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No.4525
白馬岳 2932.2m一等三角点峰
山行種別 無雪期一般
しろうまだけ 地形図 白馬町、黒薙温泉

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山行期間 2011年7月15日(金)〜7月18日(月)
コースタイム 7月16日(土) 猿倉登山口(5:40)→白馬尻(7:00,7:45)→大雪渓→雪渓終点(9:30)→小雪渓トラバース(10:25)→村営頂上宿舎(12:17)→白馬山荘(13:00,13:30)→白馬岳(13:50,14:20)→白馬山荘(15:00)
7月17日(日) 白馬山荘(5:40)→丸山(6:00)→杓子岳最低鞍部(7:00)→杓子岳(7:18,7:30)→杓子岳コル(7:50)→鑓ケ岳(8:50,9:20)→鑓温泉小屋分岐(9:45)→雪渓終点(10:30)→鑓温泉小屋(12:00)
7月18日(月) 鑓温泉小屋(5:30)→雪渓のトラバース→小日向のコル(7:45,8:00)→中山沢上部(8:30)→猿倉登山口(9:45)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
猿倉山荘 キヌガサソウ 白馬尻小屋
大雪渓のアリの行列 小雪渓 お花畑本日のメニュー
一面のキンポウゲ 花道 ウルップソウ
白馬岳 白馬山荘から村営宿舎 剣遠望
白馬岳を振るかえる 鑓岳〜鹿島槍へ 鑓温泉の露天風呂
鑓温泉テント場と夕景 猿倉への下山道 鑓沢を下る

行動記録
 震災から4ヶ月、体力も気力も半減してしまった7月、例年より10日以上も早い梅雨明け宣言に触発され、白馬三山に出かけてきた。
 海の日の連休でもあり混雑を覚悟して前夜8時頃に白馬村の猿倉登山口の山荘に到着する。山荘南と北側には整地された大駐車場の8割位はすでに埋まっており、車内で仮眠している人や片隅にテントを張っている人など様々だが、私たちは明日の混雑を覚悟して素泊まりで6000円の山荘に2人でゆったりと就寝する。
 一夜明けると次々とマイカーやタクシーで駐車場は混雑しており、朝食もそこそこに登山計画書を受付に提出して登山を開始する。白馬尻までは多くの登山者で踏み固められた登山道をすすむこと1時間、キヌガサ草に迎えられ大雪渓が現れる。登山者のほとんどはここで持参してきた軽アイゼンを装着し大雪渓へと登っていく。雪渓はスプーンカットになっていてスリップの危険はほとんどないがアイゼンを装着しているという安心感で不安なく登ることができた。
 雪渓のあちらこちらに巨大な落石があり、気温が上がる時間には常に注意が必要である。梅雨明けで気温は上昇してはいても雪渓上の冷気は体力が減退している私達には心地よく、アリの行列のように大雪渓を黙々と登ること2時間半程で雪渓の終点を向えた。
 色とりどりのフラワーロードを楽しんで登ると尾根直下の白馬岳頂上宿舎に到着。周辺はテント場もあり、まだ昼時でもすでにテントが張られ賑わっていた。今日の宿泊予定は白馬山荘。白馬山頂へと、360度の眺望と雲上散策を満喫して山荘に到着する。混雑はしてはいても収容人数が多いせいか1人1畳の空間は確保できた。夕景、朝焼け、眺望、何の迷いもない澄み切った空気。原発事故から鬱々と過ごした4ヶ月。今この場所に身をおくことができた事と同行者への感謝の気持ちが込み上げてきた。
 2日目。山小屋の朝は3時を過ぎると騒々しく登山開始の準備がはじまり、同室の女性は祖母谷に12時間かけて下山予定とかで早朝にでかけていった。私達は天気も良いのでのんびりと朝食を摂り今日の宿泊予定の鑓温泉へと遠景に剣岳、槍ヶ岳、富士山を眺めながらの好天の稜線闊歩を開始した。
 白馬山荘から1時間ほどの杓子岳はピークを巻いて山頂を踏む予定だったが疲労感もなかったので20分程度のザレ場の直登をする。稜線は無風、快晴、多種の高山植物の花道が続き、雷鳥がひなをつれだち散策する平和で幸せな時空空間を行く。
 更に1時間程で鑓ケ岳のピークを踏むとまもなく鑓温泉への分岐のガレ道を降りていく。小雪渓が現れ雪解けの間からチングルマやハクサンコザクラ、いわかがみ等の見慣れた高山植物が群生している。大出原を過ぎ沢沿いに梯子や鎖、、痩せ尾根を下り鑓温泉に辿り着いたのは丁度12時であった。
 そのまま下山すれば猿倉口までには十分な時間ではあるが鑓温泉入浴も楽しみにしていたので予定通り宿泊の受付をすませる。案内板には1畳に2人以上の混雑とあり、工事現場にあるのような小屋は海の家さながらの山の家といった佇まいでその下にある露天風呂と、テント場までもがお祭り騒ぎで賑やかな昼下がりの中の入浴をする。300円で立ち寄り入浴もでき、内湯と露天風呂、テント場には足湯があり山中のホットスポットのようだ。露天風呂は薄暗くなる7時半からが女性専用時間になる。この温泉リピーターも多いらしく、それぞれのスペースで日暮れまで風呂端山談議を存分に楽しみ就寝する。
 最終日。下山は鑓温泉小屋テント場から直下の鑓沢の雪渓を下ることとなる。アイゼンは白馬大雪渓よりも滑りやすいので装着したほうが不安はない。まもなく杓子沢との出会いをトラバースして小日向山に登る痩せ尾根に乗ると北西には白馬三山を望みながらアップダウンを繰り返し樹林を下る。南東に八方尾根が見えると間もなく猿倉の登山口に到着し猿倉山荘のテラスで400円也のかき凍りを食べ、2泊3日、快晴の白馬三山登山を終了した。(S.S)

概念図

トラック 登り=赤  下り=青


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