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Fukushimatoukoukai HomePage
No.3374
七滝沢 内の倉川支流
山行種別 無雪期沢登り
地形図 二王子岳、上赤谷


■山行期間 2002年8月30日〜9月1日
■コースタイム 8月30日 福島(19:00)=若松(21:10)=内の倉ダム手前(11:50)泊
8月31日 内の倉ダム手前(6:00)=内の倉湖駐車場(7:00)→七滝沢出合(7:50)→七滝巻終了(10:05)→テン場(15:05)泊
9月1日 テン場(6:45)→二俣(9:05)→奥の二俣(10:00)→稜線(11:30)→二王子岳山頂(11:35,11:50)→二王子神社(13:50)=福島
■写真
100m5段の滝・高捲き 20m3段斜瀑 6m、15mの滝 20m左岸捲き

■行動記録
8月30日(金)
 若松でY君と下宿で落ち合い内の倉湖めざして出発する。当初内の倉湖の流れ込みにある駐車場で泊まるはずであったが、49号線の三川村から新発田に入る県道の入り口がなかなかわからずてまどったので、途中の駐車場で泊まる。8月31日(土)
 内の倉湖の駐車場に車を止めて、セブンのおにぎりで朝食をとる。すでに七滝沢に入るパーティが準備しており、言葉を交わすと水戸からとのこと。メンバーの中に山家君が青葉で会ったことのある人がいた。そのうち別のパーティがタクシーで到着したが、彼らはまずは一眠りとザックをまくらに寝てしまった。
 水戸パーティが先行し、30分程遅れて内の倉川左岸の林道に踏み込む。標高が300m程なので暑く、たちまち汗が噴出す。内の倉川を渡渉して、七滝沢に入ると体が少し冷やされて気持ちいい。七滝までは平坦な大きな石のゴーロ。トロのへつりで失敗して、ずぶ濡れになるが返って気持ちいい。8m滝を越えると、七滝の始まり。6mのトイ状の滝までは登れるが、後が登れないので、左岸のまき道に入る。途中で100m5段の滝が見渡せ、カメラに収める。開けた谷に大きな連暴は見事。でも遡行図に書いた滝は見える範囲のものなので、実際にはどうなっているのかはよくわからない。
 沢に降りると、巨岩のゴーロ。8m、2m、3mのCSを越えてゴーロが終わると、第二の連暴帯が始まる。開けた谷にかかる連暴はとても美しく、カメラを取り出す。暑いので6m滝のシャワークライムが涼しくて気持ちいい。15mの滝は山家トップで空身でザイルをだして、右岸を登るがこのとき童人トマの風パーティがさっさと巻いて我々を追い越す。25m3段の滝の2段目右岸のヘつりでびびって、Y君に助けてもらう。
 ゴルジュがV字へ変わり、水流が狭まり流は強い。3mCSを越すとき、足場を水流に求めたら、水圧をもろに受けて、吹飛ばされそうになる。
 沢はV字のどんずまりで直角に曲がり15mの滝が豪快に噴出して大きな釜をつくっている。先行した山家君がイワナを見たというので、20分の制限時間で釣りをするがまったく相手にされない。
 この滝を巻くと、沢は穏やかになる。小さなゴルジュを越すとさらに流れは穏やかになりテン場に到着。 いい場所はトマと水戸に占領されたので、トマの少し上の左岸にツェルトを張る。焚き火を囲んで、こんな明るくていい沢二人じゃもったいない、もっとメンバーがいればよかったね、などと話しをつまみにビールを飲むが、少ない酒はたちまち底をついたので、星空をみあげながら焚き火のそばにゴロ寝する。時々目をさまして、空をみあげると、星がやさしく我々の上にかがやいている。ような気がした。
9月1日(日)快晴
 穏やかな流れを足早に歩く。ゴルジュが始まるが高さはないので、圧迫感はない。ゴルジュのナメが100m程も続いた出口の2m滝は草付をトラバースして越える。沢が直角に曲がる所に大きな滝がかかるパターンで20mの滝は特に美しいのでカメラに収める。ここは登れないので、左岸を巻く。七滝沢の巻き道は小さく、しっかりしたふみ後がついているので傾斜は急ではあるが楽である。しかし、トロの出口の2m滝は越せそうもないので左岸を巻くが、急斜面で出口が特に厳しく、トップのY君がスリップしそうになり思わず体が冷たくなったそうだ。私はY君が残置したシュリンゲをつかんで越える。
 越えた後で確認したら、残置ハーケンがありへつってきて、これを利用してA0で越えられる。以後も小滝が続き楽しい。2俣以後もナメの小滝を次々に越え高度を上げる。奥の二俣は水量比1:2で本流が水量が少ない。しばし、どちらにルートをとるか迷うが、右は二本木山に向かう沢と結論し、水流の少ない左を本流として、左にルートをとる。10mと3mのカレ気味の滝は手がかりがなく巻いて越える。
 水が涸れそうになった所で取水口が現れる。水量の少ないのはこのせいであった。以後水量は回復する。連続する小滝を越えるとやがて水量も少なくなり、草原に飛び出す。ここで水戸パーティと再開、トマは行ったばかりとのこと。我々もここでしばし休息。時期がもう少し早いと、ニッコウキスゲなども咲く所のようで今はハクサンフウロが少しあるだけ。
 十分に水を飲み、景色を楽しんで、草原を登る。草原が切れると潅木になり、いやな予感がするが、幸いにほんの少しの藪こぎで登山道に飛び出し、二王子岳の山頂に向かう。山頂からの眺めは最高。飯豊山の展望台。緊張から開放されリラックスした気分を楽しむ。沢登のいい所の一つがこの緊張から開放された瞬間。この瞬間がなんともいえない。七滝沢は明るく、圧迫感がなくてとてもいい沢でした。
 しかし快晴はいいがフェーン現象とかでとても暑い。汗だくで下山。途中携帯でタクシーを予約して内の倉湖までもどり、車を回収して帰路につく。(M.M)

■遡行図


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