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No.4385
後烏帽子岳 1681mピーク
山行種別 無雪期一般
うしろえぼしだけ 地形図 蔵王山

トップハイキング>後烏帽子岳

山行期間 2010年6月5日(土)
コースタイム えぼしスキー場(12:02)→白龍の滝(13:36)→倉石ヒュッテ(13:04)→股窪(14:11)→ろうづめ平分岐(14:45)→後烏帽子岳(15:09,15:16)→ゲレンデトップ(15:45)→山菜採り(約20分間)→スキー場(17:07)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
登山道もすっかり緑に覆われた 木々の間から見える白竜の滝 展望場所からの刈田岳、五色岳、名号峰
ムラサキヤシオツツジ 股窪は登山道の十字路 股窪の近くの池では水芭蕉が咲いていた
ミネザクラが満開だ 地図にはろうづめ平とあるが案内板はろうずめ平になっている ろうづめ平から眺めた後烏帽子岳
屏風岳の壁 ミネザクラの向こう遠くに見えるのは刈田岳 ガスがかかってきた後烏帽子岳山頂
補修された登山道 スキー場の最上部 シロヤシオツツジ

行動記録
 烏帽子岳でシロヤシオツツジが咲いているはずなので見に行ってみることにした。昼からの行動開始で、後烏帽子岳には背面から回り込んで山頂を目指すルートにした。
 自宅を出るときは雨が降っていた。蔵王はすっぽりと雲の中で全然見えない。山が見えなくともシロヤシオツツジが見えればいいやと思い車を走らせる。ところがどうだ、雨が上がってきたばかりか、雲間から青空も見えてきたではないか。雨が降らないだけでも儲けものだ。えぼしスキー場の駐車場には正午少し前に到着。スキー場ではシロヤシオツツジ散策鑑賞のため明日まではゴンドラが運行されるという。しかし朝からのあいにくの天気のせいか、客用の駐車場には数台しか車がなく開店休業のもよう。
 準備をして12時02分にスタートする。今日の足下は長靴だ。道はぬかるんでいるだろうから、そんなときは登山靴より長靴が重宝だで最適だと思う。雨は降っていないが念のため雨具は上下とも着たまま。さてゲレンデの北側から登山道に入り歩き始めるとしよう。ここから股窪を目指して登るのは2年ぶり2回目だ。時折陽が差し青空が見えるものの気温がそれほど上がらず歩きやすかった。しかししばらくするとさすがに暑くなり雨具の上衣だけ脱ぐ。
 股窪までは樹林の中で眺望はないのだが、2箇所だけ展望場所があり刈田岳から名号峰、雁戸山、遠くには大東岳や泉ヶ岳が望めた。こちら側にはシロヤシオツツジは少ないようで、しかも花が散っているものが多かった。来るのが少し遅かったか。途中ヘルメットで作業服の男性とスライドしたが何かの巡回だろうか。結局今回出会ったのはこの方だけだった。
 股窪は直進するとハイライン登り口の少し手前にのエコーラインに出。右へ行けば聖山平を経て大黒天へ、左に行けばろうづめ平を経て後烏帽子岳へと至る。左の道に進み雪解け水の小川を渡りしばらく歩くと右手に蔵王山岳会の小さな山小屋がある。
 その先は雪渓が現れたので、そのまま雪渓の上を進むがどうも違うようだ。50mほど戻りよく見ると雪渓を進んですぐ右手に赤布があるではないか。ちょっと見ればすぐわかるのにうっかり見落としてしまったわけだ。ここが山の怖いところだ。
 ろうづめ平に向けて歩いていると右手に屏風岳が見えてきた。時折陽が差すと残雪と山肌のコントラストが美しい。登山道脇のミネザクラもちょうど満開だった。ろうづめ平の分岐を左に曲がり後烏帽子岳の山頂を目指す。急登の中で一息つき屏風岳を振り返る。南に目をやれば馬ノ神岳と水引入道の間に不忘山の頭が見え、稜線を右に移していけば屏風岳の稜線から杉ヶ峰〜前山〜刈田岳など南蔵王の峰々が一望できる。屏風岳は来年条件のいいときに山スキーで滑降したいと考えているので、特にじっくりと斜面の状態を観察する。何とかなる?かもしれないがそれは来年までに考るとしよう。
 後烏帽子岳の山頂に立った頃には、南から流れてきたガスで蔵王の峰々も隠れ始めていた。ひと休みし水を飲む。そういえばここまで沢の水を口に含んだだけで、持ってきた水は全然飲んでいなかった。もう濡れないだろうと思い雨具のズボンを脱ぐ。長居する必要もないので山頂には10分と居ず下山することに。
 ちょっと下ると前烏帽子岳への分岐があるが、ここは右には行かず真っ直ぐ進む。すると登山道が石と木材できれいに補修されているではないか。その補修は数百メートルはあったように思うが、資材はヘリで運んだのだろうか。荒れた登山道を直してもらえるのはありがたいことだ。
 突然雨粒が落ちてきた。これは降り続けるかもしれないと思い、雨具の上衣と先ほど脱いだばかりのズボンを再び履くことに。しかし少し歩くとまた雨は止んでしまった。暑いのは嫌なので仕方なくまた脱ぐが、いやはやなんとも忙しい。そうこうしているうちに、木々に挟まれた登山道からえぼしスキー場のゲレンデトップにポンと出た。後はゲレンデを適当に下ることにする。
 少しお土産が欲しくなり山菜を探しながら下ることにした。ほどなくゲレンデ脇にコシアブラを発見。ちょっと大きくなっていたがまだまだ十分食べられる。20分間ほど山菜タイムを楽しみ大量にコシアブラを採取した。シロヤシオツツジも終わり近くとはいえあちこちに咲いていた。沢沿いに入ってみると、まさに満開の見事なシロヤシオツツジがあった。またムラサキヤシオツツジも咲いていた。この辺りは東北有数のシロヤシオツツジの群生地だという。
 下り始めた頃は聞こえていたゴンドラの音も今は聞こえなくなり、人っ子1人いないゲレンデを黙々と下る。駐車場には17時07分に到着した。山菜採りの時間を含めてもほぼ計画通り5時間の山行だった。今回は雨を楽しもうと来たのだが、たいした雨にもあわず儲けものといえるのだろうか。それとも雨を楽しめなかったから期待はずれなのだろうか…。どちらでもいい今日も山を楽しめたことには違いないのだから。(K.K)

概念図



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