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山行データ No.3160
花見山〜弁天山
山行種別 無雪期一般・ハイキング


■山行期間 2001年5月3日
■コースタイム 花見山散策コース駐車場(12:00)→花見山公園(12:15)→花見山(12:28)→くるみ沢分岐(12:37)→十万劫山分岐(12:58)→舗装路(13:25,13:37)→大蔵寺分岐(13:53)→大蔵寺(14:03,14:10)→大蔵寺分岐(14:20)→休憩小屋(14:25,14:34)→五輪石分岐(14:37)→大平山・的場石(14:47)→テニスコート(15:00)→椿舘跡・三等三角点(15:20)→弁財天(15:29,15:32)→国道4号線バイパス(15:41)→花見山散策コース駐車場(16:20)


■写真
 福島市渡利・花見山散策コース駐車場が今日の出発点  花見山公園への昔からの案内標識  花見山公園入り口・阿部さんがご自宅を無料開放  花見山から福島市街を望むことができる
 新しく付けられた十万劫縦走路から弁天山への標識  登山道の脇にはツツジが満開  登山道から南光台の団地が見える  春日神社から絵馬平への舗装路に飛び出す
 途中、大蔵寺観音堂へ寄り道  休憩小屋のあづまや  大平山山頂にある的場石  大平配水池から大平山山頂を望む
 貯水池から一般道に出てしばらく行くと弁天山公園南口  椿舘跡の展望台から福島市街を一望する  まだヤマブキが花を付けていた  春日神社の前を通って、車を置いてきた花見山の駐車場へ


■行動記録

 職場の窓から福島市街を見ると、その奥に十万劫山が良く見える。十万劫山から尾根続きに渡利の春日神社から絵馬平へ抜ける峠越えの道路を挟んで右手に椿山、弁天山がある。以前からあった花見山から弁天山までの縦走路も「しのぶの細道」と命名され、最近になって標識が整備された。それならば歩いてみようと早速出かけてみた。
 車で花見山散策コース駐車場へ。この駐車場は最近になって作られたもので、季節運転のバス停、あづまや、トイレ、飲料水用の水道も整備されている。十万劫山から茶屋沼の周回ルートの出発点としても利用できる。ここから花見山公園までは歩いて15分ほどである。
 まずは標識を頼りに花見山公園へ行く。花見山は阿部さん個人の所有で山全体に様々な木々が植えられ四季を通じて自然を楽しむことができる。特に桜の季節は見事で、最近では遠方から大型バスで訪れる団体客も多い。そのため以前のように静かに花を見ることができなくなったのが残念だ。
 園内には自由に出入りでき入口には10数台の車スペースがある。入ってすぐに阿部さん宅の前を失礼する。左に見事なチューリップ畑を見て登りにかかる。左右にいくつも道が分かれるが登山道は真っ直ぐ登って行けばよい。10分ほどで尾根道に出る。右が花見山への道、左が十万劫山縦走路への道である。花見山まで100mもあるまい、福島市街が一望できる絶好の展望台である。途中のいくつも分かれた道のどこを通ってきても、ここ花見山の山頂に着くのできれいな花を見ながらゆっくり登ってくるのも楽しい。
 奥へと急ごう。「しのぶの細道」の標識に導かれて東へ進む。登山道の左右には自然のツツジが花を付けている。登山道が角度を付けてくると、くるみ沢分岐に着く。こちらは集会所からため池を通って刈り払われた送電線沿いに登ってくるコースで、花見山公園を通らないで登ってくることができる。さらに登って行くと道は二股に分かれる。右の平坦な道は送電線の監視路、左が登山道だ。道はトライアングルになっていてどちらを歩いてもピークで道を合わせる。
 森林浴を楽しみながらゆっくり登って行く。やがて道は平坦になり、緩やかに下るようになると絵馬平からの十万劫山縦走路に出る。左が十万劫山への道、右が弁天山への縦走路である。送電線の下を通ると道は下り坂となる。10分ほども歩いたろうか、左に弁天山への縦走路が尾根づたいに付いている。右へ下る道は、花見山入口バス停のある春日神社へ向かう道である。こちらの方が道がしっかりしているので標識を見逃さないように注意したい。
 尾根伝いに進むと左手が開け南光台の団地が見下ろせる場所に出る。春日神社から絵馬平に抜ける舗装路はすぐである。標識の通り舗装路を横断する。右に登り民家の前を通って尾根伝いに登れば良いのだが、民家の飼い犬なのだろうが2匹の犬に吠えられ戻ってしまう。どこからか登れないだろうかと右往左往するがここ意外に登る道も無いようだ。そうこうして10分以上も時間を費やしてしまう。しかたなく民家の前を通り尾根道へ。
 鬱蒼とした樹林の中を進み左に下って行くと15分ほどで大蔵寺(だいぞうじ)への分岐点に出る。大蔵寺には国の重要文化財である千手観世音菩薩があり寺に申し出れば案内してもらえるので時間が許せば是非訪れてみたい。今日は時間が無いので大蔵寺の観世音堂だけ拝観して登山道に戻った。
 次に経塚(242m)を右にして樅の木の落ち葉を踏みながら下っていく。少し行くと「休憩小屋」に着く。あづまやもあり、一休みするのも良いだろう。
 先に進もう。五輪石の分岐を過ぎるとまもなく大平山配水池を見下ろす148m独標(大平山)に着く。山頂には的場石(まといし)と祠がある。子供頃はこの大岩に登ってボルダリングをしたものだが今では祠もあり登るのに抵抗がある。高いところどこにでも神様を祀ればいいと言うものでもあるまい。
 稜線上をたどってきた縦走路はここで終わりを告げる。下の道路へ下りるにはテニスコートの左側に出る新しくできた遊歩道と、大平山配水池を通るコースがある。景色は配水池の方が十倍も良い。フェンスの脇を下り配水池の芝生の広場に出る。ここの桜も見事で福島市街地を望むことができる。配水池の右端のコンクリート階段を下りていくと渡利から浄水場に出る狭い舗装路の変形四差路に出る。案内板もあるので自分の歩いてきたコースを確認するのも良いだろう。
 舗装路を椿舘方面に向かうと、すぐに階段があり弁天山公園南口の標識がある。ここが椿舘への入口になっている。階段を一気に駈け上がると140mピークに着く。以前は蚕祖神社が建っていたが、今ではすっかり公園化され、あづまやから福島市街が見渡せる。一段下がって西側の展望台のあるピークに立つともっと見晴らしが良い。ここは安寿と厨子王の物語や南北朝時代に北畠顕国が籠ったという椿舘(つばきたて)跡であり、森鴎外の「山椒大夫」で一躍有名になった所だ。昔は大きな館があったと言われ、一名八千代山とも言われた時代もあった。142.9m三等三角点もここにある。
 先を急ぐ。椿舘から尾根沿いに付いた踏跡を下り、弁天山配水池の右を通り、弁財天のある西端のピークに登り返す。ここには昭和34年に毎日新聞社が発行3万部を記念して福島市に寄贈された展望台がある。当時小学生だった私は学校の帰り道草をして良く登った。そのころは茶屋もあり信夫山の第一展望台と共に市民に親しまれた場所である。今では廻りの木々もすっかり大きくなってしまい以前のような展望が得られなくなった。
 弁財天(厳島神社弁天さま)から国道4号線バイパスに向かって北斜面をジグザクに下りて行く。途中、弁天水神がある。お湿り程度で清水と呼ぶには心許ない。
 国道に出たら山のすそ野を歩いて、金屋敷の春日神社の前を通り、車を置いてきた花見山散策コース駐車場に戻る。全行程で4時間ちょっと。身近なところに充分楽しめるハイキングコースがあった。(I.I) 

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