この頃酒が弱くなったと感じる。しっかり酒を飲んだ翌日は山行を計画しないことが多くなった。そんなわけで新年会の翌日となる11日は山行を予定していなかった。しかし、天気予報を見ると晴れて風も弱くかなりの好条件のようである。やはりこれは行くしかないかと思い、朝ゆっくりスタートできる地元の刈田岳に登ることにした。相変わらず雪は少ないだろうが、12月7日以来1か月ぶりになるので現況を見てこようというわけだ。
すみかわスキー場は相変わらずリフト1本コース1本だけの営業とのこと。標高の高いこのスキー場なのに何とも可哀そうな状況である。とにかく雪が降らないばかりか数日前は雨が降ったのだ。それでも冬は雪上車道となる観光道路は雪で覆われている。閑散としたあとみゲレンデを登り雪上車道から大黒天でエコーラインに出る。心配したアスファルト路面は出ていない。大黒天の登山道を登っているスキーヤーもいるが我々はもうしばらく道なりに歩くことにする。ヤブは全然埋まっていないのでショートカットができないので歩く距離は伸びる。1,520mの取り付き点はヤブが埋まっていないのでスルー。1,550mの取り付き点から尾根に登ることにした。
剣ヶ峰の尾根は風がないこともあり意外に快調。雪面は固いがシールだけで何の問題もなく登ることができる。左手の井戸沢源頭斜面を見て驚いた。いつも決まった場所に必ずできる大きな雪庇が今シーズンは全くできていない。冬季の刈田岳に登り始めて11年だがこんなことは初めてのことだ。刈田岳山頂は好天狙いの登山者が大勢。樹氷原となる辺りを眺めてみるとまったく樹氷になっておらず酷い状況である。本来なら樹氷の最盛期なのだが残念だ。
井戸沢源頭斜面は少しブッシュが出ているがフラットで快適。締まったバーンの上に軽い雪が薄く乗って滑りやすい。ただし下まで落とすとまだ埋まっていないブッシュを突破してエコーラインに降りることになる。いつもは雪庇の場所も滑ることが出来たので斜面が広く使える。快適なので登り返して4本滑り満足。滑っていると山形のGさんを始め知っている方に続々会った。滑ることろが限られている今シーズン皆さん考えることは同じのよう。
我々は早めに切り上げて下山したが最後まで雪は軽いままだった。今回の刈田岳は全然期待しないで行ったのだが、予想外の好条件でなにか得をしたような気持になった。やはり山は行ってみなければわからない。(熊)