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No5920 |
滑谷沢右俣〜三本松沢左俣
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栗子山系 摺上川流域烏川支流 |
山行種別 無雪期沢登り |
なめやさわみぎまた〜さんぼんまつさわひだりまた |
地形図 |
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旧13号国道の二ツ小屋隧道 |
烏川橋から沢に入る |
烏川本流は穏やかな渓相 |
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滑谷沢出合で休憩 |
650m二俣からは滝が続く |
830m付近をテン場とする |
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快適なテン場 |
たき火を囲んで楽しい夕食 |
朝食も美味しい |
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左岸から滝で支沢が合わさる |
3m滝は左岸から高巻く |
ラインを考えながら登る |
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栗子山の一等三角点 |
稜線は風が吹き荒れる |
三本松沢左俣の源頭を下る |
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ナメ滝を慎重に降りる |
広いナメが続き快適に下る |
滑谷沢左俣(本流)と出合う |
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ナメコでは無さそう |
大平橋に到着 |
烏川橋まで来ると二ツ小屋隧道は近い |
行動記録 |
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10月6日
栗子山系の滑谷沢を涌○さんリーダーで1泊2日で遡行した。メンバーは兒○さんも含めて4人パーティー。台風25号の影響が懸念されたが、日本海を北上し福島県から離れて進むため雨の心配は無いと判断して計画通り実施することになった。ただし、稜線での強風には要警戒である。
二ツ小屋トンネル入口までは涌○さんの軽四駆で上がり、装備を整えて出発した。トンネル内は暗くヘッデンが必要だ。崩落箇所もあるので通過には注意を要する。トンネルを過ぎて10分程歩くと烏川橋があり、そこから下降して烏川に入渓する。水量は特に多くもなく、透明で美しい。
滑谷沢までは穏やかな流れが続き、特に危険なところもない。日差しが樹間からナメ沢を照らし、いかにも癒し系の沢という雰囲気である。約2時間で滑谷沢と出合う。この出合にも良いテン場がある。滑谷沢に入っても滝は少ないが岩が滑りやすく感じる。約2時間で650m二俣に到着。水量比は1:1程度。なお左俣は明日、三本松沢から降りてくる予定である。
右俣に入ると沢幅も狭まり滝が増えてくる。傾斜の緩いナメ滝が多くスリップに注意すれば特に困難な箇所は無い。ほぼ予定どおりの時間で今日のテン場である奥の二俣に到着した。すぐにタープを張り焚き火の準備を開始するが、自分は沢での泊まりが初めてのため、うまく火を起こすことが出来ない。しかし、兒○さんは子供の頃に五右衛門風呂の火起こしをしていたとのことで手際よく種火を起こしてくれた。後は徐々に太い枝を投入すれば良いとのこと。
夕食は涌○さん特製のスペシャルディナーを美味しくいただき、また、兒○さんが持参してくれた中国のお酒マオタイを飲んで、楽しい宴会となった。なお、このマオタイはアルコール度数が約50度とのことで、焚き火の火力が弱まった時にも大いに役立ってくれた。夜9時頃に就寝。しかし、上下カッパを着てシュラフカバーを被っただけだったため、夜中に寒さで目が覚め、ダウンジャケットを羽織りツェルトに潜り再び眠りについた。
10月7日
朝5時頃、タープに雨粒が当たるような音で目覚めると風で枯れ葉が落ちタープに当たっていた。台風が接近しているようだ。朝食はとんこつ味の野菜煮込みラーメン。豚肉もたっぷりで朝からお腹いっぱい食べてしまった。テン場を片付け8時に出発。しばらく歩くと左岸から滝になって支沢(滑谷奥沢)が合わさる。その先にはオーバーハングした釜のある3mの滝があり左岸から巻く。その後は小滝が連続し、9時40分に1,000m二俣(大谷地沢出合)に到着。左のジシカ平沢を進み30分程で1,070m二俣。ここは約20mのナメ滝となっている右を登る。右側の灌木に沿って登るが滑りやすいので注意。やがて水流が途絶え1,150mにも二俣があるが、ここは左を進む。
稜線が近づきガスがかかり始める。ここから栗子山の一等三角点までは傾斜が緩く、ヤブで見通しが利かないなかをコンパスやGPSを使って進む。徐々に小雨が降り始め、なかなか三角点が見つからずヤブ漕ぎをしていると、昨年も登っている涌○さんが三角点を発見。ここから1,120m鞍部までは踏み跡がありテープもあるのだが、ヤブも濃くテープが見付けづらい箇所もあるのでルート誤りに注意だ。
栗子山の三角点から1,120m鞍部までは1km程度だが、三角点から先はヤブが低くなったためか西風が急に強くなった。南風を予想していたが想定以上に台風が早く進み、北海道付近まで抜けたようだ。風は勢いを増し歩いているとたまに東側に倒されそうになる。カッパも羽織り気温も低くはないのだが、沢で濡れた体は強風で身体が冷えてくる。あまりにも寒く、低体温症のリスクもあるので3分の2程度進んだところで一旦東側のヤブの中に逃げ込んだ。風を避けて休んでいると、他のパーティーが東側の風が弱くヤブも深くないルートを南進しているのを見つけた。我々も風を避けるため同じルートを進むことにした。しばらく歩くと三本松沢左俣の源頭に到着したのでここで昼食とした。
三本松沢には他に中俣と右俣があり今回の左俣が最も下降し易いとのことだが、兒○さんは沢下降が初めてということもあり、慎重に下りる。特に中俣出合までは標高差300mを約1kmで下るためで急下降の連続が予想される。実際に下降開始すると、ロープを必要とする滝はないが、ナメが多くスリップに注意しながら慎重に下降するため下半身に疲労がたまる。
下降開始から1時間40分で中俣出合に到着。水流は1:2と中俣の方が多い。さらに30分程で右俣を合わせる。ここからは傾斜も緩み広いナメが続いて快適に進む。10分程で滑谷沢左俣に着いた。ここも広く快適なテン場となっている。
滑谷沢の左俣を1時間程上流に進めば太平橋に到着する。ここからは旧国道跡を1時間程歩けば烏川橋経由で二ツ小屋トンネルに戻ることができる。なお、今回遡行したルートはロープを必要とする場所も無く、初級者でも楽しめる逍遙系の印象の沢だった。(遠)
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.ルート図 |
1日目=赤 2日目=青 |
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この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平30情複、 第400号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。 |
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トラック |
1日目=赤 2日目=青 |
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