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No.4827
常念岳 2857mピーク
山行種別 無雪期一般
じょうねんだけ 地形図

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山行期間 2013年7月21日(日)〜22日(月)
コースタイム 7月21日 一ノ沢登山者用駐車場(8:13)→一ノ沢登山口(8:33,8:57)→山の神(9:09)→王滝ベンチ(10:03,10:13)→烏帽子沢(10:36)→笠原沢(11:07,11:19)→胸突八丁(12:01,12:08)→最終水場(12:40,12:46)→第1ベンチ(12:55,13:18)→常念小屋(14:04)
7月22日 常念小屋(5:26)→三股分岐(6:28)→常念岳(6:39,6:56)→常念小屋(8:06,8:27)→最終水場(9:10,9:17)→胸突八丁(9:40)→笠原沢(10:14)→烏帽子沢(10:42)→王滝ベンチ(11:02,11:30)→山の神(12:09)→一ノ沢登山口(12:23,12:27)→一ノ沢登山者用駐車場(12:50)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
一ノ沢登山口 山の神 古池
王滝ベンチでひと休み 烏帽子沢は伏流になっていた 烏帽子沢から登山道に上がる階段
笠原沢を渡る丸太橋 右岸に丸太橋で渡る ここから左岸に戻る
胸突八丁の丸太の階段 登山道は良く整備されている 沢を渡ったところにある最終水場
第1ベンチ 第2ベンチ 第3ベンチ
常念岳が見えてきた 常念乗越に到着する 常念小屋は目の前
常念小屋の前でまずは乾杯 夕方の常念岳 まもなく水俣乗越に日が沈む
朝の常念小屋 常念岳へ向かって登り始める 三股分岐
常念岳の祠 常念岳の案内標識 富士山が見えた
蝶ヶ岳への尾根 燕岳方面を見る 下山途中に中学生90人とスライドする
ようやく一ノ沢登山口に戻った 駐車場の近くにある冷沢小屋 平日でもあり登山者駐車場に戻ると車は数台しか駐まっていなかった

行動記録
7月21日
 梅雨の合間を縫って、北アルプス入門コースの常念岳へ行ってみることにした。今までは仕事に追われて北アルプスの山を訪れることなどなかなか出来なかったが、車は便利なもので、前夜発で途中仮眠を取りながら朝8時前には登山口となる一ノ沢に着いた。この日は日曜日でもあり駐車場はすでに一杯。それでも登山者用駐車場の一番奥に、たまたま空きがあったので一安心。身支度をして歩き始める。
 登山者用駐車場から一ノ沢登山口までは歩いて20分ほど。この間の路肩の幅の広い所には、たくさんの車が駐車されていた。一ノ沢登山口で入山届を記入し、管理人さんにお茶を勧められ、休憩所で朝食を取った。一ノ沢登山口は、一般車は駐車禁止で、タクシーや送迎バスが一時的に駐めるスペースしかない。トイレ・水場もあり、登山者にとって常念岳への重要な登山基地になっている。
 このコースは胸突八丁まで一ノ沢に沿って緩やな登りなので、のんびりとした山歩きが楽しめる。最後の水場までは、ところどころに水場があり500ccのペットボトルがあれば飲料水に不自由しない。一ノ沢登山口を出ると10分ちょっとで「山の神」に着く。続いて「古池」、登山口から50分ほどで「王滝ベンチ」に着いて最初の小休止を取った。写真を撮りながら家内の歩く速度に合わせて歩くので、ゆっくりペースである。烏帽子沢を通り、笠原沢を渡って50分ほど過ぎたのでまた休憩。笠原沢の先で登山道は丸太橋で対岸(右岸)に渡る。水は豊富で、至る所から小沢が入り込み、美味しい水が手ですくって飲める。写真撮りが忙しくて、なかにか前へ進まない。左岸へ戻って胸突八丁までは沢の斜面にも、たくさんの花が咲いていた。雨が降り出したので、急いで雨具をつける。通り雨だったようで、この後暑さに我慢できず、途中で脱ぐことになる。
 登山道は胸突八丁から丸太の階段で高度を少し上げたら、一ノ沢の一段高いところをトラバースするように進む。途中、斜面の切れているところは丸太で作られた橋が架けられているなど、コースは良く整備されて歩きやすい。胸突八丁から最終水場までは30分ほどかかった。最終水場で美味しい水を飲んだら、沢から離れて尾根に取り付く。小屋までは1時間とかからない。途中、均等間隔に第1ベンチ、第2ベンチ、第3ベンチと休憩ポイントがあるので、マイペースで登って行けば良い。急ぐわけでも無し、お腹がすいたので第1ベンチでお湯を沸かしてラーメンを作って昼食にした。
 第2ベンチ、第3ベンチを過ぎると常念小屋は近い。左側上部に常念が見えたと思ったら常念乗越に着いてしまった。コルの反対側には常念小屋がある。常念岳に登るのは明日にして、小屋でのんびりすることにした。
 着替えをして、濡れた衣類は乾燥室で乾かした。天気予報は談話室のテレビで見ることが出来る。缶ビールを買って、表のベンチで常念岳を見ながらまったりとした時間を過ごした。コーヒーでもソフトクリームでも生ビールでも、お金さえ出せば何でもある。40年前の北アルプスの山小屋とは大違いだ。部屋は6人部屋で、一ノ沢から前後して歩いてきた長岡の方と同室になった。一人に敷き布団1枚にインナーシーツをセットした封筒型シュラフが与えられる。私の北アルプスの山小屋は、2畳あたり5人が押し込まれ、トイレに行ったら最後、自分の寝床は無くなって、廊下で寝ていた記憶しかない。それ以来、テント泊が自分の山歩きの基本になった。時代も変わったものだ。日没まで小屋の外で時間を費やし、部屋に戻って昨夜の寝不足を解消すべく早々と就寝した。
7月22日
 小屋の朝食は5時から始まる。今日は常念岳を往復して下山するだけなので早立ちは無し。小屋でゆっくりと食事を取って、5時26分に常念岳へと歩き出す。ザックを背負って登っていたら「縦走ですか」と声をかけられた。そう言えば、ほとんどの人が空身で登っている。長年しみついた癖は取れない。何もないのだろうが、何かあったらと思うと装備は背負って歩かないと不安である。人それぞれなので気にもしない。砂礫と岩まじりのジグザグの登山道を登っていく。三股からの道を合わせ、祠のある狭い山頂には6時39分に着いた。写真を撮りながらなので山頂までは1時間10分ほどかかった。
 穂高、槍方面は雲に覆われて稜線が見えなかったが、蝶ヶ岳への縦走路が見え、その奥には富士山も見えた。風もなく穏やかな時間が過ぎる。さて戻ることにしよう。小屋に向かって下降すると表銀座の燕岳などの稜線が見える。常念乗越に戻ったら「ソフトクリーム」が食べたいと言うので、まだ時間前だと言うのに、お願いして作ってもらった。なんと贅沢な。
 車を置いてきた一ノ沢へと戻る。最後の水場まで下って休憩。胸突八丁と笠原沢間で中学生90人の大ハーティとスライドする。全員が通り過ぎるまでは結構な時間がかかる。これも夏休みの北アルプスだし、はたしてこの中の何人が山を好きになってくれるだろうかなどど思いながら、石に腰掛けのんびりと待った。笠原沢を過ぎ、烏帽子沢を通過、王滝ベンチまで来て休憩を取った。このまま下ってしまうのももったいないので、コーヒーを沸かし、のんびりと昼食を取ることにした。何とのんびりとした山行である。こんなのもたまには良いものだ。
 一ノ沢登山口には12時23分に着いた。登山口ではタクシーが数台待機していた。小屋で予約票を書いてお願いするとタクシー会社へ連絡してくれるし、運転手さんたちも早めに来て待っていてくれる。こんなに登山者が大切にしてもらえるのはありがたいことだ。私たちは道路の脇に咲く花の写真を撮りながら登山者用駐車場へと戻った。月曜日でもあり、昨日あんなに一杯だった駐車場には数台の車しか駐まっていなかった。一ノ沢登山口でもらってきた「穂高ビューホテル」の入浴割引券でお風呂に入り、汗を流してから帰路についた。
 途中の高速でスコールのような強い雨に見舞われた。一ノ沢ですれ違った中学生は無事小屋へと着いただろうか。明日の常念岳登山は大丈夫だろうか。ひどい目にあって山を嫌いにならないだろうか。などと話しながら福島へと戻った。(I.I)

常念岳で出会った花
ウツボグサ エンレイソウ アキノキリンソウ
シナノキンバエ オオバキスミレ ニリンソウ
マルバタケブキ ミヤマシシウド センジュガンビ
オトギリソウ ヨツバシオガマ ニガナ
ミヤマカラマツ ミヤマガラシ イワカガミ
シャクナゲ ミヤマココメグサ イワツメグサ
ミヤマゼンゴ コバイケイソウ ウサギギク
マイズルソウ ゴゼンタチバナ ウラジロヨウラク
クルマユリ シモツケソ ニッコウキスゲ
グンナイフウロ ノアザミ ヤマホタルブクロ
オウバギボウシ コンロンソウ
ヤマハハコ トリカブト ミネウスユキソウ
ヤマアジサイ クガイソウ ヨツバヒヨドリ
トリアシショウマ ヤマオダマキ ツマトリソウ

概念図

トラック 登り=赤 下り=青


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