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No.4504
横川右俣
栗子山系・摺上川流域小川支流
山行種別 無雪期沢登り
よこかわみぎまた 地形図 栗子山、中茂庭

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山行期間 2011年5月21日(土)
コースタイム 福島(5:40)=横川林道崩落地点(6:20,6:39)→左俣出合(8:37,8:45)→二俣・左沢へ(9:36)→562mピーク下二俣 (10:23,10:32) →尾根(11:08)→三ッ森三角点(11:43,12:03) →山頂直下沢の下降開始(12:18)→横川右沢(13:10)→横川右俣左沢出合 (13:47)→横川林道崩落地点(15:18) =福島(16:20)
写真 写真は拡大してみることが出来ます
崩落により失われた林道 崩落地点直下の横川の状況 崩落により堰き止められた横川
林道ゲートの閉鎖状況 ゴルジュの通過状況 横川左俣の滝
横川右沢の大石 岩盤露出地点 三ッ森西側の861mのピーク
クマの糞 山頂付近 三ッ森の二等三角点(横川山)
三ッ森直下の沢下降開始状況 横川右俣 崩落状況確認

行動記録
 今回は、震災後、Kさんと行く始めての沢登りであるが、狙いは三ッ森山頂である。Kさんの事前調査で林道の崩落が確認されていたことから、その崩落状況の調査も兼ねた沢登りとなった。
 国道13号線を米沢方面に向かい、飯坂町中野の高平トンネルを抜けた左側にあるラーメンショップから右折して横川林道に入る。人家を過ぎた先が崩落地点のため、車はその手前の林道脇に駐車した。崩落した林道を見た後、身支度を整えてから崩落直下の川の状況を確認した。川は、崩落土により2〜4mの高さで堰き止められ、2万5千分の1の地形図で堰になっている部分を含めて堰堤状になっていた。山の斜面は、東西200m×南北50m程の範囲が崩れ落ちていた。このため、川床からは崩落範囲を捲くようにして林道に出た。
 林道を歩くと直ぐにゲートがあり、その入口は大型土嚢が積まれ閉鎖されていた。その直ぐ先の林道では、路肩に沿って地割れが認められた。また、斜面崩落土により林道は塞がれていた。その後、林道を山葵沢の先まで歩き、左カーブの標識付近から踏跡を利用して横川に下りる。
 8時12分、横川の360m地点に到着。ここは、西側から細い沢が合流し、比較的広い川原となっている。木にピンクテープが巻かれてあるため、帰りにはこのテープを目印として利用できる。遡行開始、始めは比較的単調であるが、魚影の濃さに気が惹かれる。その後、クランク状のゴルジュ帯が現れ、右岸側の岩をトラバースして通過した。ここには、釣り人の右岸を捲く道がある。
 8時37分にはニ俣地点に到着。三ッ森に行くには右俣へ進むが、Kさんの誘いで左俣に50m程入った所にある約15mの素晴らしい滝を見た。右俣に入ると比較的大きな岩があり、2m程の滝が2箇所確認された。川に落ちるのを避けるため、左岸を捲いた。この部分には、釣り人が取り付けたと思われるロープが2本あった。
 9時06分には東側からの細い沢と、9時27分には西側からの細い沢と合わさる。9時36分、三ッ森から下降予定の沢と合わさる。この先では、ナメが多く見られた。10時00分、526mピーク下にある480m付近で水量が同等となる二俣に到着する。ここから三ッ森側となる右沢に入る。突然、沢を塞ぐ直径10m以上の大石が現れたが、その脇を通過することができた。さらに進んで行くと、沢の水が伏流のため見られなくなり、この先は全て涸沢となっていた。
 10時23分、560m付近の沢分岐地点に到着。ここからは、沢を離れて三ッ森を目指す。東側の沢の上部が崩れていたため、ここを南側から回り込むように登った。崩れ部分の上部では、岩盤が露出していため、三ッ森の西側にある861mピークを見渡すことができた。その後、東に進んで行くと枯れ木の下でクマの糞を発見した。枯れ木内のアリを食べていたのか?
 11時08分、三ッ森に続く尾根に出た。太い赤松が目立つ尾根道は非常に歩きやすい。山の傾斜は段々と急になっていったが、三ッ森の西側からの尾根と合わさるころには、傾斜が緩やかになった。尾根部が段々と平になることから山頂に近づいていることを実感した。11時43分、三角点を確認。三ッ森に到着した。周囲は木に覆われているため、山頂での展望はできなかった。山頂からは、南側にある山頂直下の沢を下降した。その途中、尾根部ではマイヅルソウの群生が、沢では500〜700mの範囲で白い花をつけたニリンソウの群生が見られた。
 12時18分、沢に下りる。落葉が膝までたまっていたため歩きにくかったが、次第に沢の水が見られるようになった。沢は川幅が1m前後で、段差も見られず単調である。やがて、540m付近で西側から細い沢が合わさる。その後、3m程の滝が見られ、それより下流では、横川右俣本流と合わさるまでナメ続く。 突然、10m程のナメを滑るように流れる滝が現れる。右岸を捲いて滝の下に降りると、水量が同等の沢と合わさる。ここからは、所々に斜面からの崩落が見られ、直ぐに横川右俣本流と合わさる。ここからは、来た道を戻った。横川左俣先にあるゴルジュ帯では、帰りは右岸を捲いた。入沢地点では、ピンクテープが目印となった。林道崩落地点の斜面上部側を通過して駐車場に戻った。
 山行終了後、林道崩落状況と川が堰き止められている状況を福島市河川課に報告した。併せて、市の方から国土交通省河川事務所と福島森林管理署にも連絡してもらうようにお願いした。(H.K)

溯行図
作図:国

トラック 登り=赤  下り=青



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