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2021年 8月1日(日)

烏川 右俣(からすがわ)安達太良山



<コースタイム>
8:30奥岳駐車場→8:45烏川入渓→10:00二俣→11:00右俣大滝~右岸高巻き~沢12:00→13:00登山道→15:40奥岳駐車場


<行動記録>

初めて烏川の右俣を登る。これまで烏川は左俣しか遡行したことがない。
右俣大滝が直瀑で、我々には直登は不可だと思っていた。
しかし、当会で高巻きしている記録があり、地域研究として実行することにした。

奥岳駐車場につくと、多くの車がすでに停まっていた。アクセスがいいので、奥岳は人気だ。
奥岳駐車場で身支度し、遊歩道を経由して烏川橋から入渓する。
烏川は遊歩道もあり下部だけでも楽しめるが、自分は行ったことがない。
岳温泉のガイドさんがシャワークライミングとして沢遊びを計画しているらしい。

二俣に10:00到着、いよいよ初見の沢に入る。
大岩が目立ち、やや薮がうるさいか。
遡行していくと、遠くに大滝が遠くに見えた。直瀑で滝が立っていて、思っていたよりも巨大に見える。
やがて沢の天井が開けてくると、大岩が目立つようになり、岩が積み重なって斜度もましてくる。どんどんと岩をよじ登っていくと、大滝の真下に着いた。
大滝直下から振り返ると安達太良の雄大な景色が見えた。これだけ上部が開けた沢も珍しい。

景色を楽しんだのち、大滝左岸の岩場を登るか、右岸を巻くかの選択となるが、今回は安全策で右岸を巻くことにした。
大滝の左側(右岸)を壁沿いに歩いていく。踏み跡があるように感じるが、薮が濃くなり、踏み跡がわからなくなる。
薮に突っ込むか、大岩に取り付くか検討し、岩にバンドが走ってたのでリーダーが登ってみることにした。
足元が良くなく、ロープを出し後続を上げるが、さらに上がるのは難儀しそうだ。
下にいたメンバーが薮をのぞくと枯れ沢が見えると言うので、岩を登るのはやめて、一旦、降りることにする。
薮の中に入っていくと涸れ沢があり、薮の薄いところを上がっていく。上部で二俣になっていたため、滝方面である右に進む。階段状であるものの、薮も濃くモンキー(腕のチカラ主力の登り方)でよじ登っていく。
上部が開けてくると、大滝から続いている壁の際に取り付くくことができた。
壁のうえは一面の松と大岩のミックスで、松薮の間を抜い、大岩を飛びながら沢方面へ漕いでいくと、ゆっくり沢へ下がっているのがわかり、大滝直上の沢床に降りることができた。ここまでちょうど1時間。右俣最大の核心部を無事に越えることができた。

軽く昼飯を取ってから遡行再開する。
大滝上部の沢は、沢に薮がかかって、高巻きで疲労し難儀しながら遡行していく。
薮も少なくなると、4mの斜瀑があった。シャワークライムで直登する。上部はナメになっており、通過すると湿原が出始め、遠くに安達太良の稜線である牛の背が見えた。
沢の脇に湿原が出始め、2mの滝を巻くと沢の終点地も近い。
遡行しながら登山道を探す。登山者が歩いているのが確認でき、すんなりと登山道へと上がることができた。あとで気づいたが、沢と登山道が交錯しているので、そのまま進めばよかったのだが。。。

登山道で沢装備をといて、勢至平を経由して奥岳の駐車場へと歩く。
途中の登山道は多くの登山者とそれと同じくらいのトレランもいた。

烏川右俣は、右俣大滝を直登する目的があれば遡行価値はあるかもしれないが、そうでなければ沢歩きが長いだけである。ただ、大滝前後の雄大な景色は見る価値はある。
(Wa.Te)

オリジナル記事はこちら>>







(烏川を遡行する、きれいな渓相だ)





(岳温泉の湯樋の下を通過)




(ナメがきれいだ)




(二俣を右俣へ、薮がかかってくる)



(午後から雨予報もあるが、青空が現れた)



(振り返ると、いきなり高度を上げたことが確認できる)




(大滝直下)




(大滝の右岸を巻く)




(ゴルジュの上に登ることができたが、松薮を漕いでいく)



(大滝直上の沢にもどることができた)



(4mの斜瀑を超えていく)



(安達太良の稜線が確認できた)



(湿原もあり、ギボウシが咲いていた。)






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