8月25日
昨日は寝たのが早かったので暗いうちに目が覚めた。星空の下で焚火を起こし番をする。明るくなって朝食の準備。米から炊いた飯はやはり美味い。後始末をして出発。20分ほど歩いたところで右岸に雪渓のかけらを見るとすぐ5m滝で水流のある左岸階段状から登る。やがてゴルジュとなり8m滝は傾斜の緩いトイ状。右岸をたどると上にはくの字の6m滝。右壁を登るが落ち口で水流を跨ぎ気合一発で上がる。
次の5m滝を左岸から越えるとゴルジュ出口となる3条の8m滝。一見直登は難しそうだが中央と右の水流の間が登れそうだ。今回の登攀担当は若くて登れる千○さんと決めていたのでリードしてもらう。安定した登りで難なく直登しオッサン3人は楽させてもらったが、待っている間に寒くなってしまった。5m滝は右岸から取り付き落ち口に抜ける。6m滝は水流を被れば左を登れそうだが左岸から巻くことにした。初めはあった踏み跡がなくなりヤブこぎで沢に降りる。次の6m滝は水流左を登り、4m滝は左岸から越えるが上部が崩壊して落ちそうな岩があり緊張する。この岩を越えるときに中井○さんが捻挫したが行動は可能でホッとする。6m滝は登れないので左岸のルンゼから登り巻いた。次の6m滝は左岸から落ち口に抜ける。
釜のある小滝がいくつか続いた先の6m滝は右岸から小さく巻いたが踏み跡あり。正面に右沢が8m滝で落ちる二俣は左沢へと進む。すぐ10m滝となり水流左を登る。1,800m過ぎたところで二俣かと思ったが地形図で確認すると左は枝沢のようなので右へ進む。水流はだいぶ少なくなり1,870mで小さな二俣となる。左のほうが水量が多くて駒ノ小屋のすぐ下に出るのはこっちだろう。我々は駒ヶ岳に近い右へ入ることにした。
徐々にヤブが破るがさほどではない。水流が消えても沢形を追って登る。少しヤブ漕ぎはあったが大したこともなくやがて笹原となる。左手に小屋が見えてくるとほどなく登山道に出た。捻挫の中井○さんは小屋に向かうことにし3人で山頂へと向かった。残念ながらガスで眺めはなかったが雪の無い山頂を初めて踏むことができた。駒ノ小屋の下にあるベンチで昼食とする。今日駒ヶ岳から中門岳ピストンの仲間に連絡するとこちらに下山中とのことで待つことにした。ゆっくり休み仲間とも合流したので下山するとしよう。下り始めると晴れてきて山頂も見えてきたではないか。下山すると晴れるというのは良くあることだ。駐車場まで戻り、燧の湯で汗を流し帰途についた。
日帰りの沢を泊りで遡行したのでかなり余裕のある沢登りとなった。前夜に移動すれば日帰りも十分可能だ。竜ノ門の滝の高巻きで時間がかからなければだが。下ノ沢は登れる滝も多く高巻きも厳しいところはなかったが、スリップしやすい岩があるので注意したい。詰めも易しくロケーションが良いのでお勧めの沢といえる。我々はとしては難しすぎず易しすぎずちょうど良い感じで楽しめた。入渓者が多いからだろうかイワナは小ぶり。テン場はやはり二俣が適地といえよう。(熊)