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No.5216
四方山 272m標高点峰
山行種別 無雪期一般
しほうざん 地形図

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山行期間 2015年11月28日(土)
コースタイム 割山峠口(12:05)→閑居山(12:45)→夜討坂(12:56)→黒森山(13:13)→四方山(13:30,13:50)→黒森山(14:04)→夜討坂(14:19)→閑居山(14:30)→割山峠口(15:02)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
割山峠口 縦走路入口表示板 沢に降りる
送電線の鉄塔 亘理歩好会の赤布 尾根道に突き当たった
植林地の尾根道 尾根の西側が大きく削り取られている 足尾神社の碑
鴻ノ巣峠 ていねいに整備されている 三等三角点のある閑居山
歴史のある夜討坂 黒森山 蔵王の稜線は雲の中
ヤマツツジ 四方山へと登る 四方山の展望台
東に太平洋を眺める 南に鹿狼山に続く尾根筋 赤布を辿り割山峠口に戻る

行動記録
 茨城県北部から福島県を抜けて宮城県南部に至る沿岸部には、阿武隈山地というなだらかな高原状の山地が南北に走っている。海岸沿いに福島県新地町から阿武隈川まで一直線に続く山々を、特に亘理地塁山地と呼んでいる。自分はその一部(鹿狼山〜小斎峠)を5年前に歩いたことがあるのだが、それ以降はご無沙汰となっていた。冬も近いこの時期の山間部では時雨れることが多くなる。しかし、太平洋沿岸部の平野では比較的晴れが多く、数百m程度の低山が連なる亘理地塁山地では平地の気象とそう変わらない。そんなわけで、晩秋から冬にかけて気軽に歩こうと思った場合、亘理地塁山地は恰好のハイキングコースとなるのだ。
 今日は午後からの半日で山歩きをすることにした。思いついたのは亘理地塁山地で、まだ歩いたことのない割山峠から四方山までのピストンとした。急に思いついたのでろくに下調べもしていないが、現地に行けば何とかなるだろうと地図だけ持って向かう。角田市から亘理町へと向かう県道亘理大河原川崎線の途中、亘理地塁山地を割って越える峠が割山峠だ。現地には割山峠との表示板も無く、登山口らしきところも見あたらない。道の最高地点から亘理側に少し下ると、右に入る道があったので入ってみる。道なりに少し進むと左側に表示板があり、「四方山方面入口」と書いてある。設置者は亘理まちづくり協議会である。おそらくここからだろうと道の脇に車を寄せた。
 案内板に従い道路法面を下ると小さな沢があり、下流には砂防ダムもある。道は不明瞭だが何となく沢沿いに続いているように見えたので、そのまま進むことにする。後でわかったが取り付きの赤布を見落としていたのだ。小沢を詰めていくと送電線の表示板があり、右岸急斜面を登るようになる。どうもこの道は送電線の巡視路のようだ。送電線に着き少し下ると道があったので、尾根のある方向の右に折れて進む。「亘理歩好会」と書かれた赤布があり、間違いないだろうと登っていくと尾根道に突き当たった。おや、別に登り口があったのかといぶかしく思ったが、それは戻ったときに確認するとしよう。
 スギの植林地を歩いていくと、山が大きく削り取られているのが見えてきた。土砂を採取するためなのか、尾根の西側がすっぱり削り取られて裸の急斜面となっている。そのためか道は尾根を少し外してつけられているが、間際を通るところもあるので要注意だ。中ほどに鴻ノ巣(こうのす)峠がある。東側は峠道も残っているが、西側は切れ落ちている。進んでいくと再び樹林帯へと入る。この縦走路は各所に案内板があり、分岐点や地名等がとても判りやすい。注意喚起の表示板もあり、ハイキング初心者も安心して歩くことが出来る。里山の尾根道なので基本的に両側は樹林であり、あまり眺めは得られない。しかし、何箇所か開けている場所があり、そんなところでは立ち止まって眺めを楽しみたい。
 ゆるやかな小ピークが閑居山(204.4m)だ。ここには三等三角点(点名:竜円寺)がある。植林地の中を歩いていくと夜討坂という由来のある峠。しばらくはスギやヒノキの植林地を通る尾根道が続く。里に繋がる道ひとつひとつに案内板がある。斜面をひと登りすると黒森山。西側が開けていて蔵王が正面に眺められる。この黒森山には一等三角点(点名:黒森山)がある。一等三角点は全国に約1000点あるらしい。ここまで来ると四方山も近い。
 単調な尾根道だが、時季はずれのヤマツツジの花があったりもする。斜面をひと登りすると東屋があった。四方山は公園になっていて東屋の他にもトイレや展望台などがある。割山峠から四方山までの詳しいルート図看板もある。あちこち散策して20分ほど滞在し引き返す。復路は自然に早足になる。さて、最初にちょっと迷った取り付きだが、尾根道を素直に辿ると急斜面を下り、左岸から沢に降りることが出来た。振り返ると赤布があり、自分が見落としたのだと分かった。
 今回歩いた割山峠から四方山までの区間は、昔はよく歩かれており道もハッキリしていたという。しかし、いつしか人の往来も途絶え、ヤブに埋もれてしまっていたのだ。そんな道を亘理歩好(あるこう)会が5年間かけ、5.7kmの整備を行ったのだという。刈り払いなどが完了したのは昨年12月のことで、今年は亘理まちづくり協議会が作成した案内板などの設置を行っているという。そのことは帰宅してから調べてはじめて判った。今日の縦走で見かけたのは4組で10人ほど。そこそこ知られているルートと言っていいだろう。なお、ルート図は亘理まちづくり協議会のホームページより手に入れることが出来る。(K.Ku)

概念図 トラック ルート=赤


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