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No.4858
トウド沢〜赤水沢 小又川流域ノロ川支流
山行種別 無雪期沢登り
とうどさわ〜あかみずさわ 地形図

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山行期間 2013年9月28日(土)
コースタイム 森吉山野生鳥獣センター(6:47)→桃洞・赤水分岐(7:31)→桃洞滝(7:52)→中ノ滝(8:23)→男滝(8:29)→右ノ沢分岐(8:46,8:57)→左支沢分岐・ハート形凹みのある滝(9:54,10:02)→コル(10:14)→赤水沢本流出合(10:46,11:02)→兎滝(12:02,12:12)→玉川温泉分岐(12:48)→桃洞・赤水分岐(13:58)→森吉山野生鳥獣センター(14:37)
写真 写真は拡大してみることが出来ます
森吉山野生鳥獣センターから歩き始める(6:47) 遊歩道を通って桃洞滝へと向かう ドウド沢と赤水沢の分岐(7:31)
遊歩道は沢を渡る 左から六段ノ滝で支沢が合わさる 桃洞滝(30m)にまだ日は当たらない(7:52)左岸にステップ
桃洞滝の上部もナメが続く 右から八段ノ滝で支流が合わさる(8:12) 中ノ滝(8:23)右岸にステップ
ダイモンジソウ 男滝(8:29) ナメの斜瀑で高度を上げる
左支沢へ入りコルへの向かう・ハートの形をした凹みのある滝目印(10:01) コルは近い ヤブ漕ぎなしで尾根を越す(10:14)
赤水沢の支沢もナメ 赤水沢の本流へ出た(10:46) どこまでもナメ
4m滝(11:09) 沢幅が狭まるところもある 高さのあるナメ滝が出てくる(11:51)
兎滝は懸垂下降した 兎滝を下から見る(12:12) まだまだ続くナメ
玉川方面と兎滝の分岐標識 玉川方面へ分かれる支沢 クマゲラ保護センターへの標識
幅も広く緩やかな流れが続く 地形図の歩道表記はあっても歩くのは沢の中である 砂が堆積してきたら左岸の登山道へ上がる
赤水渓谷入口に戻る(13:54) 遊歩道を歩いて森吉山野生鳥獣センターへ戻る(14:37) 沢登りを終え、乳頭キャンプ場へ向かった

行動記録
 紅葉には早かったが、トウド沢(桃洞沢)へ行くことにした。前日の夜、東北自動車道で北上し、鹿角八幡平で高速を下りた。大葛温泉から太平湖を通り、森吉の野生鳥獣センターへと向かい、駐車場の隅にテントを張らせてもらい仮眠した。ここノロ川園地の近くには、無料で利用できる「親子ふれあいキャンプ場」があり、森吉山を訪れるときには、いつも利用させてもらうのだが、今回はあまりにも遅いので、遠慮してしまった。野生鳥獣センターの駐車場には前回訪れたときにはなかった簡易トイレが設置されていた。
 朝、食事を済ませて6時47分に出発する。立川沿いに遊歩道を下り、クマゲラ保護センターの道を左に分けると立川橋を渡る。ブナ林の中の遊歩道を進むと、赤水渓谷入口への分岐点である桃洞・赤水分岐に着く。野生鳥獣センターから45分ほどの道のりである。まずはトウド沢の桃洞滝を目指す。遊歩道は沢の脇を歩くようになり、やがて対岸に渡る。右岸(登りは沢の左側)をしばらく進むと桃洞滝が見えてくる。右岸から六段ノ滝で支沢が合わさる。桃洞滝は高さ30mもあるだろうか。一見登るに難しそうに見えるが、左岸にステップが切ってある。以前地元の人にスパイク長靴が一番ですよと教えられたが、たしかにフェルトの沢靴だと滑らないかと心配になる。登ってみると意外にフリクションが効くので楽に登れる。
 桃洞滝は特徴のある滝で、見間違うことは無い。桃洞滝の上も延々とナメが続く。言い忘れたが、トウド沢も赤水沢も、ほんの一部を除き、すべてナメである。舗装道路を歩いている錯覚さえ覚える。次に左岸から八段ノ滝がある支沢を合わせる。こちらの景観も見事だ。段差があればどれでも滝になるのだろうが、次に中ノ滝が出てくる。右岸にステップが切ってある。その上の男滝にはロープが設置されていた。微妙なスタンスを頼りに、ロープを使わないでも登れるが、岩が剥離しやすいので注意したい。前回はここでメンバーの一人が落ちて捻挫してしまい、退却した苦い経験がある。右の斜面を直登し、トラバースしてから、もう一段上がる。ここにはステップも残っていて楽に越せる。
 男滝を過ぎると、滝らしい滝は無い。右ノ沢との分岐には8時46分に着いた。休憩してから左ノ沢に入る。水量は右ノ沢の方が多い。後は938mピークの右側を通ってコルに抜ければ良い。右ノ沢分岐から1時間ほど進んだところで、左に小沢を分け、沢は右にカーブした。一瞬、沢の脇の土が軟らかいので変だなと思ったが、気にせずに進んでしまった。少し登ったところで方向が違っていることに気づく。GPSを確認すると、目的の枝沢を逃してしまっている。そのまま進んでも問題なく赤水沢へと下りられるのだが、忠実に遡行してみようと、さきほどの小沢まで戻ることにした。5分ほどのロス。小沢に入るとすぐにハート形の凹がある滝があった。これも他の方の記録を読むとコースの目印になっているようだ。
 沢は極端に細くなりヤブ漕ぎ無しでコルに出た。すぐに赤水沢の支沢に下降する。ここもナメが続く。角度はあるがフリクションで下りられる程度だ。左右から4本ほど沢を合わせると、赤水沢の本流と合わさる。ここまでは傾斜のあるナメの沢だったが、本流に合わさると沢幅も広がり、段差のある所は滝として見えるようになる。傾斜のある滝が出てくる。記録を見るとノーザイルで走り下る人、懸垂下降で慎重に下る人と様々なようだ。私たちは走り下る度胸もないので、懸垂下降で下ることにした。傾斜のあるところには、左岸にステップも切ってあるが、登りは使えるのだろうが下りはいやらしい。
 3回の懸垂下降をし、兎滝の下部まで下りて時間を見たら12時12分であった。ほぼ計画書通りの時間で来ているようだ。玉川温泉へと向かう左沢とは、12時48分に出合う。1:5で右沢の水量が多い。ここから国土地理院の地形図には歩道の表記がされているが、ここは沢登りのコースであり、実際には道は無い。長い長いナメを歩き、飽きてきた頃に沢が深くなる。沢に砂が堆積してくると、左側に登山道が出てくるので岸に上がる。大きなブナのある林を、大きく息を吸いながら進むとトウド沢との分岐に出る。沢の脇には赤水渓谷入口の標柱が立っていた。対岸の桃洞・赤水分岐の遊歩道に上がって記念撮影。後は、車を置いてきた野生鳥獣センターへ戻るだけである。
 紅葉のトウド沢を、またも逃してしまった。地元の人たちからすれば、私たちが歩いた沢は、森吉山のほんの一部なのだろうが、それなりに楽しめたのかなと思う。(I.I)

遡行図

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