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山行データ No.3148
月山
山行種別 山スキー


■山行期間 2001年4月13日〜15日
■コースタイム 4月13日  福島市(20:20)→ 米の粉駐車場(1:00)
4月14日  駐車場(7:15)→姥沢駐車場(8:15)→リフト終点(9:15)→鍛冶小屋(11:9)→稜線(11:30〜48)→立谷川(13:12)→念仏小屋(14:30)
4月15日  念仏小屋(5:30)→ 小岳(6:30,6:50)→ 赤沢川(7:10)→978m(7:45)→大森山鞍部(9:00)→大森山(9:38,10:18)→肘折温泉(11:45,13:50)→ 姥沢(16:20)→福島(18:30


■行動記録
  
4月13日
 肘折温泉手前でSさんと合流し、ダムの管理事務所脇の除雪終了点に車をデポし、今日の幕営地(ドライブインの駐車場)へ向かう。(除雪はもっと先まで進んでいるが道路の脇に車を寄せて止めておくことに抵抗があり、下山後少し歩くことを覚悟でここに止めることとする。)
4月14日
 14日は朝から晴れ、鍛冶小屋付近の雪がクラストしている恐れがあることと併せ、今回は朝東京発の都職山の会との合同山行のため、ゆっくりの出発とする。姥沢駐車場では、スキー客も少なく駐車場係の人もいなかった。たまたま、Sさんの知り合いの西川山岳会の方がいて、「3人のパーティが先に出発したが、今年は積雪が多く避難小屋は雪に埋もれており掘り出すのは困難なのでテントを持って行った。」との情報を得る。我々は、まず小屋を掘り起こす、駄目な場合は雪洞かツェルト泊まりとすることにして身支度をしてスキーを担いでリフト乗り場へと歩き、リフト終点でシールを着ける。荷物も重いのでゆっくりと牛首を目指し歩いていると、都職のメンバーから電話が入る、こんなところまで携帯電話が入るのだなどと感心して念仏小屋で合流する旨打ち合わせる。
 小休止の後雪の表面が締まってきたので、鍛冶小屋の手前の傾斜がきつくなる地点でスキーをザックに着けて坪足で登る。鍛冶小屋で大休止しシールをはずし、いつも風で雪が着かない石の階段や岩の上をスキーを担いで歩いて稜線に出る。視界は良好で葉山や目指す念仏ヶ原もはっきりと見えるが小屋らしきものは見えないため少し不安が頭をもたげる。稜線で最後の電話連絡をして大斜面の滑降に移るも、クラストした斜面に重たい荷物で苦労しながらのスキーとなる。しかしながら傾斜が緩くなるところから雪が適度に腐ってきて快適な滑りとなる。ここで先行のパーティのトレースに出会う。
 1500m付近(千本桜)で一時細い尾根となり、前に来た時には雪庇が大きく割れていた地点も今年は雪でほとんど覆われており傾斜が若干きつい程度でなんなく通過できた。立谷沢に下る手前の尾根で小休止し自分たちのシュプールを見たり、登り返しのコースを検討していたら、なんと10台ぐらいのスノーモービルが清川行人小屋方向から現れ月山方向へ登って行ったではないか(後で念仏ヶ原の南側を通ってどこかへ行った)。排気ガスの臭いがここまでくるようで興ざめであった。前に来たときは流れが見えていた立谷沢も新しくなった立谷沢橋も雪に埋まっていて、今年の雪の多さを再度実感した。南西に向かう沢に入り途中から右岸の支尾根に取り付き登って行くと念仏ヶ原の端に到着する。
 平坦な念仏ヶ原を快調に歩って、1185mから流れ込む沢の合流点に着くも小屋の姿は見えず一面の雪が見えるだけで、近くのブナの木にスコップの柄の部分だけがくくりつけられていた。先行の地元のパーティも探したらしくスキーをさした跡が数カ所見られたがあきらめて先に進んだらしい。天気予報では夜には雨が降るとのことであったので、当初の予定通り小屋を掘ることとして携帯用ゾンデ棒を組み立て数カ所さして見ると何カ所か手応えを感じたところがあり、一番浅いところを掘ってみる。50p位掘ると小屋の屋根が見えた。それから入り口は南側の右側というかすかな記憶を頼りにゾンデで小屋の端と掘り出す位置を特定して掘り始める。この時はまだ3時になっておらず2時間あれば楽勝で小屋に入れると喜んでいたが、真下に掘り進めることの困難さと最大の誤算が右側と思っていた入り口は1階の入り口で2階の入り口は左側であったため2階の窓を過ぎてもなかなか入り口にたどり着かず時間も5時近くなったため、あきらめて掘った部分を整地しツェルトをかぶせた時に都職山の会の荒川さんが到着。Aさんからもう少し都職のメンバーで掘らして欲しいとの話があり了解するとすぐに左側にあった小屋の入り口が現れる。無事小屋に入り交流会を始めたところ外は激しい雨と風になっていた。
4月15日
 今日は都職のメンバーが帰りの新幹線を予約しているということで、4時起きとなる。羽後朝日岳の時もそうであったが4時頃起床のスタイルは冬山の原則であるが最近の会の山行では見られないのも確かで考えさせられることである。朝食を済ませ、小屋の前で記念撮影をして出発。今日は行動をともにするということで、都職パーティの真ん中あたりに入って歩き1185m、1199mを越え小岳で小休止としてシールをはずす。
 小岳からは1180mから赤沢川へ流れ込む夏道沿いの沢を快適に滑り降りる。赤沢川の出合から次に左側から沢が入る地点まで滑り、ここで再度シールを着けて978mに登り返す。ここでシールをはずし、北側の斜面を滑り鞍部から斜面をトラバースして東に延びる尾根に取り付く。ここからは、雪庇の落ちた跡が見える沢に向かって滑って行く地元の西川山岳会の状況を確認して我々も沢の大斜面を滑り降りる。沢の合流した地点(720m付近)で赤砂山から778m、そして大森山へと続く尾根に30m位つぼ足で登り返す。ここからはしばらく稜線沿いに滑った後、尾根が北東に向かうところから先行のトレースどおり北側の斜面をトラバースして大森山との鞍部に出たところでシールを着ける。大森山へは前の2回ともつぼ足で登ったが、今回はシールにしてみる。しかしながら、ここは斜面が急でありまた狭い間隔で左右に切り返しながら登るため非常に登り辛かった。山頂でシールをはずし、月山を見ながら大休止をした後、北東へ延びる尾根に向かって滑り、夏道どおり沢を滑ると林道に出る。林道で離れたメンバーを20分位待った後、推進滑降とところどころのショートカットで林道を滑り、雪が切れたところでスキーを脱いで道路を歩く。車の鍵を持ったSさんをしばらく待って車の場所へ着き今回の山行は終了。このコースは何度来ても充実感の味わえるコースである。(M.K)

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