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No.5377 |
笹木沢 |
船形連峰 大倉川流域 |
山行種別 |
無雪期沢登り |
ささきさわ |
地形図 |
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山行期間 |
2016年8月6日(土)→7日(日) |
コースタイム |
8月6日
福島(5:20)=定義山駐車場(7:00,7:20)=矢尽橋先・定義林道車デポ地点(8:00,8:30)→下降点(9:12)→笹木沢出合(9:42,10:00)→鎧滝(12:50)→テン場・890m(14:36)
8月7日
テン場(6:50)→奥の二俣(7:52)→金吹沢源頭(8:18)→大倉川(10:20)→赤倉沢出合(11:03,11:30)→下沼沢(12:02)→林道(12:46)→矢尽橋先(13:45)=駐車場(14:40) |
写真 |
写真は拡大してみることが出来ます |
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矢尽橋先に駐車 |
大倉川に降りる |
笹木沢出合 |
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最初の4m滝 |
6m幅広滝 |
流倒木が目立つ |
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次々と滝が現れる |
滝の次はナメ |
グリーンタフ(緑色凝灰岩) |
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唯一巻いた7m滝 |
次の8m滝 |
シャワーが気持ちよい |
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時々お助けを出す |
鎧滝手前の8m滝 |
鎧滝 |
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左を直登する |
上部が滑りやすい |
いくつかの滝を越える |
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テン場での夕食 |
2日目・ゴーロに時々小滝 |
奥の二俣を右へ |
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金吹沢の源頭部 |
下降しやすい沢だ |
5m滝の下に15m滝 |
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大倉川に下降 |
7m滝を懸垂下降 |
赤倉沢出合 |
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橋の残骸 |
下沼沢を登る |
定義林道へ飛び出した |
行動記録 |
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8月6日
5時に出発のはずが遅刻者のため(私です)5時20分出発となりました。合宿の2日間ともお天気は晴れの予報。暑い日こそ沢です。リーダー熊○さんとは定義如来に7時の待ち合わせ。この日はお祭りらしく駐車場に止まっていたら、移動してくださいと注意されました。程なくリーダーの熊○さん到着。ほぼ時間通りの出発になりました。
夏合宿その2の参加者は登高会会員2名とゲストの3名の方たちの計5名です。ダートな林道を延々と走り、これ以上は無理という地点で車をデポしました。ヘルメットを忘れる大バカ者がいて(私です)準備の良いリーダーに貸してもらいました。小1時間かけて林道を歩き、入渓点目指してクライムダウンを開始しました。大倉沢と笹木沢の出合で少し休憩の後、10時に笹木沢へと入渓します。初めはゴーロ歩きでしたがすぐにゴルジュになり直登出来る滝が次々に現れます。みんな爽やかにシャワークライムを楽しみます。
倒木、流木帯を越え10時20分頃から待望のナメが現れました。笹木沢の沢床はグリーンタフ(緑色凝灰岩)で形成されているため、大変美しい緑色を呈しています。滝壺もエメラルドグリーンに透き通り、そこを魚影がよぎり沢登りの楽しさを倍増させてくれます。wikipediaによると船形山は奥羽山脈船形火山群の主峰で、標高800m~1000mの基盤は海底での火山活動から生まれたグリーンタフで、船形連峰の表面を覆うのは火山活動による溶岩類・噴出物に由来する火山岩であるとあります。仙台カゴ、最上カゴのカゴとは加護を意味し、修験道の道場であったとされています。なるほど歩いてみると、沢床は緑の基調の中に赤やベージュ、濃い緑の模様が入るところあり、緑の中にベージュのひびが陥入したところありと、火山が作り出した美しい廊下を歩いているようです。
ナメを楽しみながら歩いていると、10時53分、右岸からスラブ状の枝沢が合わさり、ナメの連瀑帯になります。沢床にはブナの実が沢山積もっていて、これだけのブナがあれば船形山の熊を支えることも可能だなと思いました。
11時47分、7m滝を巻き、懸垂下降しました。12時20分、2段8m滝は脇を登ります、シャワークライムを楽しみながらみんな自由に登ります。この後は狭いゴルジュになり、12時35分、7m滝に到着。ここはリーダーがロープを出してくれました。12時50分、笹木沢ハイライト鎧滝に到着です。滝を遡上しようとジャンプするイワナを見つけました。リーダーから止まれの指示があり、釣り担当の木○さんがさっそく挑みます。池○さんも挑戦して3匹釣りあげましたが、1匹逃げられました。ここで昼食。
鎧滝は3段30mで堂々たる姿をしていました。直登出来るようですが、最後がしょっぱいとのことでロープを出し、安全を期しました。鎧滝を過ぎると少し水流が減ったような気がしす。14時07分、大きな岩が鎮座した2段滝を過ぎます。ここからはテン場を探しながら遡行します。
14時40分頃ここかなと見当をつけましたが、リーダーが単独でさらに上流を探しに行きます。結局、他にいい場所もないので最初の950m付近のブナ林の中にタープを張り、テン場を設営しました。夕食はウーメン、サラダ、イワナは美味しいかば焼きになり、みんなが味わうことができました。食事の後は、明日のために睡眠をとる人、焚火のそばで美酒と美女と山談義を楽しむ人、それぞれ。9時過ぎには就寝したようです。
8月7日
合宿2日目、今日は笹木沢を詰めて金吹沢を下ります。5時過ぎに起床、朝食をすませ、6時50分に遡行を開始します。水流は細いですが、3m弱の滝もあります。二俣はいずれも右へたどり、8時過ぎ金吹沢目指して東へヤブ漕ぎを開始します。コルを乗っ越し、8時25分源頭らしき沢形を見つけ下っていくとすぐに水流が出てきました。細い流れはスラブを流れ、次第に水流を増やし、沢床をくりぬいて、ウオータースライダーのようになっているところも出てきました。滑りやすい岩もありあちこちでドボンしています。
9時10分、900m地点で休憩。ここまではスラブと狭いゴルジュ。10時20分、5mと10mの滝を巻き降下地点を確認すると金吹沢側ではなく大倉川側へ降りたことが判明。大倉川の6m滝を懸垂下降し金吹沢出合に出ました。金吹沢のほうは急斜面にスレートが堆積していて、結果的に大倉川のほうへ降りて安全だったと思います。
金吹沢では白い沢床だったのが、大倉川と合流してからはグリーンタフに変わり、沢の様子もナメから河原へと変わっていきました。11時06分、赤倉沢出合で昼食。次第に暑くなり、沢の中でも岸の木陰を求めるようになってきました。計画ではこのあたりから林道目指して200m這い上がる予定でしたが、予定を変更してこのまま沢を下ることにしました。途中、2か所で橋の一部分らしき鉄板が沈んでいるのを発見。定義林道の壊れた橋ということでした。それが流れをせき止めプールとなったところではイワナが泳いでいました。魚影は笹木沢のほうが濃いようです。
12時03分、左からの枝沢(下沼沢)を詰めて林道に出ることになりました。階段状の細い急な枝沢を登り、12時34分、リーダーがここと判断したところから斜面にとりつきました。枝沢で高度をかせいだので、それほど長い藪漕ぎにはならないのでは、と期待しながらみんな頑張ります。
12時47分、先頭のリーダーのあったぞ!の声に心底ほっとし、めでたく林道に出ました。そこからは林道を歩き、13時50分車へ到着。ダートな林道を走り、定義如来の三角油揚げをおいしく頂き(ほんとに美味しかった!)仙台の茂庭荘で汗と汚れを流し、かき氷を食べここで解散となりました。
笹木沢は渓相も穏やかで美しく、滝はほぼ直登出来るし、魚影も濃く、金吹沢は危なげなく沢下りを楽しむことができる沢でした。アクセスの長さを差し引いても一度は訪れたい沢だと思います。天気に恵まれ、実りある合宿でした。(T.F) |
ルート |
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この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平28情複、 第162号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。 |
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