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Fukushimatoukoukai HomePage
No.4010
大滝沢 阿武隈川松川流域・前川支流
山行種別 無雪期沢登り
おおたきさわ 地形図 天元台


■山行期間 2007年8月5日
■コースタイム 大滝沢出合(8:38)→F1(8:55)→大滝(9:35,9:45)→捲き終了(10:19,10:25)→ネコノ沢出合(10:43)→ホラガイ沢出合(10:55)→ヒョングリ滝(11:26,11:40)→吊橋(12:42)→桶木沢出合(13:20)→鉱山跡・水場(13:35)→滑川温泉(14:45)
■写真
大滝沢のF1(25m) 落差100mと言われている大滝 大滝の上の12m滝
先行パーティと出合う 斜瀑はフリクションで登る ナメ滝はどこまでも続く
ヒョングリの滝 次から次にナメ滝が出てくる 滝はまだ続く
直瀑の右は階段状の斜瀑、初
めてロープを出す
へつるより泳いだ方が早い シャワークライミングも気温が高
いと気持ちがよい
核心部を終えると頭上に鉱山
跡のこわれた吊橋が見える
前川に架かる吊橋を渡ると滑川
温泉に着く
今でも湯治客を受け入れている
滑川温泉・福島屋

■行動記録
 福島登高会を結成して3週間後の1975年8月22日に相棒のNさんと二人で大滝沢に初めて入った。その時は大滝の捲き道もわからずに、左岸の小沢を登り尾根を跨いで大滝沢の上部に出た。最短ルートではあるが、今同じように越せと言われてもバランスと体力がついていかず、正規の捲き道を捲いた方がはるかに早くなってしまった。毎年登っていた大滝沢だが、昨年は沢登り教室を安達太良に移したこともあって訪れる機会が無かった。
 大滝沢が初めてと言う新入会員とともに遡行を開始する。F1手前の微妙なへつりでは1名が泳ぐ。天気が良く気温も高いので水に浸かるのも楽しい。今日はお通夜の手伝いをしなければならなくなったSさんに合わせて早めに下山することにした。できればロープは出さないで早めに桶木沢まで行ければもうけものと踏んでF1もフリーで乗り切る。上部もナメが続く。大滝沢は私の知っている限りでは一番美しい沢だと思っている。だから沢登りをしたい人がいれば、必ずここへ連れてくる。だれもが感動してくれ期待を裏切らない。
 1時間ほどで大滝と出合う。私たちの会に夏と冬に直登した会員がいる。前の会長のS君だが今は子育て真っ最中である。しばし休んでから右岸の捲きに入る。一旦登山道に出てから適当に高度を上げてから捲き道を下降する。以前のトラバースルートは滑落死亡事故があってからは使わないことにしている。沢に降り立った場所は大滝のひとつ上の滝の上部で、ここからもナメ滝が続く。ネコノ沢を合わせ、ホラガイ沢を合わせ高度を上げていく。やがてヒョングリの滝、勝手につけた名前だが、会員同士の会話だと位置がわかる。わらじのときは直登できた滝だが、ウェディングシューズでは登れないので右岸を小さく捲く。快調に滝を越えていく。最後の大物13mの直瀑に出合う。右側が階段状になっていて簡単に登れる。今日は初心者の人がいるので恐怖感をなくすために初めてロープを出してフィクスする。プルージックの実践をしながら登ってもらう。
 大きな釜を持つ小滝はへつるより泳いだ方が早いので、みんなで楽しみながら泳ぐ。大滝の核心部もここまで、左岸に滑川鉱山跡の残骸やズリ石が現れると沢の様相が違ってくる。頭上には鉱山跡の吊橋が見える。大きな岩の間を縫うように登っていき、しばらく行くと桶木沢の出合に着く。水量比1:2で桶木沢が分かれる。今日の予定はここまで。桶木沢を登山道まで上がり、鉱山跡の湧水で休んでから滑川温泉へ下山する。大滝沢の出合の橋で懸垂下降の練習をしてから滑川温泉の露天風呂につかり汗を流して福島へ戻った。(I.I)

■遡行図


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