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Fukushimatoukoukai HomePage
No.3676
八幡平
山行種別 山スキー
はちまんたい 地形図 八幡平、茶臼岳


■山行期間 2004年12月29日〜30日
■コースタイム 12月29日 八幡平スキー場リフト終点・大黒森(9:35)→茶臼山荘(10:35)→黒谷地湿原(11:50)→源太森(13:15)→陵雲荘着(13:45)
12月30日 陵雲荘(8:00)→八幡平山頂(8:35)→陵雲荘(8:55,9:20)→源太森(9:58)→黒谷地湿原展望台194番(10:50、11:00)→茶臼山荘(11:55、12:15)→大黒森・スキー場上部リフト終点(13:15)→八幡平スキー場(13:45) 
■写真
大黒森(リフト終点)から歩き始
める
新築なった茶臼小屋(右端に
冬期入り口がある)
切り開きの中を源太森へと登る
樹氷の中を源太森目指して登る 八幡沼の手前を歩く。稜雲荘は
もうすぐ。
稜雲荘のストーブ
ホワイトアウトの中をラッセルし
ながら進む
頂上で記念写真を撮る ホワイトアウトの中、ルートを確
認しながら下山
山頂から陵雲荘へ戻る 源太森山頂 黒谷地湿原展望台

■行動記録
12月28日
 私は仕事納め終了後、酒田市より待ち合わせ場所の長者原SAに向かう。月山新道は大雪で吹雪いており、運転は慎重である。宮城県に入ると月夜で明るく全く雪はない。22時に長者原SAで福島登高会の方々と合流し、本日の仮眠場所となる矢巾PAに向かう。PAの陰の方にテントを張り、7人にて明日の打ち合わせと、山スキーについて及び今までの会の山スキーハプニング等、話は大いに盛り上がった。                             
12月29日
 盛岡は天候曇りで6時に起床し、朝食を済ませ、八幡平スキー場へ向かう。前回八幡平〜茶臼岳〜西森山方面の山スキーは2001年12月29日〜30日だった。
 八幡平スキー場に向かう途中では、スキーを積んだ車も見かけず、高速から見える岩手山も上部の方のみ雪が付いている。高速を降りてからは、道路脇の木は出ていて、数年前よりずっと雪が少なく感じられた。スキー場駐車場は空いており、人もまばらである。雪の状態から心配されたことは、リフトが大黒森まで動いているかということだったが、回数券を購入し、第3リフトまで乗り継ぐことができた。リフト終点部で私はシールを付けようとするが、しっかり密着していて剥がす事が難しく、HさんとTさんに手伝ってもらいシールを装着する。(仲間のお助けに感謝の気持ちで一杯)
 全員の準備が整い、いざ出発となるが、深雪の中にすでにトレースがあり、スノーボードのグループと山スキーで歩いている方に出会う。恵比寿森を過ぎた頃に私達が先頭となり茶臼山荘に向けて登る。今回の共同装備を数多く背負い登るIさん、Mさんのザックは20kgだと言っていたが、ラッセルも力強くどんどん進んでいく。7人でラッセルを交代しながら、茶臼山荘に到着し小休止をとる。小屋の前でKさんが写真を撮り、皆ほっとした表情で休憩する。テルモスのロイヤルミルクテイも売れ行きが好評である。私達のすぐ後からスノーボードのグループが登ってきて、茶臼岳の方に向かって行った。
私達は黒谷地湿原に向けて下るが深雪のラッセルとなる。雪が少ないせいか過去の記憶と違う風景の中、藪をよけながら進んだため北西に向かうべきところ西に寄りすぎてしまう。湿原の端の部分を確認してから黒谷地湿原の正規のルートに戻り、通常目印となる194番の標識を過ぎた地点で、現在の位置を確認する。
 湿原を通過し、オオシラビソを見ながら源太森に向けて深くなったラッセルをしながら切り通しを徐々に登り、沢を1本越えてしばらく進むと源太森に出る。山頂には立たず回り込むと、そこからは本日の宿泊地である陵雲荘を見ることが出来た。そこから少し下ると八幡沼とまわりの湿原になり真っ白い雪原となる。Tさんが赤旗を要所要所に1本また1本と広広とした雪田に刺して進むが、雪質は硬くなり、雪の量も少なく快適な歩行となる。陵雲荘は新しく建てられ、階段を上がると鐘が付いており鳴らしてみる。
  扉は頑丈に出来ており、中には洋風の暖炉が私達を迎えてくれた。暖炉に使う薪は1階にあり、使用する分を運ぶ。Mさんは新聞紙にガソリンを付け、固形燃料を使い、暖炉はだんだん調子よくなり暖かくなってきた。小屋の中には温度計もあり、室内の温度も徐々に上昇してきた。15時くらいから暖炉を7人で囲み、山スキー、山岳活動、海外登山等、大いに話は盛り上がり、楽しいひとときを過ごした。天気図はTさんが率先して書き、翌日の天候は冬型の気圧配置が強まり、雪が降ることが予測された。小屋の便所の便座は雪で凍りついている状態で、携帯用トイレの使用を薦める張り紙も見られた。陵雲荘内には毛布も数枚あり、シュラフの下に敷き、尚且つ暖炉の暖かさで皆熟睡することが出来た。
12月30日
 朝6時にKさんが湯を沸かし、皆起き出した。朝食後は八幡平山頂に向けて各自必要な装備を背負い出発した。重い扉を開けると、アオモリトドマツの樹海、雪一面の湿原地に太陽が当たり、とても美しい景色である。そんな中を私達7人は山スキーで颯爽と登って行く。あまりの広さでどこが山頂なのか迷う所であり、ガスが切れずホワイトアウトのためTさんが赤旗を付けていく。Kさんが広い沢状の斜面を確認し、高い所を目指して行くと頂上にはポールがあり、展望台と1613mの八幡平頂上と書かれた立派な道標がある。私達は展望台の中にスキーで入り、Iさんの声がけで「ハッスル」のポーズをとり、記念写真を撮る。何も見えないが、山頂に到着したことに満足する。帰りは来たトレースを戻るが、途中で雪ウサギが出てきて、私達を喜ばせてくれた。真冬でも動物に会えるのはうれしいものである。天候は晴れており、雪景色に満足しながら、陵雲荘にあっという間に戻る。山荘で各自装備を揃え、下山の準備をする。昨日、通過した所の赤旗を確認しながら歩く。途中、Hさんのシールが剥がれ、テープ等で補う。源太森にはMさん先頭で頂上まで登ってみると、7人が横1列に並べる所である。帰路は昨日通ったトレースはほとんど消えていたが標識を確認しながら進み、黒谷地湿原展望台と木につけられている道標(194番)を確認する。小休止をとりお腹が落ち着いたところで、茶臼山荘に向けて標識に導かれながら登る。茶臼山荘にてスキーを外し、中で休憩する。室内には表面霜が見られ、一見の価値ありと皆見学する。茶臼山荘からは、恵比寿森、大黒森を経由して八幡平スキー場へ降りるコースとなる。大黒森までは皆でラッセルを交代しながら到着する。スキー場上部にてシールを外し、ワックスを塗り、Kさん先頭でリフトの脇を滑り始める。皆、思い思いにシュプールを描きながら快適に滑り降り、あっという間にスキー場駐車場に到着した。
 帰りは八幡平ハイツにて入浴し、次の栗駒山に移動した。(T・S)
 
 
■概念図


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