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No.4963
口太山 842.4m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
くちぶとやま 地形図

トップハイキング>口太山

山行期間 2014年5月8日(木)
コースタイム 口太山登山駐車場(10:46)→キャンプ場(10:57,11:03)→猿滑りの滝(11:07)→乳子岩(11:25,11:29)→猿の首取り(11:46)→迷い平(11:55)→口太山(12:06,12:30)→石尊神社→ニリンソウ群生地(13:03)→キャンプ場(13:12)→口太山登山駐車場(13:22)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
口太山登山駐車場 新しく舗装されトイレも整備された 以前からある石碑
歩き始めると正面に口太山が見える 整備されたキャンプ場 水場も直されて新しくなった
登山道から見る猿滑りの滝 道標も新しく整備された 寄り道して乳子岩へ
コース名となっている「猿の首取り」の岩場 ブナ林 迷い平
ブナ・ミズナラなどの広葉樹林の中を登る 口太山の山頂は広場になっている 山頂の三等三角点
周りの山を示す方位盤 吾妻・安達太良が見える 山頂直下にある石尊神社
ニリンソウの群生 キャンプ場にある案内図 のんびりと駐車場に戻る

行動記録
 口太山は川俣町と二本松市の境に位置する。口太山の名の起こりは、川俣町史によると左近衛中将にまで昇った歌人の藤原実方が詠んだ歌「みちのくの阿古屋の松を尋ねわび、身は朽人となるぞ悲しき」の朽人(クチヒト)がクチブトとなったとの説が有力のようだ。登山口は川俣町大綱木の不動坂バス停からと二本松市針道の夏無沼キャンプ場の2つがある。今日は不動坂バス停側の大綱木荒町から登ってみることにした。
 公共交通機関を利用した場合は、川俣町から針道のバスに乗り不動坂バス停が出発点となる。なおバスの便数が少なく、土日は川俣から針生行きが3本、針生から川俣行きが2本なので、やはり車を利用することになるだろう。
 車で川俣町から国道349号線を針道方面へ向かい、大綱木地内の「口太山登山道入口」の標柱のところから旧道に入る。500メートルほど進むと、火の見やぐらのある消防ポンプ置場があるので、この丁字路を左に入っていく。やがて口太山駐車場に着く。駐車場は舗装され仮設トイレも整備されている。車も15台ぐらいは駐められるだろうか。原発事故があってから中止されていた山開きだが、今年は行われると言う。仮設トイレはそのために設置されたと思われる。シーズン中設置されているかどうかは不明である。道はこの先もキャンプ場まで続いているが、路肩が弱いので、大きな車の乗り入れは遠慮したい。里山の雰囲気を味わうには登山者用の駐車場に車を駐めて歩くのが良いだろう。
 民家のところで舗装は終わり砂利道になる。正面に口太山の山頂が見える。農道を登っていくと口太山キャンプ場に着く。以前は水もトイレも無い、ただの広場だったが、訪れるハイカーも多いので10年ほど前に水場と簡易トイレが整備された。また、同じ時期にキャンプ場から石尊神社への尾根道に取り付く登山道(上級者コース)も整備された。今回は猿の首取りコースを登って、石尊神社の尾根を下ってキャンプ場に戻ってくる循環ルートを歩くことにした。
 キャンプ場から真っ直ぐ進み小沢を渡り対岸の尾根に取り付く。沢沿いに少し登ると「猿滑りの滝」が出てくる。逆層のスラブの滝で猿でさえ手の掛けどころがなく滑り落ちてしまうことから名づけられたと言う。水量が少ないので迫力はない。次に左に折れて尾根へと向かう。登山道は2つに別れる。どちらを進んでも山頂へ行くが、左の道が乳子岩へ寄り道する道だ。乳子岩は岩穴に小さな観音像が置かれている。この乳子岩も含めて口太山にはいろいろな伝説が語り継がれている。尾根に戻って山頂を目指す。ジグザグに登って行くと、「猿の首取り」の岩場だ。そう危険な場所では無いが、岩場の登りなのでゆっくり行こう。ブナの木が出て来ると「迷い平」に着く。山菜採りに入って道に迷ってしまう場所らしいが、はっきりした登山道なので心配はいらない。ミズナラなどの広葉樹林の中を登って行くと口太山の山頂である。山頂は芝生の広場で、絶好の休憩ポイントである。天候が良ければ、吾妻山、安達太良山、それに阿武隈山系の日山、花塚山などがよく見える。山頂にはベンチがあり、方位盤には周りの山がわかるように山名と標高が彫られている。また、口太山には三等三角点があり、今年の標高成果改定に伴い標高が842.6mから842.4mと20cm低くなった。
 山頂で昼食を済ませてから石尊神社コースを下ることにする。石尊神社は北西尾根の山頂直下にある。この尾根道は急斜面が続くので注意して下りたい。尾根にはトウゴクミツバツツジが花を付ける。トウゴクミツバツツジはツツジ科ツツジ属でアカヤシオと同じ属である。花に苦手な私には区別はつかない。途中には石尊神社と刻まれた石柱があるのだが、急斜面に気を取られて見逃してしまった。標高を一気に300mほど下げると道は右に折れる。ここから小沢を過ぎるまでの間はニリンソウの群生地になる。ニリンソウに隠れて目立たないがエンレイソウも群生している。小沢は水場にもなっているが、放射線量が高いところでもある。計測すると1.283μSV/hだった。2011年11月の計測では2.649μSV/hだったので、55パーセントの減衰である。ここから猿の首取りコースの分岐であるキャンプ場はすぐである。農道をのんびりと下って行き、駐車場へは13時22分に着いた。お弁当を広げ、花の写真を撮りながらゆっくり歩いても2時間半ほどの行程である。健脚の人であれば2時間とかからないと思う。(I.I)

口太山で出会った花
ヒトリシズン
シロバナエンレイソウ トウゴクミツバツツジ
ニリンソウ エンレイソウ ヤエザクラ

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

より大きな地図で 2014.05.08_口太山 を表示
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