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No.5707
古霊山 782.1m三等三角点峰
山行種別  無雪期一般
ふるりょうぜん 地形図

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山行期間 2017年12月3日(日)
コースタイム 霊山登山口駐車場(8:32)→見下し岩(8:52)→霊山城跡(9:09)→日枝神社跡(9:28)→NTTdocomoアンテナ(10:37,10:45)→古霊山(11:28)→NTTdocomoアンテナ(12:05,12:20)→観測小屋(13:04)→米軍居住地跡(13:12)→霊山寺跡(13:40)→霊山城跡(14:11)→霊山登山口駐車場(14:40)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
霊山城跡 日枝神社跡 藪の中の赤布
土塁の脇を歩く 藪が無くて歩きやすいところもある ここが古霊山のピークだ
何に使う器機なのだろうか 謎の器機 米軍居住地跡の階段

行動記録
 以前から興味があった霊山〜古霊山まで縦走してみた。国道115号から霊山子供の村へ入り、登山口の駐車場へ車を止める。冬とはいえ人気の高い山なので4台ほど駐車している。今日は初めてのコースだし、藪山歩きになるのであちこち寄らずに日枝神社跡を目指す。40分位で東ノ物見・霊山城跡へ到着する。ここから先はまだ行ったことがない。地図を見ながら日枝神社跡に向かう。霊山は角礫凝灰岩の層に覆われ(霊山層)、人によってはここを東北の妙義山と呼ぶ人もいるという。自分も今年妙義山に登ってきたが、なるほど岩の感じがそっくりだ。ただし、岩が脆いし妙義山と違ってそれぞれ独立した岩峰になっている。
 日枝神社からは道が二つに分かれ、右は独鈷清水を経て霊山寺跡へ、左が紫明峰である。今回は紫明峰にはいかず、途中から境界上を歩くことになる。どこから分かれるのか、気にしながら進んだ。天狗岩、稚児岩などの表示がある。まだかまだかと思っていたら、道が下り始めた。自分は稜線上を歩くはずなのでこれはルートミスだ。地図とGPSを見比べ分岐まで戻るのは面倒なので一番稜線に近い斜面を強引に登った。落ちればちょっとのケガではすまなさそうだ。無事に稜線へ上がる。境界の土塁に沿って歩く。うっすら踏み跡もあるし所々赤布も下がっている。細かなアップダウンあり、昨日の雪で足元も滑り、藪もうるさいし厄介な山行だ。まあ自分が好きで来ているのだが。
 米軍居住地跡には暖炉が残
 っていた

 日枝神社跡から1時間でNTTdocomoのアンテナに到着。誰にも会わないので人工物を見るとホッとする。ここで小休止した。歩きやすい作業道があるので少しの間利用する。やがて離れていくのでまた、尾根伝いの藪に戻る。45分位すると明るく開けた場所に出た。確認するとここが古霊山だ。うろうろしてみるが土塁で囲まれているものの霊山城跡のように何かあるわけではない。何だか気が抜けてしまう。がらんとした寂しい場所でしばし昔の人の価値観に思いをはせてみるが、こんな山の上に苦労して寺や城を築く考えに、今の私にはなかなか理解できない。

 休憩後、来た道を戻りNTTdocomoのアンテナで昼食とする。再び土塁に沿って歩き始めると、小さな小屋が見えた。位置的には鷲岩の上になる。小屋前にはワイヤーの張られた、何か観測目的の器具のようなものが建ててある。何があるかと興味半分怖さ半分で小屋の戸を開ける。中には見たことのない器具が置いてあった。後に地元の人に教えてもらったのでは雨量観測所ではなかったかとのこと。いつ頃まで稼働していたのだろう。面白いものを見つけた。
 少し行くと笹藪が広がっていたので相馬市側のほうへ寄って歩いていたら、今度はコンクリートの基礎のようなものがある。見まわすと階段があり、上がると驚いたことに立派な煙突の着いたレンガの暖炉がある。たぶんここがほかの人の記録にある、戦後米軍が居住していたところなのだろう。行くときも同じルートを歩いたが登山道を歩いてから尾根に出たので見つからなかったのだ。小屋も居住地跡も思いがけないものだったので嬉しい発見だ。
 また、土塁に沿って歩き出すが次第に土塁が不明瞭になってきた。GPSを頼りに何とか登山道に出ようとするが少し迷ってしまった。傾斜の緩い所から登山道を目指すうちに霊山寺跡にでた。日枝神社跡に戻り、1時間で駐車場に着いた。結局、誰にも会わずに終わってしまった。霊山は様々な歴史が積み重なっている。古霊山も発掘したら何か出てくるのかもしれない。景観の美しさだけでなく、歴史の勉強にもなる貴重な場所であることが確認できた。(深)

概念図
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トラック 往路=赤 復路=青


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