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No.4111
西根川本谷
西根川流域
山行種別 無雪期沢登り
にしねがわ 地形図 帝釈山、檜枝岐

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山行期間 2008年7月27日
コースタイム 林道ゲート(6:30)→田代山登山口(7:11)→細木沢出合(7:55,8:07)→ヌマゴヤ沢出合(8:43,8:50)→7m滝の右沢出合(10:10,10:20)→最後の二俣(11:45)→ヤブ漕ぎ開始(13:00)→尾根(13:27)→帝釈山(14:00,14:08)→馬坂峠(14:33)
写真
ゲート手前に車を置いて歩き始める 雨にやられた昨日とは違って、日差しが強い 田代山登山口の標識
細木沢はコンクリートの道床で渡る 細木沢を過ぎ、踏跡をヌマゴヤ沢まで歩く 最初の2m滝(F1)
6m滝は右岸を小さく捲く 3m(F3)の滝 F3を上からのぞく
2m(F4)の滝と小さな滝が多い F4上部のナメ 7mほどの滝を架けて右沢が合わさる
本流の4m(F5)の滝 その上は6mトイ状の滝(F6) トイ状の滝の上は3m滝
倒木の詰まったトイ状の傾斜の緩い10mほどの滝は、滝として整理をしなかった 3m滝(F8) 傾斜の緩いナメ滝は、ナメとして整理した
ナメの上部 6m(F9)手前のナメ 階段状の6m(F9)の滝
6m(F10)の斜瀑 最後の5m滝(F11) ヤブ漕ぎの足下にはゴゼンタチバナが咲く
登山道に出たところに赤布が着いていた ようやくたどり着いた帝釈山の山頂 馬坂峠の登山口に下りて山行を終える

行動記録
 前日に溯行する予定をしていた西根川だが、あいにくの雨模様で1日順延してしまった。テントを張った「しらかば公園キャンプ場」を後にして木賊の西根川に向かう。ゲートの手前に車を駐めて身支度をする。西根川を覗くと沢の水量は昨日とは違って平水に戻っていた。
 ここから長い林道歩きが始まる。ゲートを6時30分に発ち、田代山登山口は7時11分に通過、細木沢出合に7時55分に着く。小休止を取った後、ヌマゴヤ沢までの踏跡に入りヌマゴヤ沢出合が8時43分に着く。林道と登山道跡の踏跡を歩いて沢に入るまで2時間15分ほどかかった。23年前の記録を確かめたら今より道が荒れているにもかかわらず細木沢まてせ1時間05分、ヌマゴヤ沢まで1時間45分で歩いてきている。年齢とともに体力も間違いなく落ちてきているようだ。細木沢からヌマゴヤ沢の出合までの踏跡はしっかり残っている。
 ヌマゴヤ沢の出合から西根川に入る。すぐに右沢を分ける。水量は3対2で左の本谷の方が多い、当然川床も本流の方が低い。地図上には小さな凹みとしてしか表記されていないが立派な支沢である。23年前には新しく出来たばかりの沢だった。当時は草木は一切無く荒れ、稜線近くまでゴーロだったが、今では樹木も立派に育ち水量も当時とは比べにならないほど多くなっていた。自然は常に変化しているようだ。田代山は上空から見ると山が削り取られ荒れ放題に見えるが、以前に崩落した斜面には樹木が生い茂り緑が戻っている。自然は私たちが思っているよりも充分に強かである。
 右からカレ沢を合わせると沢の様子は一変する。きれいなナメ床とナメ滝が私たちを迎えてくれる。やがて両側が切り立って沢幅は狭くなる。ここからが西根川本谷の核心部である。F2(6m)は右岸を小さく捲く。いくつかの滝を越えていくと左岸から7mほどの滝を架けて支沢が合わさる。迫力は本流よりもあり水量も1対1なので、つい、そちらを登ってみたくなるが地形図を良く読むと支沢であることがわかる。川床を確かめると間違うことは無い。
 沢幅はさらに狭くなる。F5、F6と連続して滝が架かる。F6はトイ状になっている。次に沢は左にカーブし倒木の詰まったトイ状の沢になる。高度差は10mほどもあるだろうか。傾斜が緩いので特に滝として整理しなかったが過去の記録を確かめると10mのトイ状の斜瀑として記録されていた。沢の場合、記録を取る人によって滝の高さが違ったり、ナメの斜瀑を滝として記録したり、ナメとして記録するなど違いがある。記録を見ながら比較して納得するのも沢登りの魅力かもしれない。
 この後も適当に滝は出てくるが、いずれも直登できる。上部の二俣には11時45分に着く。ここで地形図を確認する。判断は左沢に入って登山道跡に出ると読んだのだが、何を迷ったのか左沢は水が涸れていて右沢にはまだ水が流れていたこともあって、もう少し水のある右沢を登ってみようと言うことになって溯行を続けることになった。
 結果的にこれが判断ミスで、2時間以上余計な時間を費やすことになってしまった。まだまだ読みは甘く未熟であることを思い知らされる。
 水の流れている右沢を詰める。沢は真っ直ぐ登っているのだが、右の尾根が近づいてくる。気がついたところで引き返して左沢を登り返せば30分ほどのロスで済んだのだが、右の尾根をヤブ漕ぎして山頂を目指しても大した差は無いだろうと高をくくって突っ込んでしまった。水はすぐに涸れ、源頭は角度を増してきた。浮石が多く不安定な急斜面を登っていく。最後はやばいのでロープを出して急斜面を突破し左のヤブに逃げる。支尾根のヤブ漕ぎに入るまでロープを出したこともあり1時間以上時間を費やしてしまった。ヤブの中は歩きづらい。悪戦苦闘をしながら13時58分に帝釈山の山頂直下の登山道に飛び出した。飛び出した所には赤布が着いていた。どうも他のパーティも同じコースでここに辿り着いているようだ。
 最後の二俣で左の涸れ沢を最上部まで登り10分ほどヤブ漕ぎをすると帝釈山への登山道跡に出るので、こちらにルートを取ると2時間以上時間は短縮できる。反省をしながら馬坂峠の登山口に下りる。(I.I)


概念図



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