トップページ/沢登り/山スキー/ハイキング/入山データ/会紹介/東北雪崩講習会
Fukushimatoukoukai HomePage
No.3291
八甲田山
山行種別 山スキー
はっこうださん 地形図 酸ヶ湯、雲谷、田代平、八甲田山


■山行期間 2002年2月14日夜〜17日
■コースタイム 2月14日 福島市(20:00)→高速道PA(0:30)
2月15日 PA(7:50)→酸ヶ湯温泉(9:00/9:40)→地獄沼からの沢出合(11:45)→仙人岱ヒュッテ(14:45)
2月16日 仙人岱ヒュッテ(7:45)→山頂直下1550m地点(9:10/9:35)→仙人岱ヒュッテ(10:30/11:10)→酸ヶ湯温泉駐車場(12:30)
2月17日 八甲田ロープウェー山頂駅(10:40)→前嶽(11:15)→銅像茶屋(12:05)
■写真
地獄沼からの沢の登り 快適な仙人岱ヒュッテ 悪天候の中、大岳から滑降

■行動記録
いつものように東北自動車道のPに幕営、天気予報はあまり良くないのでゆっくり出発し、酸ヶ湯温泉の駐車場に車を停める。天候は曇天で視界はきかないが、この時期に3年連続来ているという気持ちがあり身支度を整えて温泉への入り口の脇からスキーを履いて歩き出す。
 膝より上までの雪があるが、今朝のものと思われるトレースがあり去年のように沢の途中まではラッセルはないと思い安心して歩いていくと、直ぐにトレースは無くなる。あまりのラッセルの量にあきらめて帰ったのかな等と話しながら、交代でラッセルをすることとする。ところが新雪の量は予想を遙かに超えており時には私の腰までの深さのラッセルとなる。こうなると進むペースは極端に遅くなり、トップがラッセルしている間はセカンド以降は立ち止まる状態になる。また、テレマークスキーのメンバーはスキーのトップが浮かずラッセルに苦労している。いつもはクラストしている沢の出口の部分も新雪のおかげで楽に登れたが、ここからは相変わらず強風に悩まされる。視界がきかない中を磁石で方向を定め赤布を立てながら進むと所々に竹竿が出てくる。大きな三角形の赤布が付いた竹竿を確認したところから磁石で南の方向を目指すが灌木のない白い斜面となる。東側に寄ったかなと思うも一旦戻り再度進もうとすると小屋への竹竿が確認でき、無事小屋へ到着。灯油を3L持ち上げたこともあり快適な一夜を過ごし、途中までラッセルに苦労したことも忘れる。
 晴天を期待したが、翌朝目覚めると外はホワイトアウトの状態、しかしながら風が弱いので回復基調と判断し、大岳を目指して小屋を出発する。視界がきかないため赤布を打ちながら進んでいくが、相変わらず新雪が30〜40cmのラッセルとなる。風が強くなり、雪がしまって来ると雪が段々になって歩きづらくなる。大岳のお釜の部分に到着するが風が強く、少し登ったところで下山することとする。シールをはずし滑り始めるが、視界がきかないうえ、赤布を捜しながら滑るのと新雪といっても重く滑りづらいため苦労しながらの滑走となる。小屋に戻り荷物を整理して、小屋を後にする。相変わらずの50mぐらいの視界の中赤布を頼りに沢の出口の部分まで歩くと、昨日の我々のトレースの跡を数パーティ、5〜6名が登ってくるのに出会う
 この辺からは視界も利いて酸ヶ湯温泉がはっきり見える。開けた新雪の斜面を滑ろうとするも雪が重くてスキーが滑らないので、トレースを追いながら滑り降りる。せっかくの新雪も深すぎるとよほどの急斜面でなければスキーが滑らず、楽しい滑りとはほど遠く止まらないようにスキーを滑らせることに専念する。沢から上がりトラバース気味に滑って酸ヶ湯温泉に向かい山行終了。ゲレンデでモッコ沢コース等を滑り毎年恒例の酸ヶ湯温泉で反省会を行う。
 昨年も下りのラッセルとなったが、この時期の八甲田山は新雪はあるが、ありすぎて滑らないということでコース選定や気象の判断が必要であると思う。
  
モッコ沢コースの滑り 前嶽の快適な滑り 降雪直後は雪崩に注意

 2月17日、今日は半日コースということで、春スキーの時期しか滑ったことのない銅像コースを滑ることとした。車を1台回すのに1時間ほどかかり、出発が遅れてしまったので先行パーティが進んでいくのが見える。1326m地点から北北東に延びる尾根を滑るが雪質が良く快適に滑り、沢に降りたところでシールを付けてトラバース気味に登る。
 先行しているのはガイド付きのツアーらしくゲレンデスキーで階段登高をしている者もいる。幸いなことに彼らは、地元で配っているスキールート図のとおり前嶽には登らず、東側の斜面を巻いて降りるようである。我々は前嶽の北斜面を滑るため前嶽をゆっくり登ることとする。山頂でシールをはずし、雪を観察して雪崩の危険性は無いことを判断してノントレースの斜面に滑り込む、今回の山行で一番良い斜面で各自滑りを楽しむことができた。斜面が緩くなるとツアーコースと合流し、昨日のトレースや赤布などの標識が出てすぐに道路に出て銅像茶屋となる。
このコースは春しか滑ったことが無かったが、新雪の時期に滑ると下部の緩斜面は滑らないかもしれないが、かなり楽しめるコースであると思う。但し、雪崩の判断には十分注意を払う必要がある。 (M.K) 
 
■概念図


トップページ/沢登り/山スキー/ハイキング/入山データ/会紹介/東北雪崩講習会