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No.5196
雁戸山 1484.4m二等三角点峰
山行種別 無雪期一般
がんどさん 地形図

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山行期間 2015年10月12日(月)
コースタイム 蔵王ダム(8:20)→八方沢渡渉点(9:10,9:30)→板小屋分岐(11:59)→八方平避難小屋(12:05,12:41)→南雁戸山(13:13)→雁戸山(13:52,14:00)→新山コース分岐(14:14)→登山口(15:45)→デポ地点(16:08)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
蔵王ダム ゲート脇より入る 熊野岳への登山口にある標識
雁戸山が見える 吊り橋の残骸 八方沢の渡渉
沢の紅葉が美しい 登山道の取り付き 黄葉に紅葉が美しい
色の洪水に目を奪われる 撮影にいそしむ
水場で補充 熊野岳や地蔵岳が見えてきた 八方平避難小屋
南雁戸山へ登る 南雁戸山 雁戸山へ
鞍部より登り返す 雁戸山頂 二口山塊の山々
蟻の戸渡り 新山コース分岐 雁戸山と蟻の戸渡りを振り返る
新山コースは歩きやすい 沢沿いに下る 林道に出たところが登山口
下から見た登山口 駐車スペース 意味不明のバリケード

行動記録
 今年8月に八方沢を遡行したのだが、入渓点にあった吊り橋の残骸が気になっていた。昭文社の山と高原地図には、点線で登山道が北蔵王の稜線まで続いている。調べてみると土砂崩れでしばらく通れなかったが、その後復活した道のようだ。この道を歩く登山者は多くはないようだが、そんな道こそ自分が歩いてみたい道でもある。一緒に歩くのは何年ぶりになるか分からないほど久しぶりの三◯さんと、5ヶ月ぶりになる藤◯さんとの3人でパーティーを組んだ。
 新山ルートの登山口はちょっとわかりにくい。関山インターを出て国道286号を西へ3.3km行ったところで左折するのだが、特に標識も目印もないので注意したい。舗装道路を進んでいくとY字路になり、右へ高速道路の下をくぐるとバリケードがあった。登山口はもっと先のはずなので、バリケードを動かして進もうかとも思ったが、先に何があるかわからないのでカーブの道路脇の余地に車を置くことにした。1台デポして蔵王ダムへと移動する。約20分で蔵王ダムの管理所前に到着。ここには簡易トイレと手洗い(水は飲めない)がある。登山者かキノコ採りか既に3台駐車している。我々も準備してスタートする。以前は車も通る立派な林道も、今は人が歩くだけの踏み跡しかない。八方沢の渡渉点までは40分ほど。朽ち果てた吊り橋を見て沢へと降りる。周辺の紅葉が美しい。八方沢は靴を脱いで裸足で渡ることになる。しかし、藤◯さんは靴を履いたまま石伝いに渡ってしまった。対岸の道がわかるか心配だったが、踏み跡がハッキリしており目印のピンクテープもある。
 急登に取り付き、ぐいぐいと標高を上げていく。やがて平坦な道となり、ナラやブナの二次林の中を歩くようになる。道の脇は笹が刈られており、しっかり管理されていることがわかる。新山コースはヤブをかき分けることも想定していただけに、これは嬉しい誤算だった。南斜面をトラバースして水の無い南雁戸沢の左俣を渡り小尾根に登ると、また南斜面のトラバースになる。ちょうど紅葉がピークのようで、下から見上げると透過光で眩しいほどに輝いている。外から眺める紅葉もいいが、中から眺める紅葉も素晴らしい。ナラの黄葉の中にカエデの紅葉が入り混じり、色の洪水に目を奪われる。しばらくオヤジ3人がそれぞれ撮影にいそしむ。
 やがて1110mで南雁戸沢の左俣を横切るようになる。沢は涸れているが手前に水場があり、湧水が流れ出ているので補充する。この沢の渡渉前後はちょっと道が不明瞭だが、よく見ればわかる。標高を上げると樹高が低くなり、右手に中央蔵王の稜線、熊野岳や地蔵岳が見えてくる。道が平坦になると縦走路に出た。この分岐には板小屋跡との標識がある。縦走路を南へ5分ほどで八方平避難小屋に到着。昼を過ぎたばかりだが先客はいなかった。小屋で昼食を済ませると縦走路を戻る。南雁戸山に登ると雁戸山が間近に見えるが、いったん鞍部へと下り登り返さなければならない。右手下には、7月に遡行した鳥戸沢の沢筋が確認できる。周囲の山を見ても、紅葉は1000m辺りまで下りている。三◯さんは先週も雁戸山に登っているが、山頂部の紅葉はその時がピークだったとのこと
 雁戸山の山頂で今日初めて他の登山者と遭遇。眼下には今朝スタートした蔵王ダムが見える。急な尾根を下っていくと、これから雁戸山へと登ってくる若者4人とスライド。暗くならないうちに下山をと声をかける。ヤセ尾根の蟻の戸渡りを下降すると分岐がある。左が新山コースで今日の下山路である。
 黄葉のブナ林の中を歩いていくと道は沢沿いになる。一部不明瞭な箇所もあるが、沢沿いに下れば問題はない。立派な杉の植林地を下っていくと、やがて林道に出る。ここが登山口で、近くに5台ほどの駐車スペースもある。下にバリケードがなければここまで車を入れる予定だった。この登山口からデポした車までは20分ほどだった。結局林道には何も無く、バリケードは何の意味だったのか不明。
ある程度予想はしていたが、蔵王ダムコースも新山コースも他の登山者には遇わずに静かな山歩きとなった。稜線の縦走路は普段でも登山者が行き交うし、ましてやこの紅葉時期だ。雁戸山に一番近い登山口の笹谷峠の駐車場は満杯で、道路にまで車が溢れていたという。コースを少し工夫するだけでこんな山歩きが出来るのである。ただし、蔵王ダムルートは熊の生息域であり、登山道にも熊糞が目立ったので注意したい。(k.Ku)

概念図

トラック 登り=赤 下り=青

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