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No.5161 |
赤木沢 |
北アルプス・黒部川支流 |
山行種別 |
無雪期沢登り |
あかぎさわ |
地形図 |
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山行期間 |
2015年8月8日(土)〜10日(月) |
コースタイム |
8月8日 折立(6:20)→三角点(7:54,8:02)→五光岩ベンチ(9:30)→太郎平小屋(10:18,10:50)→第1徒渉点(11:32,11:41)→第2徒渉点(12:08)→薬師沢小屋(13:00)
8月9日 薬師沢小屋(5:00)→赤木沢出合(6:05,6:20)→朝食(7:18,7:40)→30m滝(7:56,8:40)→稜線(10:26,11:12)→北ノ俣岳(12:07)→太郎平小屋(13:52)
8月10日 太郎平小屋(5:50)→五光岩ベンチ(6:26,6:30)→三角点(7:26,7:38)→折立(8:48) |
写真 |
写真は拡大してみることが出来ます |
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折立の薬師岳登山口 |
休憩ポイントの三角点 |
五光岩ベンチ |
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五光岩ベンチから槍ヶ岳が見える |
遠くに薬師岳も見える |
太郎平小屋が見えてきた |
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太郎平小屋前の休憩ベンチ |
太郎平小屋へ登山計画書を提出する |
黒部五郎と薬師沢とま分岐点 |
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木道の脇にはたくさんの花が咲く・ハクサンイチゲ |
チングルマ |
ハクサンフウロ |
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薬師沢の第1徒渉点 |
薬師沢小屋へ下る途中には水場や休憩ベンチがある |
薬師沢小屋前のテラスと対岸へ渡る吊り橋 |
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翌朝ハシゴで沢に降りる |
黒部川の遡行を開始する |
右が赤木沢の出合 |
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出合からへつりで赤木沢へ |
最初の滝は2段10mの斜瀑 |
階段状の斜漠なので楽に登ることが出来る |
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ナメの緩やかな斜瀑 |
流れる水が美しい |
傾斜はこの程度 |
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連瀑帯の景観に感激 |
3段目の12m二条の滝 |
4段目8m |
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上でメンバーを待つ |
3段8m滝 |
すぐに2段12mトイ状滝 |
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大きな岩が堆積する |
階段状ナメ滝が出てくる |
右岸から小沢が入る |
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またも階段状ナメ滝 |
美しいナメが続く |
上部から振り返る |
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ナメ滝は続く |
30m大滝手前の幅広小滝 |
30m大滝は核心部のフィナーレ |
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大滝上部から水晶岳方面を見る |
大滝を抜けると二俣も近い |
右俣に入るとすぐに小滝が出てくる |
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5mぐらいの滝が続く |
いずれの滝も直登できる |
飽きることがない |
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小滝が連続する |
最後の滝を越える |
河原歩きとなる |
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湧水のある草原に出る |
稜線に出て休憩 |
赤木岳のピーク |
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ここからも槍ヶ岳も見える |
北ノ俣岳の山頂 |
ミヤマアキノキリンソウ |
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イワイチョウ |
コイワカガミ |
花の写真を撮るのに忙しい |
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キジムシロ |
コバイケイソウ |
ミヤマリンドウ |
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イワショウブ |
タテヤマリンドウ |
太郎平小屋が見えてきた |
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夕日が沈むのをノンビリと眺める |
薬師岳方面から日が昇る |
折立登山口のバス停 |
行動記録 |
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一度は行ってみたいね。と言っていた赤木沢だが、なかなか実現できないでいた。昨年膝の手術をしドクターからは長く使いたいなら無理するなと言われた。そんなわけで、できるだけ膝に負荷を掛けないように8月7日〜10日のゆったりとした日程で計画した。いつの間にかメンバーが増え、3泊4日のカメチームと1泊2日のウサギチーム、計11名の大所帯となった。カメチームには2名の若手が加わってくれた。
7日に福島を発ち、立山ICで降りて有峰林道の亀谷料金所から折立を目指す。有峰林道は有料道路で料金は1900円、道は細くて交互通行の箇所もあるが小見線は全面舗装である。明るいうちに折立に着いた。折立は薬師岳への登山口でもあり駐車場はすでに一杯で、多くの車が路上駐車している。それでも下山する人もいて駐車場に止めることが出来た。折立キャンプ場でのんびりとした時間を過ごす。
<8月8日>
朝食をすませ6時20分に折立ヒュッテを出発する。登山届けは折立ヒュッテでなく、太郎平小屋で提出するようになっていた。まずは三角点まで樹林帯の急登が続く。天気に恵まれるのは良いが気温も高く汗が噴き出る。途中で体温調整のため休憩を取って三角点には7時54分に着いた。のんびりペースだ。三角点にはペンチもあり展望も良いので休憩ポイントにっなている。樹林帯から抜け出したこともあって尾根に乗ったと実感できる。ここからは緩やかに広い尾根を登って行く。次の休憩ポイント五光岩ベンチまではさらに1時間30分ほどの道のりだ。前方には薬師岳が、振り返ると槍ヶ岳を見ることが出来る。太郎平小屋には10時18分に着いた。登山計画書を提出して休憩していると、1時間以上後に出発したウサギチームのメンバーが追いついてきた。このことからもカメチームがいかにのんびりペースかがわかる。
次に今日の目的地である薬師沢小屋を目指す。登山道の両側にはたくさんの高山植物が咲き、写真を撮ったりするので、なかなか前に進まない。下りきった薬師沢の第1徒渉点で休憩していると、またウサギチームに追いつかれ、これ以降は同一行動となる。第1徒渉点から薬師沢小屋までの殆どは木道で歩きやすかった。小屋には13時ちょうどに到着。受付を済ませてから、対岸に渡る吊り橋のテラスで、まずはビールで乾杯となった。その後は薬師沢の河原で足を流れに浸し、ゆったりとした時間を過ごした。
薬師沢小屋は2階建てで1階が受付、食堂、乾燥室、自炊室などの共用スペース、2階が宿泊スペースになっている。2階にもテラスがあって黒部川と薬師沢の出合に建つ小さい山小屋だが工夫されている。私たちは2段7畳の1部屋を与えられたので11人がゆったりと休むことが出来た。
<8月9日>
午前4時頃になると山小屋の中は出発の準備をする登山者が動き出す。私たちも5時に出発の予定なので表に出ると、すでに多くの人たちが出発するところだった。テラスからハシゴを使って河原に降り遡行を開始する。最初は黒部川の左岸を歩く。次に右に支沢のように流れが合わさるが、これはインゼル(インゼル=氷河や雪渓の中に島のように出た岩や地面の部分を言い、最近では中州のこともそう呼ばれている)のようである。一旦右岸に渡り先行パーティを抜いてから左岸に戻った。次に出てくる淵と滝は左岸に巻道がついているので利用する。まもなく赤木沢出合である。出合は川幅いっぱいの瀞になっていて、その先の黒部川本流には3mほどの落差の滝がある。赤木沢の出合は思ったより狭い。左岸を回り込むようにへつって赤木沢へと入る。まず迎えてくれるのが2段10mの滝である。傾斜のある美しい滝である。傾斜もきつくないのでどこでも登ることが出来る。
赤木沢の滝は斜瀑や階段状のものが多く、滝の高さも人によって異なる。斜瀑を滝として整理したりナメとして整理する人とさまざまだし、特に厳密な判断基準があるわけでも無いので、どうしても書いた人の主観が入る。遡行図がその人の気持ちや感動が伝わってきて面白い場合もある。
右岸からウマ沢を合わせると、次に4つの連瀑帯となる。1段目は斜瀑、2段目は左岸を巻く。3段目2条12m滝は左岸から釜に腰まで浸かり右側を登った。4段目も左岸の枝をつかんで取り付く。その後に出てくるのは3段8m滝、続いて2段トイ状12mと続くと、最初の核心部も一段落しゴーロ歩きになったところで、先行して休憩していた山田ガイドの11人パーティに追いつく。私たちもここで朝食休憩とした。薬師沢小屋で作ってもらったお弁当(おこわのちまき)を食べたが、これが評判通りなかなか美味しい。
次に出てくるのが階段状の斜瀑で、美しいナメが続くので飽きることがない。本当に綺麗な沢だ。左から支沢を合わせると階段状のナメ滝が連続して出てくる。途中で単独の方が追いついてきたので先行してもらう。若い女性の方で、やはり田舎の沢とは違うなと感心してしまう。前方に岩壁が見えてくる。赤木沢の核心部である大滝30mである。手前の滝を5m階段状として整理したが、大滝を前にしてはただの段差に見えてしまう。近づくと沢はくの字に折れ、奥に大滝がかかる。先行している山田パーティが左岸巻に取り付いているところだった。私たちも少し待ってから左岸の巻に取り付く。11名の大所帯なので一応安全のためにロープを出したが、いざ登ってみると必要なかった気もする。最初の3名は最後の詰めを岩の上部に抜けてノーザイルで簡単に越えてしまった。灌木帯の直上ルートは逆に浮き石もあって不安定だった。初心者がいる場合は安全のためロープを出した方が良いと思う。
30m大滝までが核心部で、上部ですぐに二俣になる。どちらを登ろうかと迷うが、滝記号のあって記録では滝が多そうな右俣へ進むことにした。4〜5mぐらいの小滝が連続する。いずれも直登できて楽しい。ただ苔が付いている滝もありスリップしないように注意する。傾斜が一段落すると沢も細くなり、周りが草原の河原歩きとなる。右から湧水で小沢が合わさったところで休憩する。その後、素直に進み右の草原出れば良かったのだが、赤木岳のピークを踏もうと左にトラバース気味に登ったのが間違いで、ハイマツに邪魔をされて左へ追いやられてしまった。結果として赤木岳とその左の小ピークのコルに出てしまった。地図とGPSを確認すればすぐわかったものの初歩的ミスである。
靴を履き替えて赤木岳と思い込んで登った岩山で写真を撮って休憩する。後は太郎平小屋へ戻るだけである。ウサギチームの5名は月曜日から仕事なので今日中に戻らなければならない。ウサギチームとはここで分かれ、私たちカメチームは花ノ写真を撮りながらのんびりと太郎平小屋へと戻った。
<8月10日>
太郎平小屋で朝食を済ませ、テント場で泊まっていた若手2名と合流して5時50分に小屋を出た。五光岩、三角点とそれぞれに休憩し、最後の眺めを楽しみながら折立には8時48分に着いた。全日程天候にも恵まれ、赤木沢を満喫することが出来た。ご一緒していただいた皆さんに感謝である。(I.I) |
概念図 |
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遡行図 |
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トラック |
ルート=赤 |
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