Fukushima toukoukai Home page
No6144
白毛門沢
谷川連峰 利根川流域湯檜曽川支流
山行種別    無雪期沢登り
さらがもんさわ 地形図

トップ沢登り>白毛門沢

山行期間 2019年8月4日(日)
コースタイム
白毛門駐車場(6:10)→東黒沢入渓(6:20)→ハナゲノ滝(6:45)→白毛門沢出合(7:00)→10m滝(7:50)→タラタラのセン(8:27)→大岩(8:53)→二俣(9:21)→白毛門(11:06,11:41)→白毛門駐車場(13:33)
写真 写真は拡大して見ることが出来ます
白毛門登山口駐車場からスタート 東黒沢に入渓 ハナゲノ滝
先行パーティーはロープを出していた 白毛門沢出合 最初の4m滝
トイ状滝を水線通しに 6mトイ状滝(水線突破も可能) 次々と滝を越えていく
10m滝 練習ということでロープを出す 4m滝は容易
タラタラのセン手前の5m滝 タラタラのセンは15m滝 右岸から高巻いて枝沢をトラバース
6m滝は左右どちらも巻ける 20mナメ滝はスリップ注意 ナメ滝上に鎮座する大岩
稜線が見えてきた 左がババ岩で右がジジ岩か?(資料によっては逆の場合もある) 1,390mで右から枝沢
斜度が増してくる 沢登りというより岩登り ヤブこぎなしで詰め上がる
最後は小笹の踏み跡をたどる 賑わう白毛門の山頂 谷川岳を右に見ながら下山

行動記録
  5時前に起床。昨日の疲れは思ったほど残っていないようだ。今日は白毛門沢を遡行する。いわゆるメジャーな沢であり名前だけは自分も知っていた。リーダーはだいぶ前に遡行したことがあるという。昨夜買っておいた朝食を済ませて片付けると宿を出発。昨日と同じ白毛門登山口の駐車場に移動すると既に7割がた埋まっていた。早速沢支度をすると出発。東黒沢の橋を渡り登山道が左に折れて急登になるあたりから右手の東黒沢へ降りる。沢を歩いていると左岸上の道に沢登りらしき人達が見えた。そちらからも入渓できるのだろう。東黒沢は小滝を越えるとナメが続く。やがて大きなナメ滝が見えてきた。名前がありハナゲの滝というようだ。幅が広く開放的なナメ滝で斜度は緩いがスリップすれば下まで落ちそうだ。先行パーティーが水流左と灌木帯の間でロープを出している。慣れていないメンバーの場合はそうすべきだろう。こちらは自分が水流右からリーダーと○島は左から取り付く。フリクションはあるがスリップに注意して登る。
 4m滝は右岸に踏み跡があり巻くようだが、あえて水流に入り直登する。4mトイ状滝も水流を突破する。自分の年齢も忘れてトライするがこの方が面白いのだ。スベスベの岩は昨日より滑りやすい感じで、高さのあるヘツリは少し緊張する。沢靴がラバーのО島がするっと行けても、フェルトのおっさん2人はそろりそろりということもある。10m滝は左右とも容易に巻けそうだが、観察すると水流右を直登できそうだ。中段まで登ってみると残置ハーケンも2つ見える。ここは練習ということで○島にリードで登ってもらうと、残置にランニングを取りながら難なく登っていった。これでおっさん2人は楽ちんと思ったが、上部でもう一手がなかなか踏んぎれずに冷や汗をかいた。そんなことをしている最中にも、単独男性が我々近くの左岸を巻き気味に登っていったが、時間的にはその方が断然早い。落ち口から下を見ると2つのパーティーが見えた。
 前方に3つの連なった大滝が見えてくる。これがタラタラのセンという滝だ。手前の4m滝は難なく登れるが、その上は直登するにはやっかいそうで、ロープが必要だろうと見ているとリーダーは巻きだという。自分もこれには同意して右岸の踏み跡から○島トップで巻きに入る。登っていくといったん滝から離れるが、途中で右に折れて小沢を横切り回り込むようにして落ち口の上に出た。この巻き道は比較的明瞭だが、右に折れずにそのまま登ってしまうこともあるようで注意を要す。6m滝の直ぐ下に出るのでこれは左岸を巻いて越す。30mナメ滝は左岸から取り付くとスリップに注意して登る。フェルト底はかなりオールマイティーに効くが斜度のあるスベスベのスラブには弱いのだ。ナメ滝上には特徴的な大岩があり手前の釜で休憩とする。暑いので釜でのクールダウンがとても気持ち良い。
 登っていくと稜線が見えてくる。特徴的な岩塔はジジ岩だろうか。1,250m二俣で本流は右へ90度曲がる。真っすぐ枝沢に進むとババ岩とジジ岩間のスラブに突き上げるらしい。1,390mで左岸から枝沢が入るが伏流気味の本流より水量が多く見える。源頭になると水流はわずかとなり岩を濡らすだけになる。斜度が立ってきてもはや沢登りというよりは岩登りのようだ。難しくはないが失敗は出来ない。下に2人パーティーが見えるので落石に注意しよう。昨日同様○島は相変わらず軽快に登っていくがこちらはハアハアと荒い息だ。О島はペースを落として我々2人を待ってくれるのだが、ついに自分も気遣われるようになったかと思うと感慨深い。
 沢形をたどりどんどん詰め上がっていく。ヤブこぎもなく最後は低い笹の踏み跡をたどること数分で山頂に出た。登山者が10人ほど休憩中の中に入れてもらう。少し霞んでいるが今日は谷川岳が眺められる。中央の雪渓の目立つのが一ノ倉沢だろう。休憩中の中に神奈川県のパーティーがいてナルミズ沢を泊り遡行してきたという。リーダーの男性は50歳過ぎて沢登りを始め、今67歳で山三昧らしい。こういう方に出合うと触発され自分もまだまだやれるかなと思う。下山は暑さは厳しいが昨日と違い風もあり体力的には楽だ。白毛門から1時間40分で駐車場に到着。露天風呂の大きな湯テルメ谷川(570円)でさっぱりしてから食事をして帰途についた。
 白毛門沢はアプローチが容易ということもあるが、ナメが美しく明るく開放的でメジャーとなるだけの良さのある沢だった。巻き道がしっかりしているので初級者も連れてくることができる。自分はこれまで食わず嫌いというわけではないが、なかなかここまで足が伸びず来ようともあまり思っていなかった。しかし、山はやはり自分の足で実際に登ってみなければわからないことがある。大倉沢も含めて今回の機会を作ってくれたリーダーに感謝である。(熊)

.ルート図 往路=赤 復路=青
この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 令元情複、 第435号)この画像をさらに複製する場合には国土地理院の長の承認が必要です。

トラック 登り=赤 下り=青

 トップ



Copyright(C) 2019 福島登高会 All Rights Reserved.