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No.5124
雁形山 677m標高点
山行種別 無雪期一般
がんがたやま 地形図

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山行期間 2015年5月20日(水)
コースタイム 清水観音(10:52)→スルス峠(11:42,11:49)→雁形山(12:17,12:35)→西山(12:45,12:48)→蚕神様(12:57,13:02)→雁形山(13:19)→岩場(13:30)→清水観音(14:13)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
清水寺の看板が目印 清水観音は屋根の塗装のため足場が組んであった 足場が無い時の清水観音
トイレもある 作業道跡を歩く 作業道は使われなくなって久しい
アカマツの林 作業道にはあやめが咲く ニガナ
スギ、アカマツが造林されている福島事業区157小林小班 つづら折れに高度を上げる 尾根まで急登は続く
道が緩やかになると峠も近い 県境のスルス峠 尾根は下草もなく歩きやすい
笹はきれいに刈り払われていた 雁形山の山頂は木々に覆われて展望は無い 西山の四等三角点
前橋営林局時代の境界見出標 金華山の石碑 蚕神様
チゴユリ ツツジがまだ花を付けていた 岩場から信達平野が見える
岩場の下降は慎重に 途中に巨岩があった ヒメシャガが群生する
清水観音の駐車場に戻る 清水川で汗を流す 清水川は塩野川の源流である

行動記録
 雁形山は宮城県境の伊達市梁川町白根地区にある山である。窓ノ倉山の北北西1kmの地点に位置する。麓には清水観音(きよみずかんのん)があり、白根の中心部から「清水寺」への案内板があるので登山口までは迷わず行ける。なお、最後の集落である白根中赤松からは道が細くなるので注意したい。
 清水観音まで行くと車を3〜4台駐められる駐車場がある。参拝者のためのトイレもあり、水は塩野川源流清水川で摂ることができる。訪れた日は観音堂の屋根の塗り替えのため足場が組まれていた。足場が取れた観音堂が右の写真である。身支度をして、まずはスルス峠を目指す。古い作業道は草に覆われているが歩くに支障は無い。道端にはアヤメが花を付ける。里山でもあり何本か古い作業道が左右に分かれるがスルス峠には真っ直ぐ進むと良い。右に顕著な作業道を分けると、やがてスギ、アカマツが造林されている福島事業区157小林小班に着く。沢が深く切れ込んでいる場所で、ここから左の斜面に取り付くことになる。急な片斜面は、地元の人たちによって歩きやすく整備されていた。つづら折れの道を登っても、さらに急斜面は続く。県境尾根に近づくと、道はいくらか勾配を緩めやがてスルス峠に辿り着く。
 尾根幅もあり特に標識があるわけでもないので、里山歩きが慣れていない人だと現在地を特定することは難しいかもしれない。峠から雁形山を目指して左に折れる。県境尾根は林の中でもあり下草もなく歩きやすい。笹が生えているところは地元の人たちがきれいに刈り払いをしてコースを作っていてくれた。12時17分、登り始めて1時間30分ほどで雁形山の山頂に着いた。雁形山は地形図の677m標高点ピークである。緩やかな山頂で標識も無く、注意しないと見逃してしまう。植生は福島県側がアカマツやミズナラの混交林、宮城県側がヒノキの造林地である。林に囲まれ展望は無い。
 次に西山三角点を目指す。道は北へ向かってさらに延びている。350mほど歩きスギの造林地になったら、そこから東へ100mほど薄い藪を進む。そこに点名「西山」の四等三角点がある。藪の中で見晴らしはまるで無い。西山は県境から少し離れた宮城県のエリアである。放射線量を計測して、すぐに道に戻る。
 道は更に北へと延びている。250mほど進むと「金華山」と「蚕神」の石碑が出てくる。麓の集落では以前養蚕が盛んで「お蚕様」と呼ばれて大切にされていた。「蚕神」の石碑も当時のものであろうが、ここまでどうやって運んできたのだろうか。大イベントだったに違いない。
 雁形山に戻ることにする。実はここには1ヶ月ほど前にも調査に訪れている。蚕神の尾根から中平方面へも踏跡があり砂防ダムまで降りることは可能だが、車を置いてきた清水観音から離れてしまうのと今ではあまり歩かれた形跡が無いことから雁形山に戻った方が無難である。雁形山には20分弱で戻ることが出来る。
 雁形山から西方に延びる尾根が下降路になる。標識などは無いので注意が必要だ。少し歩くと道は尾根伝いにハッキリついている。10分と下がらずに岩場が出てくる。展望は大変良く、信達平野を望むことが出来る。見晴らしがあるのはここだけなので、ひと息入れるのも良いだろう。切れ落ちているので休むときは充分注意したい。
 岩場の下降は、このコース唯一の危険箇所なので三点確保して注意しながら降りる。後は尾根伝いに下降を続ける。途中ヒメシャガが群生していた。書き忘れたが1ヶ月前には山頂下の斜面にはカタクリとヒトリシズカが花を付けていた。下りの道はハッキリしていて迷うところもない。境界見出標のある480mピークで右にも踏跡があるので、ここだけ注意だろうか。左のハッキリした方の道を下れば清水観音の駐車場へと戻ることが出来る。清水川で汗を流し山行を終えた。
 この山域は、かつての営林署(現在の森林管理所)の担当区が管理し、各枝尾根は地元の人たちによって刈り払いがされていた。現在残っているのは当時の歩道跡である。不明瞭な箇所もあるし思わぬ所に踏跡があるので里山歩きが慣れていないと迷いやすい。雁形山は地元の人たちが数年かがりで整備を進めているが、まだ標識などは設置されていない。昨年(2014年)に雁形山登山のイベントも開かれたので、今後が楽しみである。(I.I)

空間放射線量
観測地点/特徴
時間
空間線量率(単位:μSv/h)
測定位置高さ100cm
緯度/経度
最大値 最小値 平均値
Data1 清水観音/土
時間 10時50分
0.258 0.244 0.252 北緯 37゜49' 12.67"
東経 140゜40' 27.66"
Data2 作業道分岐/混交林
時間 11時05分
0.217 0.206 0.210 北緯 37゜49' 06.62"
東経 140゜40' 38.11"
Data3 植林標識/スギ、アカマツ混交林
時間 11時19分
0.230 0.225 0.227 北緯 37゜49' 02.17"
東経 140゜40' 52.98"
Data4 スルス峠/アカマツ、草
時間 11時42分
0.467 0.454 0.461 北緯 37゜49' 00.49"
東経 140゜41' 07.30"
Data5 雁形山@/アカマツ、ミズナラ等混交林
時間 12時17分
0.421 0.413 0.417 北緯 37゜49' 35.45"
東経 140゜41' 09.87"
Data6 西山三角点/雑木林
時間 12時47分
0.310 0.286 0.300 北緯 37゜49' 35.45"
東経 140゜41' 09.87"
Data7 蚕神様/アカマツ、草
時間 12時58分
0.189 0.170 0.179 北緯 37゜49' 42.07"
東経 140゜40' 58.14"
Data8 雁形山A/アカマツ、ミズナラ等混交林
時間 13時19分
0.380 0.369 0.375 北緯 37゜49' 23.99"
東経 140゜41' 06.40"
Data9 岩場/岩、アカマツ、雑木
時間 13時30分
0.128 0.121 0.125 北緯 37゜49' 19.83"
東経 140゜40' 59.04"
Data10 登山道・境界見出標19/アカマツ等混交林
時間 13時59分
0.183 0.173 0.177 北緯 37゜49' 14.94"
東経 140゜40' 44.01"
Data11 清水観音駐車場/砂利
時間 14時13分
0.207 0.198 0.202 北緯 37゜49' 12.21"
東経 140゜40' 28.60"
Data12 清水川/石、草、混交林
時間 14時17分
0.244 0.230 0.238 北緯 37゜49' 11.50"
東経 140゜40' 28.26"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。
放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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