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Fukushimatoukoukai HomePage
No.3845
鳥海山 2236mピーク
山行種別 山スキー
ちょうかいさん 地形図 鳥海山、小砂川


■山行期間 2006年4月29日
■コースタイム 吹浦登山口・大平駐車場(8:15)→御浜神社(10:17)→七五三掛(11:07,11:25)→千蛇谷(11:43)→大物忌神社(13:17)→新山(13:37)→大物忌神社(13:50,14:00)→七五三掛(14:38,14:45)→扇子森(15:15)→御浜神社(15:25)→吹浦登山口・大平駐車場(15:50)
■写真
この時期、鳥海山ブルーライン
は夜間通行止になっている
大平駐車場の積雪深は4m〜7m
もあった
雪壁を登って、大平駐車場を見
下ろす
反射板跡を目指して登る 振り返ると日本海が綺麗に見え
鳥海湖から山頂を望む
七五三掛への登り 七五三掛でアイゼンをつける 七五三掛のトラバース
千蛇谷を登る 大物忌神社は雪の中 新山(荒神ヶ岳)山頂
神社から滑降を開始する スキーを担いで七五三掛のトラ
バースにかかる
扇子森山頂(御田ヶ原)
御浜神社の鳥居も雪の中 日本海に向かって滑り下りる 反射板跡を過ぎると雪質が重く
なった
鳥海ブルーラインは雪の回廊 麓から鳥海山頂を見上げる 湯の台温泉・鶴泉荘も6年前に
つくり直された

■行動記録
 前日に福島を発って鳥海山を目指す。東北自動車道を村田ジャンクションから山形自道車道に入り、月山自動車道、湯殿山ICから再び山形自動車道に乗って「酒田みなと」まで行く。国道7号線を通って鳥海ブルーラインの冬期ゲートのある駒止まで福島から3時間ちょっとで着いた。高速道路のおかげで鳥海山も近くなった。駒止のゲート脇駐車場にテントを張って仮眠をする。
 今年はゲートが開くのが昨年より1時間遅くなって8時になった。それでも係の人が早めに安全確認を済ませて、8時ちょっと少し前にゲートを開けてくれた。感謝しながら大平駐車場に向かう。道路は例年になく雪が多く、道路の脇は雪の回廊になっていた。吹浦登山口の大平駐車場に車を駐めて身支度をする。道路の脇は4m〜7mもの雪壁になっていて、どこから登ればよいのか考えるほどの雪の量である。蟻の巣のような登り口を見つけて雪上に上がることができた。
 今年は雪を拾って登る必要は無い、尾根も沢もすべて雪である。反射板跡のピークを目指して沢沿いに高度を上げていく。一汗絞られる頃に緩斜面に変わる。ここから御浜までコースに沿って赤旗がたてられていた。空は快晴、右に笙ヶ岳を望みながら登って行く。標識から外れて鳥海湖に向かう。コルに出ると眼下に鳥海湖、右には雪庇の張り出した笙ヶ岳の東斜面が見える。左の斜面を登ると御浜神社はすぐである。御浜神社小屋は雪の中で、かろうじて屋根だけが出ていた。われわれ軟弱組の登るペースは遅いので、御浜神社で休まないで先を急ぐ。扇子森はピークまで登らないで左側を捲きコルまで滑って七五三掛を目指す。
 昨年はガスのため撤退した七五三掛だったが、今年は天気に恵まれ、七五三掛の斜面が良く見える。スキーをザックにくくりつけ、アイゼンに履き替えて七五三掛のトラバースにかかる。表面は5cmほどのクラストした斜面だが、中は30cmほどの「あられ」の層、もし上載積雪が多かったり、雨で上載積雪の荷重が重くなれば間違いなく雪崩が発生する状態だ。次の斜面はバーンが硬くキックしてもあまり掘れない。最初からアイゼンを着けたが正解のようだった。
 千蛇谷に降り立ち、再びスキーをつけて登り始める。ゆっくり登ってきたが12時前に千蛇谷に着けたので予定通り山頂を目指すことにする。のんびりのんびり高度を上げていく。抜かれてもマイペースである。大物忌神社までびっしり雪がついているので、谷沿いに進まないで、スキーをつけたまま大物忌神社に上がる。神社は雪の下で、屋根だけがかろうじて露出していた。ここでスキーをデポし新山を往復することにする。身軽になって新山手前の急斜面を登る。天気は良く、山頂に立つと360度の展望、登りの苦労を吹き飛ばしてくれる。時間も遅くなったので、写真を撮って、すぐに下山にかかる。
 大物忌神社からスキーをつけて滑り始める。千蛇谷の底を気持ちよく滑っていくと、すぐに七五三掛のトラバース地点に着く。雪は緩んできたが用心のためにアイゼンに履き替えて慎重に七五三掛をトラバースする。外輪の尾根に乗って一安心。次に扇子森のコルまで滑ってから、スキーを担いで扇子森まで登り返す。これが最後の登りで、あとは滑り一方でとなる。御浜神社の鳥居は雪の中で、先っちょだけ顔を出していた。休まないで車を置いてきた大平駐車場を目指す。今年はすべてが雪の斜面、コースどりに苦労はしない。
 緩斜面に出てからは赤旗に沿って直滑降で一気に反射板跡まで来る。ここからは日本海めがけて滑り降りる最後の斜面、最高に気分の良い滑降を約束してくれる。しかし、気温が上がったことと、標高が下がったこともあって、急に雪が重くなってしまった。それでも景色は最高、何回かターンをすると吹浦登山口・大平駐車場に着く。
 ゲートが閉じられるのが17時なので、スキーを車に積み込んで移動を開始する。鉾立の駐車場を通り象潟方面へ車を進める。汗を流すのに何処が良いか考えたが、以前に行ったことのある湯の台温泉の鶴泉荘に行ってみた。驚いたことに、20年前に子供たちと泊まった集会所のような鶴泉荘とは全く違って、今時の垢抜けした日帰り入浴OK、宿泊OKの新しい施設に変わっていた。聞いたら6年前に立て替えられたそうで、宿泊料金も安く、評判も良くて連休中はもちろん休日前の宿泊は一杯とのこと。「平日だったら泊まれます」とのことでした。のんびりお湯に浸かってから、明日の目的地、稲倉岳の七曲り登山口に向かった。(I.I)

 
■概念図


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