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山行データ No.3179
石筵川 安達太良山系
山行種別 無雪期・沢登り
いしむしろがわ


■山行期間 2001年6月2日
■コースタイム  母成グリーンライン駐車場(7:30)→石筵川(8:10)→上部二俣(12:30/12:49)→稜線(13:34)→駐車場(16:50)


■写真
F1 20m2段 中流域のナメ


■行動記録
  母成グリーンラインの駐車場に車を置いて、一般道を歩いて銚子ヶ滝を目指す。登山口から安達太良山まで15kmの標識を見て今日は長いコースだなと思う。銚子ヶ滝の上部の登山道が石筵川を横切る地点で沢に入る。しばらく河原歩きをしながら、ところどころでチョックストーン滝を何本か見ながら進む。長い河原歩きに飽きる頃2段約20mの滝が現れる。手前の10mの直瀑は左岸に残置のハーケンが2本残されており、Mさんがリードで登って他のメンバーを確保する。次の8m程の滝は左岸を水線沿いに直登する。
 ここから上はしばらく滑が続いて大きな岩が出てきたところで一旦河原となるがその後も滑と河原が交互に出てくる廊下のような沢となる。次に出てくる6mの滝に続いて、4mの滝の上に樋状の滑滝のようになっているところは右岸を越える。この後も滑と釜が現れ、水量比1:3で左から沢が合流。残雪が所々に出てきた後右岸からの筋状にいくつもの小沢(水流?)が入る。
左岸から5m程の滝となって沢が合流。この後は単なる河原歩きが続く、上部の二俣(1:1)で時間的に少し遅れているのこのまま船明神方向へ本流を詰めるか、右俣を登り安達太良山と和尚山を結ぶ登山道に出るか迷うが、当初の予定通り本流を詰めることとする。ここから10分程河原を歩いたところで先頭のMKが黄色とオレンジ色のヤッケが水流の真ん中にあるのに気づき立ち止まる。
 KKさんが確認したところ、遭難者の遺体であることが分かったため、急遽引き返し右俣を藪こぎをしながら詰めて登山道に出る。連絡のため登山道から何度も無線のメインで呼びかけるも誰も応答は無く、他のチャンネルを回していたところたまたまCQを出していた福島市のOさんが受信してくれたため状況を説明し、警察への連絡を頼む。3時間の長い尾根歩きで疲れが出てきたところでようやく沢を渡り、駐車場へと戻る。駐車場で待っていた郡山北署の警察官の事情聴取を受け帰宅。大変な日になってしまったと思っていたら、自宅へ郡山北署から連絡があり「明日現場への案内をお願いしたい」とのことで再度現場へ行くこととなる。
 翌日は福島市の荒井にある県警の航空センターより県警ヘリあづまに乗って船明神の稜線で降ろしてもらい、石筵川を下降する。稜線より50m位降りた地点より雪渓が出てきて、とぎれながらしばらく残雪が残っていた。1470m頃から両側からの藪もひどくなる。県警の航空機動隊と郡山北署の方と行動したのだが、鑑識のメンバーでズック靴の人もいたため、1時間以上かかって昨日の現地へ到着する。検視の後遺体を搬出、その後沢から吊り上げられて福島に戻る。山での事故は起こさないようにしなければと思いを新たにした2日間であった。(M.K) 


■遡行図 石筵川遡行図へリンク (10kバイト) 


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