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No6407
南沢
甲子山 阿武隈川源流
山行種別 無雪期沢登り
みなみさわ
地形図
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山行期間
2020年10月18日(日)
コースタイム
甲子温泉手前の駐車地点(8:13)→南沢出合(8:30)→二俣(11:24)→奥の二俣(13:26)→甲子山(14:20,14:50)→甲子温泉(16:10)
写真
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阿武隈川に向かう道
甲子大橋の下を通る
阿武隈川に降りる目印となる古い標識
阿武隈川の本流に降り立つ
南沢出合
F1(8m)
F2(6m)
右壁を登る
F3(8m)
F4(6m)
右壁を直登
残置ハーケン
F5手前のゴルジュ
F5(3m)
F5は左壁を登る
F6(10m)
水流右を直登
標高1195mの二俣、水量比は1:3
F7(5m)
右壁を登る
F8(6m)斜瀑
自由なラインを登る
南沢最大の滝 F9(30m)
右岸の灌木に支点を取る
水流左の岩壁を登攀する
高度感があり緊張する
F10(5m)
奥の二俣
5m滝
山頂直下のスラブを慎重に登る菅○さん
甲子山頂に到着
登山道を下り阿武隈川に架かる橋を渡る
甲子温泉大黒屋に到着
行動記録
今回訪れた南沢は阿武隈川源流の沢で、特徴としては遡行距離が短く登れる滝が多いとのこと。自分は初遡行だがメンバーの菅○さんと羽○さんはルート経験者なので心強い。甲子道路(国道289号)から甲子温泉大黒屋に向かう道に入り、大黒屋手前の駐車スペースに車を止めて沢支度をして出発する。10月も中旬となり肌寒く感じるが天気も良くカッパを着るほどではない。
南沢(阿武隈川)に降りる道は入口部分だけが舗装されており、そこから甲子大橋の下を通り、少し歩くと右側に古くなった標識が立っている。そこから踏み跡を利用して阿武隈川本流に下降した。降りたところは堰堤のすぐ上で、上流を見ると左岸に南沢の出合が見えている。水量は平水で水も澄んでいる。
遡行開始から5分ほどでF1・8m滝が現れる。朝イチから水に濡れたくないので右壁を登ることにする。フリーで登ろうとしたが、後半部分が立っているので念のためロープを出した。菅○さんにビレイしてもらい自分がリードで登る。立木に支点を取って羽○さんにはアッセンダーで登ってもらった。菅○さんはノーロープで問題無く登ってくる。次のF2・6mも右壁を直登する。ここも自分がリードで登り、ハーケンで中間支点を取りながら進む。スタンス、ホールドともに細かいので慎重に登り、滝の上に支点を取り後続を確保した。
F3・8mは直登を諦め左岸を巻いた。踏み跡を辿って行くと落ち口にすんなり出ることができた。F4・6mもロープを出して右壁を登る。落ち口に到達する最後の所のスタンスが微妙なので、安定したホールドを利用して上半身の力で登りきる。滝の上には残置支点があり使えるのを確認して利用させてもらった。F5手前のゴルジュはドボンしたくないので慎重に進む。F5・3mは左壁を登るが、苔も生えて滑りやすいのでお助け紐を使った。
F6・10mは水流右を直登する。傾斜は緩いが高さもあり滑りやすいので念のためロープを出した。登り終えるとすぐに二俣になり(水量比は1:3)右俣を進む。F7・5mは左から合わせる枝沢と岩壁を挟んで並列の滝になっており右壁を直登する。F8・6mは傾斜が寝ているので水流の右でも左でも好きなラインを登れる。
左からの枝沢を過ぎゴルジュが左へ屈曲すると、この沢最大のF9・30mが現れる。豪快に水を落としていて迫力がある。まずは菅○さんが右岸草付き中段にある灌木に支点を確保してくれて、そこから菅○さんビレイして自分がリードで登攀を開始した。羽○さんには落石に警戒してもらう。滝全体が浮き石だらけで地形もボウル状で斜度もあるので本当に危険である。支点を取った灌木から草付きをトラバースして水流左の岩壁に取りつき、ハーケンで中間支点を取ってから直上した。スタンス、ホールドを慎重に探りながら水流左の灌木に向かって進み、最後に滝身側に回り込むようにして灌木の下に到着した。岩壁の上部は立っており、スタンス、ホールドともに微妙でかつ高度感もあるため、強い緊張を強いられる登攀となった。灌木に支点を取り、セカンドの羽○さんはアッセンダーで登ってもらい、太い木の根でセルフビレイを取って待機してもらった。ラストの菅○さんをビレイして引き上げ、そのまま滝の落ち口までつるべで登ってもらった。上で支点を取ってもらい自分と羽○さんのふたりを引き上げてもらった。
F10・5mは水流右から登る。さらに10分程で奥の二俣。2:1で水量が多いのは左俣だが、山頂に至る右俣を進んだ。水流も細くなり、水がわずかに落ちる5m滝を越えると、小道のようなナメになる。ナメは徐々に傾斜を増すと、やがて山頂直下のスラブが見えてくる。スラブは乾いていたが、急登の連続で疲れた自分は登る気力が出なくて、さっさとスラブ右側の灌木帯を踏み跡を辿って巻くことにした。菅○さんは見事にスラブを最後まで登りきったが、登っていて岩が脆く剥がれやすく、また滑りやすいのでロープを使用した方が良いかもしれないとのことだった。山頂からは旭岳(赤崩山)、三本槍岳など近隣の峰々が望め、また紅葉もちょうど見頃で、ゆっくりと遅い昼食を取った。
帰りは登山道を甲子温泉に下るだけである。本沢に架かる橋を渡り、大黒屋の中を通らせてもらって車に戻った。大黒屋の日帰り入浴は15時まで、帰路の途中にあるちゃぽランド西郷も新型コロナ感染防止のため休館中。お風呂で汗を流せなかったことが少々残念であった。しかし、今日は菅○さんと羽○さんにお付き合いいただき、南沢の連続する滝でリードの練習をさせてもらうことができたこと、また美しい紅葉を眺めながら遡行することができ充実した山行となった。(遠)
.遡行図
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