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No.5144
会津朝日岳 1624.3m三等三角点峰
山行種別 無雪期一般
あいづあさひだけ 地形図

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山行期間 2015年7月7日(火)
コースタイム 赤倉沢登山口(6:55)→三吉ミチギ(8:00,8:08)→人見の松(9:08,9:18)→叶の高手(9:44,9:47)→熊の平避難小屋(10:30,10:41)→バイウチの高手(11:02)→会津朝日岳(11:39,12:02)→熊の平避難小屋(12:59)→叶の高手(13:41)→人見の松(14:00)→三吉ミチギ(14:39,14:59)→赤倉沢登山口(15:51)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
赤倉沢登山口の駐車場 登山者カード入れと注意書き 赤倉沢を渡って歩き始める
最初は作業道跡を進む 赤倉沢の支沢を渡る 雪の重みで木が倒れている
標高600mでも雪が残っている 赤倉沢を徒渉する 沢から離れ登って行くと水場に着く(三吉ミチギ)
人見の松の標柱 人見の松から黒谷川方面を見る なかなかの眺めである
叶の高手へと向かう 叶の高手の標柱 叶の高手の先にある大クロベ
大クロベの案内板 コルに向かって下り始めると会津朝日岳が正面に見える 熊の平避難小屋
小幽沢カッチからのスラブ登り 湿気っていて滑りやすい 稜線の岩場にはトラロープが張ってあった
会津朝日岳の三等三角点 山頂にある青銅製方位盤 山頂から北側(長須が玉方面)に延びる尾根
戻るときも充分注意したい 尾根から洗戸沢方面を見る 黒谷白沢の会津朝日岳登山道入口の看板

行動記録
 会津朝日岳は2011年の豪雨により登山口である白沢沿いの林道が寸断され入山が規制されていた。今年になってようやく林道の通行が可能となった。また会津朝日岳一帯は2014年6月に只見ユネスコエコパークとして登録され、自然環境や天然資源の保護・保全、それらの利活用を通じ、地域の伝統、文化、産業を継承、発展させ、地域の社会経済的な発展を目指すことを目的に掲げた。その中には登山道の整備なども含まれる。一方丸山岳や高幽山などは土地管理区分が核心地域に指定され立入が禁止された。これで積雪期の会津朝日岳から会津駒ヶ岳の縦走や城郭朝日山への馬蹄形縦走などは不可能になった。
 会津朝日岳へ登るには、只見駅のある只見町の中心部から伊南川沿いに国道289号線を山口方面へ8kmほど進み、朝日郵便局を過ぎたら右に折れ黒谷川に沿って入っていく。白沢集落から右に折れると「会津朝日岳登山道入口」の看板が出てくる。ここから登山口までは白沢川に沿って細い林道を進む。復旧されたばかりの真新しい舗装路だ。林道が赤倉沢を渡ると「いわなの里」に着く。いわなの里の駐車場は有料で1000円、無料の駐車場は赤倉沢沿いに悪路を200mほど進んだところにある。10台ほどは駐められるだろうか。平日でも6台ほど駐まっていた。日本200名山に選定されてからは県外からの登山者も多く訪れるようになり、土日祝日は駐めるのが難しいようだ。
 登山者カードを記入し赤倉沢を対岸に渡る。道はかつての作業道で道幅は広い。赤倉沢の支沢を渡ると草が道を覆うようになるが、作業道は続いている。右にスギの造林地を見てさらに進むと赤倉沢にスノーブリッチが残っているのが見えた。標高は600mほどなのに、よくよく山が深いのだろう。
 一旦赤倉沢の右岸に渡り、少し行くと左岸に戻る。道がハッキリしない所もあるが、トラロープも張ってあり注意すれば間違うことも無さそうだ。左岸に渡ったら支尾根に取り付く。やがて水場である「三吉ミチギ」に着く。ミチギとは目印(道標)を付けることで、キリツケとも言う。また獣の足跡をミチギとも言うようだ。尾根に取付いてすぐにある水場は良い目印とも言える。渇水期はここが最後の水場になるので補給しておきたい。
 三吉ミチギから次の休憩ポイントである人見の松まで標高差が420mあり、登山道はこの支尾根をつづら折りに登って行く。登山道は樹林の中で見晴らしもなく黙々と登る。飽きてきた頃にようやく人見の松に着いて展望が得られる。眼下に霧の中から山々が顔を出す。素晴らしい眺めだ。人見の松から最後の急登を登り切ると、ようやく傾斜は緩くなるり、やがて叶の高手に着く。叶ノ高手からの展望は無い。少し下ると大クロベ(ヒノキ科の常緑高木)が出てくる。1本は高さ18m、もう1本は22mだがこちらの木は枯れてしまっている。ここまで来ると会津朝日岳が全容を現す。写真に収めて1382m標高点とのコルへと下降する。ここで高度を100mほど下げるので、累積標高差は1200mほどになる。
 1382m標高点のピークは南側をトラバースして熊の平に出る。ここからひと登りで熊の平避難小屋である。10分ほど休憩して山頂をから山頂を目指す。尾根伝いに高度を上げるとバイウチの高手に着く。緩やかな道もここだけで、すぐに最後の難所が待っている。
 小幽沢カッチまでくると雪解け水が待っていてくれた。カッチとは昔は沢の上流や水源地のことを指していたようで、今の時期は豊富な水が得られる。昔の避難小屋がなぜ今の位置に建てられたのかも何となく理解できる。小幽沢カッチからはスラブの岩場を登ることになる。岩が泥で滑りいやらしい。慎重に高度を上げてスラブの上部を斜めにトラバースして登って行くと、ようやく尾根に出る。会津朝日岳の山頂は更に奥になる。北西へ延びる尾根を辿る。山頂には三等三角点と青銅製方位盤がある。北側は楢戸沢へ向かって切れ落ち、遮るものもなく会越の山々が峰を連ねる。
 昼食を済ませてから下山を開始する。尾根伝いに戻ると、鋸刃から伸びる大幽朝日岳、丸山岳の峰が連なり山深さを感じさせてくれる。
 小幽沢カッチまでの下りは充分注意したい。灌木を頼りにしっかりと支点を確保すれば無事に下ることが出来る。小幽沢カッチで流れる汗を冷たいタオルで拭えば、一瞬だが暑さを忘れることができる。後は往路をゆっくりと戻るだけである。山頂ですれ違ったご夫婦は75歳とのこと。日本100名山を登り終えて、現在は日本200名山を見つけて登っているとのこと。気をつけていることは自分たちの体力に合わせたコースタイムで計画を立ているとのこと。無理をせず着実に企画し実行することが秘訣と見た。長く登り続けるために、多少なりとも見習いたいものである。このご夫妻と三吉ミチギで一緒になり長話をしてしまった。半月板を痛めてからは意識してゆっくり下るようにしている。赤倉沢登山口には15時51分に着いた。普通の人であれば会津朝日岳の所要時間は7時間20分である。(I.I)

会津朝日岳で出会った花
カラマツソウ 花名?現在調査中 オニシモツケ
ギンリョウソウ タニウツギ アカモノ
コブシ コミヤマカタバミ エンレイソウ
ヒメサユリ ミヤマママコナ ヨツバヒヨドリ
イワカガミ ショウジョウバカマ サンカヨウ
ユキザサ ツクバネソウ ツバメオモト

空間放射線量
観測地点/特徴
時間
空間線量率(単位:μSv/h)
測定位置高さ100cm
緯度/経度
最大値 最小値 平均値
Data1 赤倉沢登山口/砂礫、脇草
時間 6時54分
0.117 0.112 0.115 北緯 37゜14' 45.80"
東経 139゜22' 36.62"
Data2 三吉ミチギ/広葉樹林、土砂
時間 8時02分
0.055 0.053 0.054 北緯 37゜13' 58.30"
東経 139゜21' 54.94"
Data3 人見の松/雑木、砂礫
時間 9時16分
0.100 0.089 0.096 北緯 37゜13' 45.25"
東経 139゜21' 34.19"
Data4 叶の高手/広葉樹林・アカマツ混交林
時間 9時44分
0.022 0.018 0.019 北緯 37゜13' 36.36"
東経 139゜21' 18.36"
Data5 大クロベ/クロベ、周り広葉樹林
時間 9時53分
0.029 0.025 0.027 北緯 37゜13' 37.21"
東経 139゜21' 13.67"
Data6 熊の平/広葉樹林、笹、泥地
時間 10時25分
0.058 0.052 0.054 北緯 37゜13' 31.56"
東経 139゜20' 38.77"
Data7 熊の平避難小屋/広葉樹林、草
時間 10時39分
0.074 0.069 0.071 北緯 37゜13' 30.95"
東経 139゜20' 36.72"
Data8 会津朝日岳山頂/低木、砂礫
時間 11時41分
0.038 0.033 0.035 北緯 37゜13' 16.11"
東経 139゜20' 22.99"
Data9 三吉ミチギ/広葉樹林、土砂
時間 14時41分
0.060 0.055 0.057 北緯 37゜13' 58.30"
東経 139゜21' 54.87"
Data10 赤倉沢登山口/砂礫、脇草
時間 15時51分
0.103 0.099 0.101 北緯 37゜14' 45.88"
東経 139゜22' 37.75"
特記 緯度経度はGPSの性能の関係で多少の誤差があります。
放射線測定器 PA-1100(堀場製作所)

調査中の行動時間 8時間57分、積算線量 0.539μSv

概念図

トラック ルート=赤

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