りると渡○さんが出てきた。今度は七高山を目指すので少し右にラインを振り3人で登っていく。大○さんはもちろんだが、1時間の休憩で息を吹き返した渡○さんも見違えるようにぐいぐい登っていく。20台と30代の若い2人の後をついていこうとするが差は広がるばかりだ。七高山には数分間隔で年の順に到着。もちろん渡○さんは初登頂である。午後2時近いということもあり斜面に人は少ない。大人数のパーティーが滑降していくと山頂には数人となった。
 七高山から下に小さく見える大清水休憩所を目指して滑降開始。唐獅子平避難小屋へは降りず1本北側のラインで滑り降りる。滑りに関しても渡○さんはまったく問題なくついてくる。大清水園地で雪が切れるまでスキーで滑ることができた。最後にスキーを洗って終了。これで今シーズンの板納めができた。
 今回のゲストの渡○さんだが、登山歴は8年ほどあるが山スキーは今シーズンから始めたのだという。さらに聞くとなんとスキーそのものも今シーズンからで、昨年11月にスキーを購入し3日間の講習会参加からスキーを開始したのだという。初めて買ったスキーが山スキーなのだ。これには驚いた。ボードはと聞くとレンタルボードでやっていたが、今シーズン初めてボードも買ったのだという。しかもそれがスプリットボードだというからまた驚いた。山スキーの経験はまだ10回未満のようだが、シール登高をしているときの感じではとてもそうは見えない。足の運びも様になっているしシールの効かせ方も理解している。急斜面でもそつなく滑り降りることができる。今回の条件ではあまりアドバイスするところもなかったほどだ。歩き方が様になっているのは教えたのが大○さんということもあるだろう。彼には適性があるのだと言ってしまえばそれまでだが、それにしても上達が早い。最新の道具のせいばかりでもあるまい。もちろん彼が今回の鳥海山で経験できたことは山スキーのごく一部分にしか過ぎない。気象や地形、雪質やルートファインディングなど様々な要素があり、総合力が求められるのが山スキーでありそれが醍醐味でもある。彼がさらに経験を積み成長した姿を見るのが楽しみになってきた。(熊)

.概念図

.ルート図 登り=赤 下り=青
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、 第353号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

トラック 登り=赤 下り=青

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