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No5893 |
小屋ノ沢
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蔵王連峰 名取川流域北川支流 |
山行種別 無雪期沢登り |
こやのさわ |
地形図 |
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林道終点 |
沢に降り立つ |
水量は多めだ |
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魚止橋 |
小滝だが落ち込みの突破は困難 |
高巻きから懸垂下降となる |
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ヘツリも緊張する |
枝沢の15m滝 |
4m滝 |
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枝沢の4m滝 |
魚止滝は左の枝沢から巻く |
12m滝 |
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左岸の崩壊斜面から高巻く |
5mトイ状滝を突っ張りで越える |
4m滝と8m滝 |
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6m斜滝 |
天然ウォータースライダー |
釜がある滝が多い |
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4〜5mの滝が続く |
1,000m二俣を右俣へ |
1,030m左岸のテン場 |
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10m斜滝 |
千○さんだけ直登成功 |
10m斜滝 |
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30m大滝 |
中段まではクラック沿いに登る |
上部が手がかりに乏しい(藤○さん) |
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遠○さん |
涌○さん |
5m滝 |
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6m滝は左岸から |
5m滝も左岸から |
とにかく滝が多い |
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何度目の突っ張りだろうか |
笹ヤブを10分ほど漕ぐ |
峩々温泉に到着 |
行動記録 |
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山の日の11日は蔵王の小屋ノ沢を日帰りで遡行することにした。先日の沢合宿で予定していた沢なのだが、台風の影響でやむなく変更したのでリトライということだ。小屋ノ沢は通常2日間で遡行されるのだが、工夫すれば日帰りでの遡行が可能だ。今回は峩々温泉に下山することにして、距離と時間を短縮することにした。車のデポが必要になるが、地元の利を生かせばさほどの手間ではない。なお、登山道あるいは沢下降での周回ルートでも日帰りが可能だ。その場合は足並みのそろった少人数のパーティーとしたい。
下山する峩々温泉に1台デポして川崎インターへと移動する。コンビニで福島組と合流するとブドウ沢林道へ入る。登山口を過ぎてさらに進み、行き止まりになったところに車を停める。この先も続いていた林道は、だいぶ前に一部崩壊して通れなくなったのだ。5年前は不明瞭な踏み跡を辿り魚止橋から入渓したが、今回はすぐ沢に入ることにした。早速支度をして沢に降りる。昨日は大雨警報が出たので心配していたが、増水しているものの水は笹濁り程度で遡行は可能だ。30分ほどで二俣になり右へ入ると頭上に魚止橋が見えた。水勢が強く釜と小滝の突破は無理なので、左岸をいったん橋まで上がってから沢に降りなおした。小滝を2つ越えると淵になる。ここは泳ぐか左岸をへつるのがセオリーだが、今日は流れが強く泳ぎは無理だ。ヘツリを試みて釣り師のトラロープが下がっているところまで行くが、そこから沢の落ち込みに降りなければならない。しかし、沢幅が狭く流れがかなり強く、空身でロープ引くことも考えたが流されると判断し、5年前同様(原因は違うが)右岸の高巻きとなる。懸垂下降で沢に戻ったが高巻きに30分ほど要した。
小屋ノ沢は小ぶりな沢だが、小滝でも釜のある滝が多く増水で白く泡立っていて流れは強い。油断すると流されそうなところもあり、釜のヘツリや急流の通過では緊張が続く。ヘツリで涌○さんがドボンし少し流されたが、下流は流れが穏やかになる箇所で意外に本人は余裕。左岸から枝沢が15m滝で落ちるが、水量が多いのでなかなか見事。どちらが本流かと思うほどだ。続いて4m滝の水流左を登ると、左岸から4m滝の枝沢を合わせるがこちらも水量多し。すぐの4m滝を千○さんは右壁から登ったが、我々には難しいので右岸から小さく巻く。やがて10mの魚止滝が現れる。直瀑なので左の枝沢から巻いて沢に戻る。この辺りになると水量も減るので緊張感も和らいでくる。
左岸の崩壊斜面を過ぎると12m滝だ。崩壊斜面脇ルンゼから5分ほどで小さく巻くことができる。右岸の高巻きを選択すると少々手こずることになる。しかし、高巻き中に遠○さんが眼鏡を枝に引っ掛けて紛失してしまった。皆で30分近く探したが結局見つからず。強い近眼ではないので行動はできるようだ。遡行を再開して875mの二俣を左俣へ進む。5mトイ状滝は突っ張りで越える。4m滝すぐ上の8m滝は水量多く、今回も直登を断念し右岸を高巻く。6m斜滝は右壁を登るがちょっと渋い。平水なら問題なしのナメ小滝も水流強くウォータースライダー状態。千○さんと左をへつるが、他のメンバーには右岸を巻いてもらう。
4〜5mの滝を4つほど越えると、1,000mで二俣となり本流の右俣へ進む。1,030mで左岸に焚火跡のあるテン場が現れる。10m斜滝は最後が立っていて難しく、千○さんは直登したが我々には困難だ。右壁を登ったが落ち口へのトラバースが微妙で、皆にはさらに高巻いてもらう。ここは平水ならやはり直登だろう。10m斜滝を右岸から巻くと30m大滝の下に出る。
これまで見たどの画像よりも水量が多い。5年前は同行者がこの滝を登攀中に落ちるという事故(幸い怪我はなかったが)が発生している。観察すると中央のクラック沿いを中段まではそれほど難しくはなさそうだ。その上の潅木帯までの間はちょっと微妙に見える。自分がリードすることにして岩に取り付く。中段までは比較的容易だが、念のためハーケンでランニングビレイを2箇所取る。残置はハナからあてにしていない。上段は右上の潅木を目指して右上するクラック沿いに登れそうだ。細いクラックは登るにつれてさらに心細くなる。何とか1カ所ランニングを取ると、滑りやすい岩をじりじりと登り太い潅木までたどり着いた。高さがあるので久しぶりに緊張した登攀だった。50mロープなので1ピッチだったが30mなら2ピッチになるだろう。なお、中段から右の草付きに逃げることも可能だ。潅木支点から上は左寄りに直上し、滝の上段を左岸から巻いて沢に降り立ったが、5年前にテン場にしたところだった。この30m滝を越えるのに1時間20分ほど要したが、時間的には右の枝沢から巻いた方が早いだろう。
大滝を越えて気分的にかなり楽になる。3mCS滝を突っ張りで越えると5m滝は右壁から登る。続く6m滝は左岸を小さく巻くと、1,200mで1:1の二俣になる。計画は右俣からダイレクトに名号峰ピークを目指すつもりでいたが、時間が押しているので峩々温泉に近い左俣に変更することにした。一見左壁を登れそうな5m滝は左岸を小さく巻く。その後も4mほどの滝がいくつも続き、突っ張りで登ったりお助け紐で助け合ったりと、メンバーには良い経験になったようだ。細くなる沢を追っていくと、いつの間にか5年前に辿った最短ルートを過ぎてしまったようだ。方角を変えて左手の笹ヤブに入り、10分ほどのヤブ漕ぎで登山道に出た。やれやれと沢装備を解く。下山は峩々温泉まで約3.5キロを、途中でチチタケを採りながら歩く。計画より少し遅れて登山口に到着。車を回収してから風呂(るぽぽ川崎500円)に入り解散した。(熊)
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.ルート図 |
登り=赤 下り=青 |
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この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平30情複、 第400号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。 |
トラック |
登り=赤 下り=青 |
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