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No.5171
北アルプス・槍ヶ岳 3179.7m二等三角点峰
山行種別 無雪期一般
きたあるぷす・やりがだけ 地形図

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山行期間 2015年9月12日(土)〜14日(月)
コースタイム 9月12日(土)
沢渡(9:01)=タクシー=上高地バスターミナル(9:24,9:35)→明神(10:32,10:40)→徳沢(11:36,12:00)→横尾小屋(13:05)
9月13日(日)
横尾小屋(4:35)→一の俣(5:30,5:40)→槍沢ロッジ(6:17)→ババ平(6:53,7:34)→大曲り(8:00)→天狗原分岐(8:57,9:07)→ヒュッテ大槍分岐(10:00,10:20)→殺生ヒュッテ分岐(10:50)→槍ヶ岳山荘(11:51,12:49)→槍ヶ岳(13:33,13:44)→槍ヶ岳山荘(14:26)→ヒュッテ大槍(15:21)
9月14日(月)
ヒュッテ大槍(6:17)→坊主岩屋下・ヒュッテ大槍分岐(6:43)→天狗原分岐(7:32)→大曲り(8:21,8:31)→ババ平(8:54)→槍沢ロッジ(9:26,9:33)→一の俣(10:11)→横尾(11:06,11:45)→(12:45,12:56)→明神(13:47,13:52)→明神池・自然探勝路散策→河童橋(15:27)→上高地バスターミナル(15:32,15:55)=バス=沢渡(16:25)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
上高地バスターミナルから出発 河童橋は観光客で一杯だ 河童橋を振り返ると焼岳が見える
小梨平のキャンプ場 明神岳 明神
徳沢園 横尾の吊り橋 横尾山荘
ヘッドランプをつけて歩き出す 一の俣谷を渡る 槍沢の左岸を進む
二の俣 槍沢ロッジ ババ平キャンプ場は現在工事中
水俣乗越への分岐点・大曲り 天狗原分岐 上部の殺生ヒュッテ分岐
槍ヶ岳山荘まで後500m 東鎌尾根の分岐標識 槍ヶ岳山荘はガスの中
槍ヶ岳への取付点 ガスの中に微かに見えるペンキ標識 槍ヶ岳山頂の三角点と祠、誰もいない
濡れた岩場を慎重に下る 東鎌尾根もガスの中 ハシゴを下がる
足場に注意して進む 東鎌尾根の殺生ヒュッテ分岐 ようやくヒュッテ大槍に到着
翌日は晴天 槍ヶ岳がきれいに見える 槍沢の登山道へ戻る途中から槍ヶ岳を振り返る
槍沢ロッジから木々の間に槍ヶ岳を見ることが出来る 横尾山荘に着く 徳沢園
明神橋を渡る 穂高神社 明神池
梓川右岸の自然探勝路を散策する 河童橋を渡る ようやく上高地バスターミナルに戻った

行動記録
9月12日
 今年は台風の影響もあり天候が落ち着かない。何とか晴れ間がありそうなので槍ヶ岳に登ってみることにした。とは言っても家内一緒なので岩場の登りは難しい。ダメだったら最後だけ一人で槍をピストンすれば良い。
 前日に福島を発ち、沢渡には8時過ぎに着いた。相乗り希望の方がいたので4人でタクシーに乗り込む。沢渡から上高地までのタクシー料金は4,200円と決まっているので4人だと一人1,050円でバス料金より少しだが安くなる。出発準備をしてタクシーに乗り込む。上高地のバスターミナルには9時24分に着いた。登山計画書を提出して歩き始める。今日は横尾山荘泊まりの予定なのでノンビリと歩く。河童橋までは観光客の皆さんと一緒である。小梨平のキャンプ場を抜け明神へと向かう。横尾山荘までは車も通れる広い道で、ゆっくり歩いてもガイドブックのコースタイムで歩くことが出来る。道の脇にはカントウヨメナがたくさん咲いている。明神を通り徳本峠の登山道を右に分ける。さらに1時間ほどで徳沢に着く。徳沢ロッジは今年工事中で宿泊できるのは来年になりそうだ。気持ち良さそうな草原の徳沢キャンプ場の先には徳沢園があり、蝶ヶ岳の分岐点でもある。お湯を沸かしてノンビリと昼食をとった。徳沢を出てしばらく行くと屏風の頭へ向かうパノラマコースを左に分ける。横尾は道なりに進む。13時05分に横尾山荘に着いた。時間的には槍沢ロッジまで行けそうだが、予約を入れておいたので早めに受付を済ませ、小屋の前でノンビリと時間を過ごした。明日の天気はあまり良くないようだが予定通り出発することにして早めに就寝した。
9月13日
 4時に起き、小屋を4時35分に出発した。日の出は5時30分ごろなので最初はヘッドランプをつけて歩く。徐々に薄明るくなると下山する登山者とスライドするようになる。一の俣には1時間ほどで着く。ここまで来ると既に周りは明るくなっている。槍沢の左岸を進み、二の俣へ。二の俣の橋は傾いていて単管で補強してあった。更に30分ほど進むと槍沢ロッジである。時間は6時17分、天気も良くないのでこれから出発する人も多い。私たちはババ平まで行ってから朝食を取ることにした。途中から槍ヶ岳が見えるかなと期待したが上部はガスで覆われて見えなかった。ババ平には6時53分に到着。お湯を沸かし朝食の準備をする。ババ平には新しくトイレと管理棟が出来ていて、キャンプ場は工事中で沢沿いに仮のテン場が作られていた。
 ババ平を出ると30分もしないで大曲りに着く。ここは東鎌尾根の水俣乗越に抜ける登山道が分岐する。ここから少し行くと、今まで沢沿いに緩やかに登ってきた登山道も勾配を増し、本格的な登りになる。天狗原分岐まで来て休憩をとる。槍沢上部を見るがガスに覆われている。天狗原分岐から南岳を目指す人も多いようだ。天気の回復を願って登ってきたが、ガスは取れそうもない。槍ヶ岳を今日登るか明日にするか迷ったが槍ヶ岳山荘へ向かうことにした。
 坊主岩小屋を過ぎ殺生ヒュッテの分岐に達する頃にはガスも濃くなり気温も下がってきた。ペンキの矢印に導かれて高度を上げて行く。槍ヶ岳山荘には11時51分に着いた。小屋の外にある屋根の休憩箇所で昼食を摂りながら天候の回復を待つが、良くなりそうもない。一緒に休んでいた人は槍ヶ岳に登らないでヒュッテ大槍へ向かうと言う。思案したが1時間ほど待って登ることにした。
 雨具の中にインナーを着込み、オーバー手袋を付け、完全装備で歩き始める。槍ヶ岳は取付点から急な岩場だ。ガスのため岩は濡れていて滑りやすい。足場が悪いところで家内が怖がりだした。クサリをフィックス代わりにカラビナを掛けて登らせようかとも考えたが、登ってくる登山者もいないのでロープで引き上げることにした。そんなわけで山頂まで20分ほどのところ45分ほどかかった。山頂は風も強く、誰もいない。三角点と祠を写真に収めてから下山を開始した。下りもロープで確保して降ろす。誰もいないのでこんな事もしていられるが、天気が良ければ顰蹙(ひんしゅく)を買うこと間違いなしだ。下りも40分以上かかった。見晴らしも何も無かったが、家内にとっては誰もいないから槍ヶ岳に登れたのだから、ある意味良かったのかもしれない。
 槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳の南側をトラバースし東鎌尾根へと入る。ガスも相変わらずで、ハシゴの下りや濡れた岩場の下りもあるので慎重に進む。1時間ほどかかって、ようやくヒュッテ大槍に着いた。時計を見ると15時21分だった。小屋まで来てようやくガスも途切れた。ヒュッテ大槍のドリンクバーは500円で翌朝まで、コーヒー、紅茶、ココアなど飲み放題なので冷えた身体にはありがたかった。夕食、朝食とも山小屋の食事としては信じられないぐらい美味しかった。ワインも出ると聞いていたが本当に出た。40年前には考えもつかなかった山小屋の食事である。ヒュッテ大槍の小屋は小さいので収容人員も少ない。2段の蚕棚の寝床だが、他の登山者との間をロールスクリーンで区切られ、プライバシーが守られているのもなかなかのものである。それに水はポンプアップしているので自由に使えるのも良い。トイレも綺麗だった。
9月14日
 日の出前に起きて小屋の表に出ると、皆さん写真を構えて待っている。日の出を撮るも良し、日の当たる槍ヶ岳を撮るも良さそうだ。昨日登った槍ヶ岳が正面に見える。ロケーションは最高だ。写真を目的にヒュッテ大槍に泊まる人も多いようだ。写真を撮り、朝食を済ませ、コーヒーを飲んでから出発準備をする。天気が良いので家内に、もう一度槍ヶ岳を登るか聞いたが、その気は無いようだ。ゆっくりと小屋を出て槍沢へと下ることにする。下り始めてしばらくすると槍ヶ岳は一旦視界から消えるが、分岐まで下ると再び姿を現す。時々振り返りながら下降を続けるが、いつしか槍ヶ岳は視界から消えてしまう。大曲りで一休みし、ババ平を抜け槍沢ロッジで休憩をとる。木々の間から槍ヶ岳が小さく見えた。ここが槍ヶ岳が見える最後のポイントだ。
 横尾山荘でカレーライスを注文し、40分ほど休憩をとった。徳沢園を過ぎ、明神の分岐から明神池を回って梓川右岸の自然探勝路を歩いてみることにした。直接バスターミナルに向かうよりは時間は30分ほど多くかかる。明神池は穂高神社の中にあり、参拝料が必要。自然探勝路も歩いてみたが観光客の皆さんが散策するには良いが、木道歩きも最後には飽きてしまった。河童橋を渡り左岸に戻って、ようやくホッとした。バスターミナルには15時32分に着いた。(I.I)

槍ヶ岳で出会った花
トリカブト カントウヨメナ ヤマハハコ
シラネニンジン ウサギギク ハクサンフウロ
シナノオトギリ カラマツソウ エゾシオガマ
ソバナ アキノキリンソウ ゴゼンタチバナ
センジュガンビ キツリフネ ホタルブクロ

概念図

トラック ルート=赤

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