前夜は大○と小○が合流し車が数台の祓川キャンプ場でテン泊。5日は加○パーティーの4人も同行するので総勢8人となる。駐車場では西川の柴○パーティーも準備していた。こちらはスタートまでまだまだ時間があるので、大○と小○の同行を柴○氏に頼む。2人は若くて体力もあるので、七高山から唐獅子平小屋方向へ1本滑ってから登り返してもらえば、我々と七高山で合流となるだろうという算段。2人がスタートしてから1時間以上待って加○パーティー到着。この頃には空いていた駐車場も満杯になっていた。
今日も雲一つない快晴でほぼ無風と好条件。登っていくと上下左右には大勢のスキーヤーと登山者。今日のパーティーでは最年長の自分だが最近とみに体力の低下を感じている。案の定ついていくのがやっとというか徐々に離されていく。数年前までは先頭を切って登ったものだがそれも昔日のことか。とにかくマイペースで登る。舎利坂の急斜面を何とか登りきり七高山に到着。祓川から3時間23分だった。以前は2時間20分ほどで登っていたことを考えるとかなりガッカリだが現実は認めなければならない。賑わっている山頂で大○達と合流し昼食とする。今日の8人中3人が鳥海山は初めてとのこと。
スキーを担いで新山に移動する。新山の北面滑降が今回のメインイベントだ。北面はロケーションが素晴らしく標高差800mの大滑降が可能である。4月21日に滑ったときはまだ雪が固くガリガリだったが、今日は気温も上がりザラメで条件が良い。滑り出しは足のすくむような急斜面だが、北面が初めてとなる5人のメンバーも次々にドロップする。山頂直下をやり過ごせば35度ほどの斜面となり快適な滑降が続く。皆から「素晴らしい!」「最高!」との声が連発する。自分も今回で5回目の北面滑降だが、斜面の状態は間違いなくこれまでで一番良い。今日はスキーの上手いメンバーが多く水を得た魚のように滑りまくる。北面に連れて来たかいがあるというものだ。クラウンプライズや競技スキー経験者など上級者の滑りを目の当たりにすると、我々山屋とは違うなと感心することしきり。とは言えわれは我が道を行くのみ。
標高差800mの豪快な滑降を終えて斜面を見上げる。大満足というほかはない。北面基部から祓川へ戻るには、赤川右岸をトラバースしてからスキーを担いで東へと回り込む。柴○パーティーのトレースがあったが2回藪こぎしているうちに見失った。スキーに乗って独自ルートで祓川を目指すが、藪に阻まれ迂回したり小さく登り返したりすること数回。いわゆる正規ルートといわれるルートとはかなり違ったようだが、とりあえず祓川まで回り込むことができた。駐車場には計画どおりの15時半に帰着。今日も素晴らしい鳥海山だった。(熊)